51歳を目前に、うれしいビッグタイトル

昨年9月23日に50歳となり、シニアツアーに参戦。51歳になる目前でビッグタイトルを手にした虎さん は「うれしいです」と日本語で話しました。
JGTOでは2013年の「インドネシアPGA選手権」で初優勝。18年の「カシオワールド」。19年の「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」と通算3勝しているものの、20年からのコロナ禍で来日が厳しい状況となり、シードも喪失してしまいました。
そしてシニアの実質的なルーキーイヤーにメジャータイトルを手にしました。

PGAツアー参戦では強烈な印象を残した

19年には「AT&Tペブルビーチプロアマ」などアメリカPGAツアーに3試合出場。すべて予選落ちの結果におわったものの、独特のスイングは「漁師のスイング」「バッターが打席でホームランを確信している時のようだ」などと評されて大きな話題となりました。

ゴルフ番組では「PGAツアーがロゴデザインの変更を検討。その候補が明らかになった」としてタイガー・ウッズが拳を突き上げるポーズ。フィル・ミケルソンが「マスターズ」で初優勝を決めた時のジャンプしながらのガッツポーズ。そして虎さんのフィニッシュのシルエットが紹介されました。

もちろんニュース自体が冗談ですが、それでわかるほどのインパクトだったということです。
今年3月にアメリカシニアツアーに初参戦した際には「He’s back」(彼が戻ってきた)との記事がPGAツアーのサイトに載ったほど。

シーズンを通して参戦したことも、予選を通過したこともないにもかかわらずこの扱いをされたことは、いかに強烈な印象を残したかがわかります。

バッグをのぞいてみると、グリップがバラバラ。その理由は…

ドライバーは最新ではなく「エピック スピード」 (撮影/森伊知郎)

その虎さんがどんなクラブを使っているのでしょう。キャディバッグの中身を見せてもらうと、4番アイアンと3本のウェッジ。パター以外はキャロウェイを中心としたセッティングになっていました。
注目はグリップです。パター以外は「ゴルフプライド」でしたが、モデルがバラバラ。ドライバーはバックラインの入った「MCC ALIGN」で、フェアウェイウッドとアイアンはノーマルの「MCC」が挿されています。

そして3本のウェッジは「ツアーベルベット」。クラブを持った時やスイング中の感覚(感触)を考えると、パター以外のグリップは同じモデルに揃えるのが基本です。ここまで違うのは何か意図があるはず、と思って聞いてみたところ「私は14本全てグリップが違います」と驚きの答えが返ってきました。

「これが私のスタイル。ボールがどう回転するのか考えている。「ALIGN」は家にあったのを挿したら良かった」と説明したので、各番手のスピン量や弾道のイメージによって微妙に挿し方を変えているようです。

フルショットが多い番手にはしっかり握れる「MCC」を。コントロールショットも多いウェッジは「ツアーベルベット」にして柔らかい感覚にしている、といったところでしょうか。

「人生は挑戦」

常人には理解できない感覚、というのもあるのでしょうが、「人生は挑戦だと思っている。その中でこそ得られるものがある」とも話しているので、常に新しいことにチャレンジしている、現在進行形なのかもしれません。

(取材・文/森伊知郎)