初日から雷雲接近で遅れ→短縮→セカンドカット…

まずは、大会がいかにバタバタだったかを、時系列に沿って説明しましょう。

初日は午前8時に第1組がスタート予定。それが雷雲接近で三度の変更を経て9時45分に競技開始。午後5時44分に日没サスペンデッドとなり、1組3人がホールアウトできませんでした。

2日目はこのサスペンデッド分を午前7時4分に再開して午前7時10分に第1ラウンド(R)が終了。組み替えをせずに7時20分から第2Rを開始する予定でしたが、悪天候によるコースコンディション不良で2時間遅れに。

その後も天気が回復せず競技中止が決定。大会は36ホールに短縮され、22日の最終日は、58位タイまでの73人で「決勝R」を行うことが発表されました。

ところが最終日も朝から強い雨となったため、「セカンドカット」が実施され、プレーするのは30位タイまでの37人で、使うのはインの9ホールのみとなりました。

リランキングの節目の大会で

今大会はシーズン2回目の「リランキング」の節目でした。これはシードを持たない選手の出場優先順位を決めるためのシステムです。
最初は前年末のQTの成績で決まり、シーズン開幕後は獲得したメルセデスランキングのポイントによってシーズン中に二度(今季はニチレイとミヤギテレビ)、その時点でのランキングに入れ替わります。

秋分の日を過ぎて日照時間が短くなり、今後は出場人数が100人を切る大会もあることから、リランキングで30位以内にいることが今後の試合に出られる目安となります。

これより下位の選手にとって「ミヤギテレビ杯」は今後の“職場”を確保するためのラストチャンスでした。

幸運な予選通過が一転、プレーできないことに

度重なる変更の影響を受けたひとりが、生涯獲得賞金10億円超で、歴代7位の横峯さくらでした。

QT40位で参戦した今シーズンは、第1回リランキングで37位に浮上したものの、その後はケガなどもあり40位に降下。今大会は第1Rで1オーバーの58位。本来なら予選通過(50位タイまで)に届かない順位ですが、短縮された決勝Rはポイントを積み上げるチャンスでした。

それがセカンドカットにより、上積みは58位で大会を終えた扱いによる1.52ポイントのみでリランキングは40位。30位になるには60ポイントほどが必要で5位になることが条件でしたが、プレーできていれば可能性はゼロではないだけに悔しいとことでしょう。

その30位となった仲村果乃は第1Rが2アンダーの13位でセカンドカットもクリア。最終成績は22位でしたが、15.5ポイントを獲得して、第1回リランキングの52位から30位へとランクアップしました。

シード権のボーダーライン前後の選手も

リランキング対象選手で決勝Rをプレーできたのは渡邉彩香(最終順位2位)、脇元華(同13位)、小林夢果(同22位)といった選手たち。

一方で柏原明日架、木戸愛、藤田かれんは1打足りずにセカンドカット。いずれもシード権獲得のボーダーライン前後にいるので、今回ポイントを獲得できたかが後で運命の分かれ目になるかもしれません。

もっとも、一番大変だったのは目まぐるしく状況が変わる中で試合を成立させた運営スタッフの方たち。
27ホールが完了できずに試合不成立、という最悪の事態を避けてくれたことへの感謝の気持ちを忘れないでいたいものです。

(文/森伊知郎)