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松山英樹 チームが2日目に圧勝! 現在開催中の「プレジデンツカップ」に世界が注目!
プレジデンツカップの歴史とアメリカとインターナショナルのスター選手たち
‟盾のマーク‟のサングラスで記念写真に納まるインターナショナルチーム。
現在2年に1度開催されるアメリカ対インターナショナルのチーム対抗戦「プレジデンツカップ」。2日のフォーサムを終え、松山英樹チームの圧勝などで巻き返したインターナショナルチーム。3日目以降も目が離せなくなった、この「プレジデンツカップ」をPGAツアー・アジア圏マーケティングディレクターのコーリー・ヨシムラ氏が解説!
(写真/PGAツアー提供 撮影/Getty Images)
過去の大会ではインターナショナルチームの勝利は1度だけ
プロゴルフは個人競技として行われることが多く、PGAツアーは世界最高のプレーヤーが夢を抱き、追いかけ、成功を得るための最高峰の舞台。日本の松山英樹選手は、アジア人ゴルファーとして最多となるPGAツアー通算10勝を記録し、スター選手として世界的評価と地位を得たエリートゴルファーの代表だと言えるだろう。
現在、1994年以降2年に一度開催されるチーム対抗戦「プレジデンツカップ」が開催されている。アメリカチームとインターナショナルチームがマッチプレー方式で4日間戦い、スポーツファンや世界中のテレビ視聴者に興奮、情熱、ドラマを提供している。
各チーム、12名の選手によって構成され、それを指揮するキャプテンもレジェンドと言える人物だ。キャプテンは、自身が任命した複数のキャプテンアシスタントと共にプレジデンツカップで勝利するためのチーム戦略を立て、戦いに向けて選手たちを盛り上げる。インターナショナルチームは、ヨーロッパを除く世界のトップゴルファーで構成されている。
過去14回のプレジデンツカップでは、アメリカチームが12勝と圧倒。インターナショナルチームは1998年にオーストラリアのロイヤルメルボルンで挙げた1勝のみ。
南アフリカのジョージで行われた2003年大会では、タイガー・ウッズとアーニー・エルスが暗闇の中で勝者を決めるためのサドンデスプレーオフを戦ったが、共に引き下がることなく歴史的な引き分けに終わった。
1994年と1996年の最初の2大会を除いてプレジデンツカップは、アメリカとインターナショナルの本拠地で交互に開催されている。
今年の大会はカナダのロイヤルモントリオールに戻り、同コースでは2007年以来2度目の開催となる。これまでインターナショナルチームの本拠地で開催された都市は、オーストラリアのロイヤルメルボルンで3度(1998年、2011年、2019年)、南アフリカのジョージ(2003年)、韓国の仁川(2015年)。
今年の9月26~29日にロイヤルモントリオールで開催される大会では、木曜日にフォアサム5マッチ、金曜日にフォアボール5マッチ、土曜日の午前にフォアサム4マッチ、午後にフォアボール4マッチ、日曜日にシングルス12マッチと全30マッチが行われ、チームが勝利するには15.5ポイントを獲得する必要がある。
今年の副キャプテンは「スマイリング・アサシン・マルヤマ」
30年前のプレジデンツカップ発足以降、渡辺司がアメリカのバージニア州プリンスウィリアム群にあるロバート・トレント・ジョーンズゴルフクラブでの第1回プレジデンツカップに出場したのを始めとして、尾崎将司(1996年)、尾崎直道(1998年)、丸山茂樹(1998年、2000年)、石川遼(2009年、2011年)、松山英樹(2013年、2015年、2017年、2019年、2022年)と、日本を代表する選手たちがインターナショナルチームの一員として活躍してきた。
PGAツアー通算3勝を誇る丸山茂樹は1998年の大会で尾崎直道と共に日本を代表して出場し、インターナショナルチームの勝利に貢献した。現在55歳の丸山は、ロイヤルメルボルンでプレーした5つのマッチ全てで勝利する歴史的大活躍の結果、「スマイリングアサシン」のニックネームで呼ばれることとなった。
「前の大会で渡辺司さんとジャンボ尾崎さんで行ったのかな。それはもう素晴らしい大会だって。あのジャンボさんが良い大会だったよって。行ってみたいなと(思った)」と話す丸山。
「初めて代表に選ばれた時に、尾崎直道さんと一緒に行きました。当時のアメリカチームもタイガー、デビッド・デュバル、フィル・ミケルソン、もうスーパープレーヤーばっかりだったから、これを倒すのは大変だろうと……。そこで頑張るんだという当時のキャプテンのピーター・トムソンと先輩プレーヤーたちがものすごい選手を盛り上げるのが上手で、そのおかげで自分たちの中にもパワーが湧き出しましたね」(丸山)
一番の思い出はタイガー・ウッズとの戦い。
「やっぱりクレイグ・パリーと組んで、タイガー・ウッズ(とフレッド・カプルス組)を最後のクレイグ・パリーのチップインでやっつけた時は感動しましたね。あの思い出は一生忘れない、あのギャラリーの歓声は一生忘れないと思いました」(丸山)
今大会の絶対的エースは松山英樹
今年PGAツアーで2勝しパリオリンピックで日本に歴史的な銅メダルをもたらした松山は、プレジデンツカップ6大会連続、さらに今回はインターナショナルチームのトップランカーとしての出場を飾る。通算7勝10敗5分の成績を誇る松山は、インターナショナルチームにとって2度目の勝利に向けて大きな役割を果たす、という決意を示していた。
「PGA ツアーのレギュラーシーズン中に、団体戦で勝つという経験はなかなかできないものです。ですから我々はそれをやり遂げたいと願っています。個人で出る大会はプレッシャーもずっと小さいです。(団体戦は)チームメイトのためにいいプレーをしたいですからね」と2021年に日本人として初めてマスターズを制覇した32歳の松山は話す。
12名のチームにスコッティ・シェフラー、ザンダー・シャウフェレ、コリン・モリカワ、ウィンダム・クラーク、パトリック・カントレーなど世界ランキングトップ10の内5名を含むアメリカは、ロイヤルモントリオールでも本命にあげられているが、インターナショナルチームは本拠地のアドバンテージを最大限に活かし久々の勝利を狙う。
2019年にキャプテンのアーニー・エルスがチームの新しいロゴとして発案したシールドの下、団結したインターナショナルチームは近年大会での勝利に近づきつつある。
韓国での2015年大会では、最終日のシングルスの最後のマッチでビル・ハースが地元の英雄、ベ・サンムンを2アップで破りアメリカが勝利したものの15.5対14.5の僅差だった。
その4年後のロイヤルメルボルンではインターナショナルチームがリードする形で最終日のシングルスを迎えたがキャプテン兼選手として出場したタイガー・ウッズの活躍に刺激されたアメリカチームが16対14の逆転で勝利した。
2022年にクエイルホローで行われた第14回プレジデンツカップでは、アメリカチームが大会史上最多を数えた観客の前で、序盤のインターナショナルチームの勢いを安定感溢れるプレーで抑え込み17.5対12.5で勝利した。
ロイヤルモントリオールでの大会が、ファンを虜にするスポーツドラマを提供し、アメリカとインターナショナルから最高のプレーを引き出す舞台になることは間違いない。あと2日間、熱い戦いから目が離せない!
【インターナショナルチーム】
松山英樹、イム・ソンジェ、アダム・スコット、トム・キム、ジェイソン・デイ、アン・ビョンホン、クリスティアン・ベザイデンハウト、コーリー・コナーズ、マッケンジー・ヒューズ、キム・シウ、ミンウ・リー、テイラー・ペンドリス
【アメリカチーム】
スコッティ・シェフラー、ザンダー・シャウフェレ、コリン・モリカワ、ウィンダム・クラーク、パトリック・カントレー、サヒス・ティーガラ、キーガン・ブラッドリー、サム・バーンズ、トニー・フィナウ、ブライアン・ハーマン、ラッセル・ヘンリー、マックス・ホマ
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