「あたふたしてしまった」
午前6時半に再開した第3ラウンドは5、6番でボギー。12番では林に曲げたティショットが深いディボットにはまる不運でダブルボギーとして「あたふたしてしまった」と中野は振り返りました。
2打差の3位で第3ラウンドを終え、40分ほどのインターバルでスタートした最終ラウンドも2番でスリーパットのボギーが先行するなど流れをつかめませんでしたが、後半のインでは5バーディ。18番パー5では左足下がりのラフから2オンに成功させてバーディを奪い、見せ場を作りました。
悔しさにじませつつ、すぐに前を向いた
それでも結果は3位。優勝して来年の「マスターズ」」と「全英オープン」の出場権をゲットすることを目標としていただけにホールアウト後は「何と言えばいいのか、わからないです」と悔しさを露わに。
この日プレーした32ホールでボギーが5つとダブルボギーがひとつ。あのミスや不運がなければ、というのがありそうですが「それは向こう(優勝した同組のディン)もチャンスを逃しているから」と言い訳は口にしませんでした。
一方で「意外と早く気持ちは切り替えられています。来週(10~13日)の日本オープンも、このままじゃ終われない、という感じです」とも話しました。
R&Aが「全英アマ」出場をオファー
4日間、270ストロークのプレーは主催者の目にもしっかり留まりました。表彰式後はグリーンジャケットを着たオーガスタナショナルGCの役員が中野の姿を見つけると労いの言葉をかけていました。
また同GCと共に大会を主催するR&Aは、来年6月の「全英アマチュア選手権」の出場をオファー。
同大会への出場資格が得られるのは本来「アジア太平洋アマチュア選手権」の優勝者のみ。規定にない措置は、R&Aが中野のプレーや人柄に魅力を感じ、1885年に始まった由緒ある大会に「出場してもらうのに値する選手」と認めたことになります。
レジェンドが認めた英語力も「まだまだです」
2日目に中野のプレーに熱視線を送った中嶋常幸は「麟太朗はゴルフだけじゃなくて英語力も素晴らしい。海外メディアのインタビューも問題なく英語で対応していたし」と絶賛していました。
中嶋が海外の試合に出るようになった頃、練習ラウンドで一緒になった選手に「今のショットはどうやって打ったの?」などと聞きたくても、言葉の壁があってできないもどかしさがあったそうです。
通訳を介すと微妙なニュアンスが伝わらず、さらにもどかしくなりそう。その心配がないのがうらやましい、と言っていました。
ところが中野本人は「英語はまだまだです。せめてスピーチぐらいはできるようになりたいのですが」と満足にはほど遠い様子です。
それでもこの日は優勝スピーチに備えて英語での「予定稿」を準備しておくなど、向上心はしっかりあります。
ドバイで開催される来年大会時もまだ大学生。それまでにゴルフと英語力を磨いて、次こそは「マスターズ」」と「全英オープン」の出場権をゲットしてほしいものです。
(取材・文/森伊知郎)




