ミスショット連発でスイング改造? ちょっと待った!当たらない原因はアドレスかもしれない!【勝又優美・アマチュアの悩み解決】
JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.39
目標に構えているつもりでも、右を向いていたり、左を向いていたり。実はアマチュアの多くは、目標に対して正しく構えられていない。どうしたら目標に向いてアドレスできるのかをJLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決!
写真/圓岡紀夫
シャフトのライン上にターゲットとボールを乗せて照準を合わせる
ゴルフ歴5年のIさんは35歳。順調に100切りを達成し、80台を目指して練習中です。ある時、Iさんから次のような相談を受けました。「ショットが思っている方向に打ち出せないんです。ドライバーでフェアウェイセンターを狙っているつもりなのに、右や左に打ってしまう。なぜなのか原因がわかりません」。
さっそくラウンド中の動画を拝見させていただくと、確かに右に打ち出すこともあれば、左に飛んでしまうこともある。スライスやフックはあまりしないのですが、右にしろ左にしろ、打ち出した方向にそのまま飛んでいました。どうやらスイングではなくアドレス時の目標どりに問題があるようです。
アドレスの仕方をうかがうと「ボールの後方に立ってボールとターゲットを結ぶラインを想定、そのラインに対してスクエアにアドレスします。あと、ターゲットライン上でフェースの近くにある葉っぱとかディボット跡などの目印を見つけて、そこにフェースを向けるようにしています」といたってノーマルでした。
これでターゲット方向に打てないのは、目標合わせが形式的で照準を合わせられていないから。スイングを疑いはじめたIさんですが、実際には目標合わせができているようで、できていなかった。スイングに手をつける前にわかったのが不幸中の幸いでした。
多くのプロもIさんのように、打つ前にボールの後方に立ち、打ち出し方向に向かってクラブをかざしますが、そこで何をやっているかといえば、クラブシャフトを立て、シャフトのラインにボールと目標を重ねて真っすぐのラインを作っています。クラブをかざしつつ目線が上下に動いているのはそのためです。
そのラインができたら、ライン上にボールの通過点となる目印を探します。そのあとはIさんと同じで、目印にフェースを向け、さらにそのラインと平行になるように、両ツマ先のラインをセットしています。
Iさんにうかがうと、シャフトのライン上にボールと目標を重ねてはいなかったとのこと。クラブをかざしていましたが、格好をマネているだけで、肝心要のポイントが押さえられていませんでした。決まったルーティンでアドレスに入るのはとてもいいことですが、単なる儀式になってしまったのでは意味がないので注意が必要です。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
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