そもそも、ゴルフクラブって変えたらどうなるの? といういう疑問もあるかと思いますので、今回はそのあたりのことを書いていきたいと思います。

飛距離が伸びたのではなく、能力を発揮できるクラブを手にした

一般のゴルファーの方のフィッティングをする際には、必ずその目的をお伺いします

その中で、やはり、最も多いのが「飛距離アップ」でしょう。
特に新製品に替えることで10ヤード、20ヤード伸びるのでは? と期待をして試打やフィッティングに行かれる方も少なくないと思っています。

実際に、フィッティングを通して、結果的に現行のクラブに対して、そのくらいの飛距離差が出ることもあり得るのですが、本当は何が起こっているのか?  を考えてみましょう。

実を言うと、これを言うと夢が壊れるかもしれませんが、本当に自分の距離が10ヤードも20ヤードも伸びたわけではなく、もともと持っていたご自身の能力の最大値に近づいた結果だと考えてほしいです。

例えば、新しいクラブの変える前のドライバーの飛距離が200ヤードだったものが、新製品にしたら220ヤードになった! というのは、この方のもともともっていた220ヤード飛ばせる能力が、新しいクラブを使うことにより発揮できるようになった、というもので、200ヤードの時は何か効率の悪いことをしていて、能力が発揮できずに、200ヤードしか飛んでいなかったというものです。

そして、難しいのは、ドライバーの場合、軽くしたり、長くしたりすることで、一時的にそれが得られることがあるのですが、その効果はすぐになくなってしまうどころか、逆効果になり飛距離が落ちてしまうことも多々あります。

それに対して、さらに軽く長く~としていったりする傾向はありますが、現在のクラブはすでにその限界値に近づいていることでしょうから、さらに~とはなりにくいかもしれません。

簡単に言えば、今販売されているクラブはすでにこの好条件で飛ばすことに特化した製品が多く、どのドライバーも非常に飛距離性能に優れていると考えてください!

そうなると、どうやって飛距離を伸ばしていくか? となると、前述したように、伸ばす、のではなく、自身の持つ能力を最大限に発揮できるものを探しましょう! ということになります。

簡単に言えば、飛距離を出すにはボールスピードUPです!

これを上げるには、一つはヘッドスピード、もう一つはきちんとボールを捉えること、となりますよね!
そして、それを、軽さや長さに頼るのではなく、自身の力とコントロールで実現することができれば、自ずと最大限のパフォーマンスを発揮できて、損していた飛距離を取り戻すことができ、結果、飛距離が伸びている!と感じることができるでしょう。

振りにくいもので当てるにはスピードを落とす

では、なぜ、効率の悪い動きになってしまうのでしょうか?

それは、振りにくさに起因していると考えてください。
振りにくいものを、それでも使いこなすために一番簡単な方法は、スピードを落とすことですよね! スピードを落として、慎重に振れば、そこそこの結果が出ることでしょう。ですが、それによって、飛距離は十分なものになる可能性は低いです。

皆さん、思いっきり振ることができれば、結構なヘッドスピードが出るはずです!
それをさせない何かがある! と考えてほしいです。
思い切って振ったら当たらない? というのであれば、思い切って振っても当たるスペックを目指しましょう!

しかし思い切り振る=力むではないので、お気を付けください。

たいていの場合、長すぎる、軽すぎる、シャフトが柔らかすぎることで、それに合わせた動きをさせられてしまい、結果、思い切り振ることができず、ご自身のパフォーマンスの7割とか6割しか発揮できずに、飛ばない、と歎いている方が多いと考えています。

どのくらい結果が変わるものなの?

とはいえ、やはり結果には期待したいですよね!
では、クラブ別にどの程度の結果が変わるのか、をクラブフィッターの立場から書いてみたいと思います!

ドライバー

実を言うと、しっかり打てている人のドライバーの平均飛距離を5ヤード伸ばすことは至難の業です。
たったの5ヤードもできないの?と思われるかもしれませんね。

何かお悩みが合って、ドライバーがうまく打てない人を打てるようにすることで結果的に10ヤード20ヤードと差が出たというケースはありますが、それなりに打てている人はすでにその方の限界値に近い場合があるので、そういった方を5ヤードはかなり大きいです。2~3ヤード伸びたら大成功! と考えることが多いです。

アイアン

アイアンの場合は、飛距離アップというのはそもそも望むものではないですが、上がりやすさを改善することは可能です。
その結果として、キャリーが伸びたということは大いにあります。

ウェッジ

ウェッジはそのスペックを変えるだけで劇的に良くなる人をたくさん見てきています。
ドライバーやアイアンのように数値的な変化ではなく、打ちやすくなる、バンカーが出るようになるなどの結果の変化が大きいので、実感がわきやすいです。

パター

こちらもウェッジ同様に、使いやすいスペックにすることで大きな変化を生むことがあります。
真っすぐに転がせるようになる、距離感が出しやすくなるなど、変化させることは難しくないと考えています。


FW・UT

この辺りのクラブは、前後のクラブにかなり影響されますので、意外ときちんと選ばれている人が少ない印象ですので、しっかりと選ぶことで結果も大きく変わることがありますが、コースでの使用頻度が低い方も多く、差を実感できない方も多いです。

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。