初代王者はタイガー・ウッズ

5年前に日本で初めてのPGAツアー公式戦として始まった大会は、タイガー・ウッズが故サム・スニードさんに並ぶツアー最多の通算82勝目を挙げて初代王者となりました。
コロナ禍で海外渡航が大幅に制限された翌2020年はアメリカでの開催となったものの、2021年は松山が優勝。4月の「マスターズ」で日本人初のメジャー制覇を達成した年だったこともあって、大会は大いに盛り上がりました。

アジアで唯一のPGAツアー

そのZOZOは今年で6年契約が満了します。コロナ前は前週が韓国での開催。翌週は上海(中国)で世界選手権シリーズ(WGC)というスケジュールだったのが、今では「ZOZO」がアジアで開催される唯一のPGAツアーとなってしまいました。
そのためPGAツアーとしてはスポンサーや大会名。コースが変わっても引き続き日本で開催されることを望んでおり、新たなスポンサーを探している状況です。

大会スポンサーになるための費用は……

ではPGAツアーの大会のスポンサーになるためには、どれぐらいの費用が必要となるのでしょう。
今年の「ZOZO」の賞金総額は850万ドル(約12億8300万円)です。ただし実際に大会を開催するためには、他にもアメリカから来るPGAツアー選手や関係者の旅費。コース内も通常の日本のトーナメントで見られる仮設テントではなく、立派なVIP&スポンサー向けのマーキーを造ることが必要になってくるため、費用の総額は30~40億円といわれています。
1社が大部分、あるいは半分以上を負担して大会名にもなるようなメーンスポンサーになる。
または細かいスポンサーをたくさん集める手法もありますが、いずれにしてもかなりの金額を集める必要があります。

そこでカギになるのが松山の活躍です。それこそ3年ぶりの優勝をしてくれれば最高で、スポンサーセールスの際に「今年、松山が勝った試合のスポンサーになるのはいかがですか?」との“殺し文句”が使えます。

通算2勝している日本開催の大会となれば今後も松山が出場する可能性は高く、そうなれば相手が興味を持ってくれる度合いは格段に高まります。

練習ラウンドでは積極的にファンサービス

この日の松山は久常涼とともにインの9ホールを練習ラウンド。その後の記者会見で「ZOZO」としての開催が最後になることを聞かれると「本当にたくさんのギャラリーの方に来ていただいて、いい思い出もありますし。来年からどういうスケジュールになるのかわかりませんけど、日本でプレーできる機会があればいいなと思います」と、引き続き日本でPGAツアーが開催されることを望んでいる様子でした。
練習ラウンドの合間にも積極的にファンのサインの求めに応じるなど、率先して大会を盛りあげようとしているシーンがありました。
2月の「ジェネシス招待」。8月の「フェデックス・セントジュード選手権」と合わせて年間3勝目を挙げると、PGAツアーでは自身初になります(シーズン3勝は2016~17年シーズンに続いて2度目)。
パリ五輪での銅メダル獲得に続く明るいニュースで、スポンサー希望がこぞって手を挙げるような状況になってほしいものです。

(取材・文/森伊知郎)

(2024年10月23日14時45分 一部記事を修正しました)