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Ai-ONEパターの追加モデルは新・マレット3モデル! 『2-BALL JAILBIRD MINI』もあるよ

『Ai-ONEパター2024秋の追加3モデル』をロマン派ゴルフ作家が検証する!

2024/11/04 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

オデッセイはAi-ONEパターの追加モデルを2024年11月1日に発売。追加された『Ai-ONE WING BACK』、『Ai-ONE 24』、『Ai-ONE 2-BALL JAILBIRD MINI』の3モデルをコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。

個性際立つ”新マレット”3モデルが追加された

『Ai-ONE パター』は、バカ売れしている。その人気を後押しするように2024年春に追加モデルがラインアップされ、さらにユーザーを増やした。絶好調な『Ai-ONE パター』なのに、またまた追加モデルが出るのだ。当然のように思うのである。“どうして?”

それぞれは、なかなか個性的なモデルになっている。

『Ai-ONE WING BACK』は、後方が飛行機の翼のように広がっていることからの名称。
元々、中尺用に開発されたヘッドを通常のシャフトで使用するためにブラッシュアップしたヘッドだ。角と直線部分を面取することで高級感とやわらかさを感じさせるのが面白い。ダブルベントが採用されている。

『Ai-ONE 24』は、オデッセイのパターが、米男子ツアーで24年連続使用率ナンバー1になったことを記念してつけられた名称。スポーツカー、レーシングカーから着想を得たヘッドデザインで、太いサイトラインはレースコースを感じさせる。ショートネックを採用。

『Ai-ONE 2-BALL JAILBIRD MINI』は、上から見ると、『2-BALL BLADE』、下から見ると『JAILBIRD MINI』。伝統と最新のトレンドの融合になっているヘッドデザインは、“それはズルい”という声が聞こえてきそうだ。

マレットの新ヘッド3モデルは、当然だが、『Ai-ONE パター』であり、ミスヒットしてもボールスピードを落とさない機能の「Ai-ONE ・インサート」が搭載されている。
これも当たり前であるが、「Ai-ONE ・インサート」はヘッドごとの専用設計である。今までの試打でわかったのだが、ヘッドによって、その機能の効きに差がある。
だからこそ感じるのだ。無視できないほど強烈に効くから販売することになった異例の追加モデルという物語が、この3モデルからは滲み出ていると。

パターごとに差があることを理解できるぐらいに『Ai-ONE パター』のラインアップを試打してきたから、追加された3モデルをコースに持ち込んで試打ラウンドをすることになったのも、必然だったのかもしれない。

試打した日は、曇りで、気温は11℃〜21℃、グリーンは9.5フィートというコンディション。
打ち慣れていて、パターの影響だけに集中できる『TOUR B X ボール』を使用した。

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追加3モデルを使用してラウンドし、共通点とわかったことを挙げる。

打音打感/音量はちょうど良い、硬質系で心地良い音。打ち応えは軽め、手応えは敏感。

方向性/狙いやすく、構えやすく出来ている。マレット型が好きな人には完璧なチューニング。

距離性能/転がりが良いパター。ミスヒットでもロスはあまり出ない。ロングパットになるほど安定感が増す。

追加3モデルは、使ってすぐに『Ai-ONE パター』として完成度が高いことが理解できる。

転がりが良く、タッチが合わせやすいという点、ミドル、ショートレンジでストレートに行こうとする気持ちが乗ったボールが打てるという点。お見事だと感服した。
短いスパンで追加を出してきた理由は、『AI-ONE パター』の集大成としての自信があったからだと感じた。

特に強烈だったのは、『Ai-ONE 2-BALL JAILBIRD MINI』だ。
僕は2BALLのパターが苦手だが、新しい『2-BALL JAILBIRD』は、文句なく入ってくれる結果を出すパターだったのだ。2BALLが好き、または、得意としているゴルファーは、もっと結果が出るはずである。

中尺用のヘッドだった『JAILBIRD』は、米ツアーで複数のプレーヤーをパットの不調から救い出したことで、一気に注目を集めて、復刻版発売やサイズダウンして普通の長さで使いやすくした『Ai-ONE JAILBIRD MINI』の発売という異例の展開を生んだ。
『Ai-ONE 2-BALL JAILBIRD MINI』の中身は、『JAILBIRD MINI』である。このヘッドは、ヘッドとしての基本性能が高いところに、「AI-ONE・インサート」という更なる武器を装備したのだから、弱いわけがない。

『Ai-ONE 2-BALL JAILBIRD MINI』は、ビックリするほど入ったので、試打ラウンドを途中で中止した。衝撃が強過ぎると、ベースである自分のパターに戻れなくなってしまうことを心配したからだ。とにかく打てば、ほとんどの人が結果が出るはずなので、このパターの優秀さというか、特殊さが理解できるはずである。

『Ai-ONE 24』は、マレットらしいマレットで、直進性の高さと同時に、操作性の高さを感じさせる。
得意なシーンは、ストレートなラインを狙いに行く切れ味を見せるシーンと、繊細なタッチを求められる下りのラインを合わせるシーンだ。セミアークタイプ、アークタイプのゴルファーにオススメで、敏感すぎない敏感さを楽しめるパターである。

『Ai-ONE WING BACK』は、クモ型のマレットで万能な感覚のパターだ。
攻撃型マレットという分類はないけれど、強気なメンタルを引き出してくれるパターなのだ。
テークバックが、クモ型でないとストレートに引けないというゴルファーがいるが、このヘッドはまさにそれに該当する。ノーストレスでヘッドが動かせるので、当然、結果も出やすい。

どれか1本に絞れ、と言われたら、かなり迷うだろうが、最終的には『Ai-ONE WIN GBACK』を選ぶと思う。理由は極めて個人的なもので、形状が好きだからだ。
迷うほどに、3本共に、『AI-ONEパター2024秋の追加3モデル』は、素晴らしい出来だった。

すでに『Ai-ONE パター』を使っているゴルファーにも、使ったことがないゴルファーにも、追加された3モデルを打ってもらいたい。2、3球打てば、違いがわかるはずだ。

昨年、『Ai-ONE パター』を初めて打った後、パターのフェースで革命は起きないと決めつけた自分の考えの浅さを猛省しながら思ったのだ。
“近い将来、パターフェースは、全てAIになるだろう”
今回、追加された3モデルを打って、再び、全く同じこと思った。
ダメ押しというか、ラスボスというか、後から出てきたパターは最強だった。

『Ai-ONE パター2024秋の追加3モデル』は、ラインに合わせて打つだけではなく、ラインに乗せるパットが出来るパターなのである

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篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。