勝利でQS免除となりバンザイ。「それが、うれしくて」

夕闇が迫る中で1.2メートルのバーディパットを決めて勝利した竹田は珍しくバンザイ。その理由を「これでQシリーズに行かなくて良くなったことがよぎって、それがうれしくて」と説明しました。

12月5~9日にアラバマ州で開催されるQシリーズ(予選会)は、90ホールの長丁場で争われます。精神的にも肉体的にもキツい戦いを回避できただけでなく、「TOTO」に勝ったことで来年から2年間の出場資格を得られたことを何より喜びました。

日本ツアーでは史上3人目のシーズン8勝目

「TOTO」は日本ツアーも兼ねているため、2003年の不動裕理。コロナ禍で統合された2020~21年の稲見萌寧に続いて史上3人目となるシーズン8勝目の記録も達成しました。
早ければ次戦の「伊藤園レディス」で自身初の年間女王が決まる可能性も。
そうなると、ファンとしてはアメリカでどこまで活躍できるかが気になるところではないでしょうか。

プレーオフの相手は世界122位 そこで見えた課題は?

プレーオフの相手だったマリナ・アレックスはLPGAツアー通算2勝の実績があるものの、現在の世界ランキングは122位(竹田は25位。いずれもTOTO前のランキング)。

主戦場のツアーが異なるためスタッツの数字を比較できないので、指標となりそうなメジャーの成績を比ると、竹田は「全米女子オープン」の9位が光ります。

アレックスは「シェブロン」で30位となっているものの、3試合で予選落ち。「全米女子オープン」は出場することができませんでした。
こうした数字から見ると、竹田は“格下” に手こずった感も否めません。

アレックスは今シーズンの平均飛距離251.18ヤードで134位。プレーオフの舞台となった18番パー5(540ヤード)は全て3オン狙いで、似たような状況からの3打目を打ち続けていました。

対照的に竹田はほぼ2オン狙い。そのため、3打目は毎回状況が異なっていました。
1.2メートルにつけて勝負を決めた6ホール目以外は、これをことごとくショート。ミスというより打ち切れていない感じでした。

竹田の飛距離はアメリカでも通用するでしょうから、パー5では基本的に2オン狙い。そうなると今回のプレーオフのように様々な状況や距離から3打目やイーグルパットを打つことになります。

ここからどんな状況でも確実にバーディを取れる力をつけることが、LPGAで活躍をするためのカギとなりそうです。

パー5を確実に取る

「TOTO」では正規の3ラウンド(3日目が悪天候で中止となり短縮)のパー5は計12ホールで2度のイーグルもなど通算9アンダー。平均スコア「4.25」でした。

LPGAツアーの出場資格獲得、という視点で見ると、勝てば2年間。負けると何もなし、のプレッシャーのかかったプレーオフは18番パー5を6回プレー。バーディふたつで平均は「4.67」となりました。

アメリカではより大きなプレッシャーの下でプレーすることもあるでしょう。それでもバーディを取ることが本人の目標でもある「メジャーで勝つ」ことにもつながるはずです。
国内では無双状態ともいえる強さを、アメリカでも発揮することをファンも期待しています。

(文/森伊知郎)