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竹田麗央は年間女王を決めるのか!? 伊藤園レディスは“ツアー史上最長”のコースが舞台
最長セッティングに竹田の飛距離、「伊藤園レディス」で年間女王が決まってもかしくない(写真は2024年の日本女子オープン 撮影/Getty Images)
残り3戦となった日本女子ツアー。今週の「伊藤園レディス」の舞台となるグレートアイランド倶楽部(千葉)は“ツアー史上最長”となった。竹田麗央の年間女王が決まる可能性があるこの試合、どんな展開になるのかが楽しみだ。
パー72で6769ヤード メジャー以外では史上最長のセッティングに
「伊藤園レディス」は2017年以降は6741ヤードのセッティングで、パー72としてはツアー史上トップ10に入る長さで開催されてきました。
それが今年は、17番パー3がこれまでの197ヤードからさらに後ろの225ヤードのティーイングエリアを使用することに。
その分の距離が加わったことで全長は6769ヤードとなり、ツアー史上4位の長さに。
トップ3はすべてメジャーなので、これらを除くと「史上最長」です。
※日本女子ツアー パー72での全長ランキング
1 6845ヤード 2024年「日本女子オープン」(大利根CC西C)
2 6839ヤード 2022年「日本女子オープン」(紫CCすみれC)
3 6780ヤード 2023年「ワールドレディスサロンパスカップ」(茨城GC西C)
4 6769ヤード 2024年「伊藤園レディス」(グレートアイランド倶楽部)
17番パー3は正真正銘のツアー最長に
17番は225ヤードとなったことで、これまでツアー最長のパー3だった2010年「マンシングウエアレディース東海クラシック」(南愛知CC美浜C)4番ホールの221ヤードを上回り、正真正銘の「ツアー史上最長」となりました。
距離でいうと、男子ツアー最終戦「日本シリーズ」が開催される東京よみうりCCの18番(227ヤード)とほぼ同じです。
左サイドに広がる池が選手にプレッシャーをかけるパー3は、この時期は向かい風が吹くことも多く、フェアウェイウッド(FW)か、場合によってはドライバーを使う可能性もありそうです。
史上最長のパー3の意図について大会ゼネラルプロデューサーの戸張捷氏は
「女子の飛距離と技術が高くなってきて、FWでどこまで正確に打てるのか、ということを試させるホールがあってもいいだろうという狙いです」と説明します。
それでも池を恐れずに果敢に攻めることができるのか。 昨年大会では17番は3日間通算の難易度が全体の2番目でした。
距離が長くなって難易度が高まるであろう今年は、終盤になって確実にパーセーブしたいのか。あるいはバーディを取りたいのか、といった状況によって選手たちがどのようなマネジメントをしてくるかに注目です。
名手たちも池に吸い込まれて勝利を逃す、最難関の18番
昨年大会で17番を上回って難易度1位となったのが18番パー4でした。
最終日の平均スコアは「4.3455」。55人がプレーしてパーセーブは34人。バーディ(3人)よりもダブルボギー(4人)の方が多い、という珍しい現象も起きました。
17番と同じく左サイドに池が広がり、最終日は池に近いホールロケーションとなるのが恒例です。
過去には、2011年はそれまで53ホールノーボギーだった横峯さくらが2打目を池に入れてダブルボギー。2打差で優勝を逃します。
2004年も大会3連覇を狙っていた不動裕理が池に落としてダブルボギー。やはり2打差で優勝を逃しました。
グレートアイランド俱楽部全体では、年に数万球が“池ポチャ”するそうです。賞金女王 経験者ですら吸い込まれるのは、まさか一般ゴルファーの「無念」が呼び寄せているのでしょうか……
竹田麗央の年間女王決定の条件は
年間女王の行方は、メルセデスランキング1位の竹田と2位の山下美夢有の2人に絞られ、山下が「伊藤園」で単独4位以下だと竹田の女王が決まります。
21世紀に入って以降、延べ10人の年間女王(賞金女王)が「伊藤園」でも優勝しています。
竹田も同様の強さを見せるのか。
あるいは2年前の優勝者でもある山下が、「三菱電機」から「伊藤園」まで3週連続優勝して逆転で女王となった鈴木愛のような大反撃を開始するのか。
史上最長の“モンスターコース”でどんな戦いが繰り広げられるかが楽しみです。
(文/森伊知郎)
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