ハーフスイングで狙ったところに打てれば100は切れる。じゃあ90切りが目標なら?
“死なないティショット”から3つで乗せれば100はもちろん90も切れる!?
目標スコアによって、やるべき練習は違うのかと思いきや石井良介は「基本的にやるべきことは一緒」と言う。でも、スコアの良い、ゴルフが上手い人たちはアベレージゴルファーとはどこかが違うような? 100切り・90切り・80切り、目標を達成するには何が必要なのかを石井良介に教えてもらった。
100切りも80切りもやることは同じ。スキルや精度を上げるだけ
アマチュアゴルファーが目標スコアをクリアできない理由は多々あります。スタート前の練習で言うなら、いきなり新技を練習しはじめること。これは直後に先発を控えたピッチャーが、得意球のスライダーが悪いからと投げたことがないシュートを練習するようなもので、あり得ないこと。でも、アマチュアゴルファーは朝の練習場でスライスするとフックの練習をしはじめるのです。
スタート前の練習はウォーミングアップです。体を動きやすい状態にしたり、自分の調子をつかむためにやることなのに、なぜそんなことになってしまうのでしょう? それはひとえに、自分が今できることとできないこと、あるいはやるべきこととやってはいけないことの見極めができていないからです。
練習には「予習」、「復習」、「積み上げ」、「新技の修得」と大きく分けて4種類あると僕は考えます。スタート前の練習は予習の一部。復習はラウンド後の練習。ラウンドでうまくいかなかったところをやり直してみることで、ここがアマチュアの方に一番足りない部分です。積み上げは日頃の練習。主に基礎をビルドアップするのが目的で、基本を確認してあるべきところに戻したり基本を作る練習です。新技の修得はそのものズバリ。できないことにトライする練習です。
90切りが生涯目標ならポケキャビでもOK。でもゴールが70台なら選ぶべきはマッスルバック一択
ゴルフクラブの性能の進化が、アマチュアゴルファーに大きな恩恵をもたらしてくれているのは事実。だが、その反面でちょっと“...
大事なのは、自分がどの練習をしているのかをちゃんと理解した上で取り組むこと。もちろんレベルによってやることは違います。例えば積み上げ練習として100切り目標の方にやっていただきたいのはハーフスイング。パター以外の全番手でやってほしいですが、ハーフスイングで狙ったところに打てるようになることです。ハーフスイングが難しければクォータースイングでもいい。これで真っすぐ飛ばないようならフルスイングしても無駄です。クォーター→ハーフ→スリークォーターとスイングサイズを変えながらピッチャーライナーを打つ。これがコースでできれば100は打たないでしょう。
ティショットの目的は“アウトにならない”ことです。OBや深い林はNG。フェアウェイなら言うことなしですが、ラフでも林でもグリーン方向に打てるところにあればいい。体力によって違いますが、ヘッドスピードが40m/sくらいの男性で当たった時に220~230ヤード飛ぶ人なら、180ヤードでいいから“三振せずに”ピッチャーライナーを打つ。2打目はグリーンに乗らなくてもいいからグリーンの50ヤード以内に放り込みましょう。50ヤード以内からは頑張って乗せる。乗って2パットでボギー。乗らなくても寄せワンが取れたらボギー。9ボギー、9ダボで99ですから100は切れます(パー72の場合)。
ピアノやパソコン、料理などでは「これをやるのに必要なスキルはこれ」というのが明快です。でも、ゴルフでは100切り、90切り、下手したら80切りの人でも同じ練習をやります。「そんなバカな!」と思うかもしれませんがそういうもの。ティショットではなるべく前に進む、2打目はグリーンの方向に行き、アプローチは乗せる、パターは距離感を合わせて2パットで上がる。これが基本で完成度が高くなると90台で回れます。80台となるとパーを取らないといけないので要求されるスキルのレベルが上がります。グリーンに乗らなくてもよかったところを18回のうち何度か乗れば2パットでパーになる。あるいは3打目で寄れば寄せワンでパーが取れます。
早い話、目標スコアはどうであれ、練習でもラウンドでもやることは変わらず求められることのレベルが上がるだけ。ちょっとレベルが上がれば90は切れます。その上に行くとなると状況判断が入ってきます。「難しい状況だからダボでもいい」とか「ここはパーを取りにいく」など上げ下げが必要になるというわけです。100切りや90切りが目標なら、とにもかくにも必死になってボギーやダボを取りに行くことです。
石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。
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