【新連載】スコッティ・キャメロンが好き! これが元祖、「クラシックシリーズ」って知ってる?
CAMERONパターを中古クラブ専門家が紐解く
1993年マスターズ、ベルンハルト・ランがーが使用し、優勝したことでパターの歴史が大きく動いた。(写真は1993年マスターズ 撮影/Getty Images)
中古ゴルフクラブ業界に携わっって30年の“中古クラブ専門家・中山功一”が、旬な中古クラブ情報や購入時に参考となる豆知識などをお届けするコラムです。今回から複数回に分けて、歴代のスコッティ・キャメロンパターについてお話します。
”スコッティ・ゼロックスマン”と揶揄された時期もあった
スコッティ・キャメロン氏は、1986年レイクック社でクラブデザインなどを学び、1991年にキャメロンゴルフインターナショナルを設立してパター製作を本格的に始めました。
この当時は、タッド・モア、ケン・ジアニーニなどの削り出しパターが世の中に普及し始めた頃です。
キャメロン氏は、削り出しパターで設計、仕上げ、フィーリングなど最上級のモデルを製作しようとハンドメイドモデルを作りました。
最初は、無名のパターメーカーだったのでアメリカでは、「PINGのパターと同じ形状では?」と言う意味で“スコッティ・ゼロックスマン”と揶揄された時期もありました。ゼロックス(Xerox)はアメリカの印刷・複写機のメーカーで、高度経済成長期の日本でも書類をコピーすることを「ゼロックスして」と言われることもありました。
しかし、PGAツアーに自身が製作したパターを持ち込んでプロモーションをかけると、1993年のマスターズでベルンハルト・ランガーがクラシック1を使用して優勝。一気にメジャーブランドに変貌しました。
スコッティ・キャメロン・クラシックシリーズの中古相場(2024年)
私が店舗で働いていた1991年頃のことです。アメリカのバイヤーがキャメロン氏のパターを持って日本にやってきました。
バイヤーは、「このパターはこれから売れるよ!」と言って、キャメロンパターを私に見せました。初めてS.キャメロンパターを見た時には、仕上げが美しく、打感も良く、バイヤーが言うように売れそうなパターだなぁと感じました。
しかし、価格が高かったので、「売れるかな?」と半信半疑だったのを覚えています。ですが、そんな心配もよそに、キャメロンパターは“バカ売れ”しました。
クラシックシリーズは5種類が販売されました。ガンブルー仕上げのため、サビが出やすいので中古市場に程度の良いモデルは少ないですが、ご自身でリフィニッシュすることも可能です。
スコッティ・キャメロン・クラシック1
中古販売相場:5万9800〜12万8000円
スコッティ・キャメロン・クラシック1.5
中古販売相場:4万9800〜9万9000円
スコッティ・キャメロン・クラシック2
中古販売相場:4万5800〜8万9000円
スコッティ・キャメロン・クラシック2.5
中古販売相場:4万5800〜8万9000円
スコッティ・キャメロン・クラシック3
中古販売相場:4万3800〜8万5000円
販売されていた頃は、L型ヘッドカバーが標準装備されていましたが、パターにヘッドカバーを付けて販売することを定着させたのもキャメロン氏です。
それでは、あなたのゴルフライフに!
Good luck!
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中山功一(ナカヤマコウイチ)
かつてはフェスティバルゴルフでゼネラルマネジャーを務めるなど、中古クラブ業界に携わって約30年。ゴルフ雑誌での連載、中古ゴルフクラブ関連の著書も多数。テレビ東京系列「なんでも鑑定団」にも鑑定士として出演。