ランを使って寄せたいアプローチは右手の甲が下を向くように使う【中井学の寄せ】
残り30ヤードから2つで上がる!ショートゲームのコツを中井学がレッスン(10)
アプローチは肩、手首、脚の3つの部位のコラボで成り立っています。その一つ一つを見ていくシリーズの第2弾として、今回は手首の使い方をクローズアップします。
写真/圓岡紀夫 協力/千葉セントラルゴルフクラブ
ボールをグリーンに落としランを使って寄せたい状況で役立つ
リストワークを使ったアプローチは難易度が高いですが、多くのプロが取り入れています。それは、その方が寄せやすいことがあるから。どんなケースかというと、スピンをかけたくない、すなわちランを使って寄せたい時です。
もちろんスピンが全くかからないわけではありません。現実に則して言うなら、スピンをかけつつランも出す。グリーンに落とし、グリーン面を多く使って転がして寄せたい状況で役立つのです。
「手首を使う=コック」と考える方が多いと思いますが、コックを使うとシャットフェースになりやすいので手首をタテに折る動きは控えめ。バックスイングでは左手の甲が正面に向くように手首を使います。
また、コックが強いとフォローサイドで手首が入れ替わり、右手の甲が正面を向く格好になってフェースが返りすぎてしまいます。そうではなく、右手の甲が下を向くように使うのが安全な手首の使い方。フェースが過度に閉じないのでスピンがかかりすぎないのです。
イメージ的にはグリップエンドを支点にヘッドが左右に動く感じ。ボールにドロー回転をかけて転がすような雰囲気なので、例えば砲台グリーンの根元からグリーン奥めのピンに向かって、グリーンを多く使って寄せたい時などに有効です。
アドレス時のボール位置は真ん中。ショルダーワークの時と同様、ハンドファーストにするならわずかに止めましょう。ドローを打つイメージなので、インサイドからアウトサイドに振り抜く感じで打つと上手く手首を使えると思います。
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レッスン:中井学
なかい・がく/1972年4月14日生まれ、大阪府出身。2003年からプロコーチとして活動し、数多くのツアープロの初優勝に貢献。40歳を過ぎてからプロテスト合格を果たし、トーナメント出場。アマチュアレッスンにも定評があり、YouTubeの「中井学ゴルフチャンネル」では登録者約25万人の実績を持つ。