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スコアがつくりやすい! 『スリクソン ZXi5』は国産の技術力を詰め込んだやさしいツアーアイアンだ!!

ダンロップ『スリクソン ZXi5 アイアン』をロマン派ゴルフ作家が検証する!

2024/12/16 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

スコアがつくりやすい! 『スリクソン ZXi5』は国産の技術力を詰め込んだやさしいツアーアイアンだ!!

2024年11月9日に発売されたダンロップは『スリクソン ZXi5 アイアン』をコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。

細かい心配りを感じさせるテクノロジーに支えられた『スリクソン ZXi5 アイアン』!

よりツアーユースにこだわった『スリクソン ZXi7 アイアン』、中空構造で飛距離が出るツアーアイアン『スリクソン ZXi4 アイアン』が同時発売された。

『スリクソン ZXi5 アイアン』のコピーは“自在に操る球筋と飛距離。卓越した安定性とコントロール性能。”だ。スリクソンのツアーアイアンの難しすぎない本格派というポジションがわかるコピーになっている。

最初に注目したのはソールだ。バックに入れて使用するアイアンは、常に番手を選ぶときにソールが目に入るので、案外と見た目も重要なのだが、『スリクソン ZXi5 アイアン』はソールがかなり個性的だ。
「TOUR V.T. SOLE」という名称のV字ソールは、スイング軌道に合わせバンス角を最適化して、芝との接触を最小限に抑える効果がある。
トウとヒールに段差があるのも特徴的だが、この段差が機能して、あらゆるライでインパクト時の抜けの良さを発揮すると聞くと、頼もしげに見えてくる。

ZXi5アイアン

ロングアイアンとミドルアイアンとショートアイアンで最適なスピンを生み出すように「番手別溝設計」を採用している。
ロング、ミドルアイアンは、広く浅い溝にすることで飛距離の安定を狙っていて、ショートアイアンは、狭く深い溝の数を増やすことでスピン性能の向上とライの違いによるスピンのバラつきを低減するそうだ。

最後に注目したテクノロジーは「i-FORGED」だ。バックフェース上部に「コンデンス鍛造」を採用しフレームを強化したことでフェースの軟化と薄肉化を両立し、初速アップと打感のやわらかさに直結するという。

『スリクソン ZXi5 アイアン』は、ツアーアイアンとして作られていることがわかるテクノロジーを詰め込んでいる。
最初に書いたように、アイアンは見た目も重要で、その分野では『スリクソン ZXi5 アイアン』はかなりレベルが高いと感じた。わかりやすくカッコイイのである。

試打した日は、気温19℃〜26℃で、曇り。
今回試打した『スリクソン ZXi5 アイアン』のシャフトは、Diamana ZXi for IRON のSフレックス。番手は、5番〜PWの6本。
ボールは打ち慣れていてクラブだけの影響に集中出来る『TOUR B X』を使用した。

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距離感が合いやすく、スコアアップに貢献してくれる秘密はスピンの効きなのか?

『スリクソン ZXi5 アイアン』を使用してラウンドし、わかったことを挙げる。

打音打感/音量はちょうど良い大きさ、鞭系と硬質がミックスした通好みの音。打ち応えは独特の乗り感あり、手応えは芯感はクリア。

弾道スピン/高めの中弾道。基本ストレート系で、小さい曲げは得意。伸びがある弾道。スピンは強烈でかかりすぎるほど。

飛距離/クラシックなロフトのアイアンよりほぼ1番手飛ぶ。番手間は適正。飛ばさないテクニックに反応良し。距離感が作りやすい。

『スリクソン ZXi5 アイアン』は、スコアがつくりやすいアイアンだった。
アイアンとして必要な色々な項目が全てちょうど良いという感じに仕上がっていた。ヘッドスピード40m/sを中心にしてハードに振れる人でも、逆に非力な人でも、我慢することなく使えると感じた。

個人的には、まず、見た目が素晴らしいと思った。仕上げが丁寧で、ソールの主張も心地良いし、バックフェースの中央の膨らみはナイスショットを予感させるお守りに見えてきたのだ。

打ってみると、ビックリするのは独特の乗り感だ。フェースにボールが乗る感覚が心地良いのだ。芯感がクリアだと、乗り感に初速の速さを感じるものだが、過去のアイアンとは違うのである。違うのだが、それは良い打感に直結する。面白い経験をした。

もう一つ、付け加えると、アイアンの試打ラウンドは、ほとんどの場合は自分のクラブの平均スコアよりもスコアは悪くなるものだが、『スリクソン ZXi5 アイアン』は平均より1打良かった。
結果が良かった理由は、距離感が合ったことだ。
『スリクソン ZXi5 アイアン』は、いわゆる雰囲気を出して打ったときに狙い通りの距離がちゃんと出るのだ。具体的には、普通に打った最高飛距離から計算して、少し抜いて3ヤード落とすとか、パンチ気味に打って5ヤード落とすとか、飛ばさないテクニックにアイアンが応えてくれるのだ。

プロユースな『スリクソン ZXi7 アイアン』に比べて、やさしく打てて、少し距離も出るのが『スリクソン ZXi5 アイアン』である。

細かいところまで気配りを感じさせるところも『スリクソン ZXi5 アイアン』のオススメなポイントである。打感と出る球が合致する気持ち良さなどは、国産のアイアンだからこだわって、磨かれているのだと、強く感じた。国産のクラブの意地と技術力の高さに感動した。

ツアーアイアンは高性能であることは当たり前である。『スリクソン ZXi5 アイアン』は、基本性能の高さは文句なく素晴らしい。突出しているのはショートアイアンのスピン性能だった。その場で止まる程度の効きがトレンドだが、落下地点より戻ろうとするほどスピンが効くのだ。

スピンのかかりの良さをどう使うか? 想像してワクワク出来るのであれば、『スリクソン ZXi5 アイアン』は打ってみるべきアイアンだと言える。いきなり好スコアが出るゴルファーもいるはずだ。

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篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。