いつもライナーみたいな弾道になってしまう……。 20度前後のユーティリティだと球が上がらない人は“払うように”打ってみよう
JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.50
その打ちやすさから、ここ数年一気に需要が高まっているユーティリティ。ユーザーが多くなったぶん、悩みも増えているようだ。そこで、今回から3回にわたってユーティリティにありがちな悩みを取り上げていく。
ヘッドが上から入るとロフトが立って当たり球が上がらない
第1回はゴルフ歴12年のYさんのお悩みです。39歳で平均スコア95のYさんは、今から7ヵ月ほど前にUTを購入。180ヤード前後の距離をカバーするためにロフト22度を選びました。お悩みは打球が上がらないこと。「ティショットで使うことも多いんですが、ティアップしても上がらないんですよね」と首を傾げていました。
ロフトだけ見ると上がりやすいとは言えない番手ですが、ティショットでも上がらないのは問題なので、はじめにティアップして打っていただいたところ原因はすぐに判明。ティアップが高すぎでした。Yさんのヘッドの入射角が鋭角なことも手伝って、フェースの上の部分でヒットすることになり、スピン量が不足して球が上がらなかったのです。
ティショット問題が解決したところで次は地面から。スイング自体はティショットと変わらないのでヘッドの入射角は鋭角。自ずとクラブパスはアウトサイド・インのカット打ち傾向です。結論的にはやはりヘッドが上から入りすぎ。ボールを上から押さえ込むように打っていたためハンドファーストになりインパクトでロフトがかなり立っていました。
「ボールが上がらないと思って合わせにいくと、右にフケて上がりすぎて飛ばないんです」とYさん。これはカット打ち傾向の方でよく見る典型的なパターンです。これを解決するにはヘッドの最下点をボールのちょっと右にイメージすること。Yさんの最下点は左肩の下あたりになっていたので、ヘッドをボールの手前から入れるイメージをもっていただきました。よく言う“ボールを払うイメージ”ですね。
ただ、それだけだとダフることもあったので、ダウンスイングでヘッドを遠回りさせるように振っていただいたところ、うまくコンタクトできて打球が上がりはじめました。
練習法としてはティアップしたボールを打つのが一番。ボールだけをクリーンに打つ練習をすると、ヘッドが上から入りすぎずレベルに動くようになりロフト通りの球が打てます。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
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