ユーティリティでチョロが頻発する理由は体の回しすぎ? 『ガニ股アドレス』で上下の捻転差を作ろう!【勝又優美・アマチュアの悩み解決】
JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.52
3回にわたって紹介してきたユーティリティ(以下UT)に関するお悩み。最終回となる今回のテーマは、アベレージゴルファーの方に多いチョロのお悩みです。JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決します!
上体と腰が一緒に回って捻転差ができないオーバーターンが原因
ゴルフ歴9年でアベレージ95のSさん(49歳)は、24度のUTでチョロが頻発していました。Sさん曰く「ラフはもちろん、フェアウェイのいいライでもチョロが出ます。逆にライがいいほど出るような気がして、本当はやさしいUTなのに、使うのが怖くなっています」とのこと。トップならまだしも、チョロは飛ばないので怖くなる気持ちもわかります。
チョロが出る一番の原因は体の過回転。バックスイングで体が回り過ぎるパターンです。Sさんのスイングもその典型で、バックスイングでオーバーターンになっていました。オーバーターンとは、上体と腰が一緒に回ってしまい、上下の捻転差ができていない状態です。
オーバーターンになると腕もクラブも大きく動き、右足体重になりやすい。ダウンスイングでも右体重になって体を戻しきれません。インパクトで腰がクローズ気味になり、右体重で体が伸び上がることも手伝ってボールの頭を叩いてチョロになるのです。
ポイントはバックスイングで上半身と下半身の捻転差を作ること。肩が90度、腰がその半分の45度程度回った状態を目安にトップを作ります。捻転差ができていれば、それ以上クラブを大きく動かす必要はありません。体重が偏ることもないので、そこからクラブを戻してくれば腰が先に回って体を戻せます。
練習法としてSさんにお伝えしたのはスクワットドリル。スタンスを広めにとり、ガニ股でアドレスして胸の回転だけで打ちます。Sさんは腰が回り過ぎていたので、そこに制限をかけるわけです。また、オーバーターンの方は大きなフォローがとれない傾向があるので、フォローを大きくするのもポイント。それには左足だけオープンに立ち、体を回りやすくしてあげるのも手です。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
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