「メンバー」になれば試合に出られるわけではない

晴れて今シーズンからPGAツアーの「メンバー」となった3人の資格を再確認すると、
星野は欧州(DP)ツアーでPGAツアーの出場資格を持たない選手トップ10。
大西は下部コーンフェリーツアーでトップ30。
金谷はQスクール(最終予選会)5位以内、となっています。
松山が35アンダーのツアー新記録で優勝した先週の「セントリー」は、昨シーズンのポイントランキングトップ50や優勝した選手などしか出られない「シグニチャーイベント」でした。
「ソニーオープン」は「レギュラーイベント」の今シーズン初戦なので、2年目となる久常涼と合わせていよいよ揃い踏み、と思った方も多かったと思います。

金谷拓実の出場資格を見てみると……

ですが、大会のフィールドリストを見ると、金谷はQスクール3位の資格ではなく「主催者推薦」となっています。
「ソニーオープン」にQスクールの順位で出られたのは1位のラント・グリフィンだけでした。
出場が叶わなかった「補欠」(オルタネート)のリストを見ると、筆頭がQスクール2位のハイデン・バックリーで、4位タイだったウィル・チャンドラーとマシュー・リーデルと続いています。
つまり金谷は「Qスクール3位」の資格だと、ハワイまで行って試合に出られないという事態もあり得た、ということです。
その予防策として主催者推薦を得たのだと思いますが、メンバーになれば試合に出られるわけではない、という厳しい現実。
Qスクールの結果によって、2025年はツアーにコンスタントに出られるとの印象を持った人は多いでしょうから意外な事実ではないでしょうか。

ちなみに次戦の「アメリカンエクスプレス」はフィールドが156人に広がることもあってQスクール勢はすでに全員がリストに掲載されています。

3人の出場優先順位は、上から星野、大西、金谷となっています。今後もフィールドのサイズによって出られるかが不確定になることはあり得ます。
それでも現地でウェイティングするなどし、少ないチャンスでポイントを稼ぐ。それがPGAツアーの過酷な現実です。

「ソニーオープン」を振り返ると

「ソニーオープン」の結果を見ると、松山が最終日にイーグル二つを奪って日本勢最上位になるのはさすがです。

3日目に最終組で回る経験をした平田も、今後の下部ツアーでの試合に向けて収穫はあったはずです。
久常は第2ラウンドのラスト2ホール連続バーディで予選通過を果たしました。

昨シーズンはレギュラーシーズン最終戦の「ウィンダム選手権」の3位でポイントランキングを107位から84位にアップさせて今シーズンのシードを確保。27戦で10回あった予選落ちを今回のような粘りで減らして、コンスタントにポイントを稼ぐようにしたいところです。

スタッツで見る、松山とルーキー3人の違い

大会が開催されたワイアラエCCのホール別スタッツを見ると、4日間を通じて9番と18番のパー5が難易度の低いトップ2で、4日間ともパーよりバーディが多く出ました。
この2ホールの合計スコアを比べると、松山は最終日にいずれもイーグルで、パーは2日目の18番のみの9アンダー。久常も4日間でイーグルとパーがひとつずつで、あとはバーディで8アンダーを記録しています。
金谷はバーディ二つで2アンダー。大西は1アンダー。星野は2日目の9番でのダブルボギーもあってトータル1オーバーでした。
PGAツアーのカットラインはアンダーとなるのが普通なので、やはり取れるホールで確実に伸ばすことが必要なことがわかります。

(文/森伊知郎)