ゴルフ場のブラックリストに載ったら出禁処分もあり! 他のゴルフ場にも入れなくなる場合も!?
ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第120回
過去にトラブルを起こしたり、迷惑行為を働いた人物の名前が列記されるブラックリスト。なんとゴルフ場にも、そうしたものはあるという。普通にプレーをしていれば縁のない話だが、一体どんなことをしたらそんなリストに名前が載ってしまうのだろう? ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が取材した。
出禁処分はよくあるという事実
いわゆる名門と呼ばれるような会員制ゴルフコースでの話。
会員用の掲示板に、入会希望者の略歴などが張り出されていることがあります。一定期間告知して、誰からも反対意見がなければ、晴れて会員になれるという最後の儀式です。
高額な会員権を購入したのに入会審査に合格できず、会員権は持っているのにメンバーになれない、という悲劇は令和になっても起きています。プライベートコースは、その楽園を維持するための結界で守られて成り立つのです。
筆記と面接がある試験のようなもので、どちらかが良いだけではダメなのです。
そういう閉鎖的なコースは、ごく少数だけで、現在のゴルフシーンの大多数は開放的なコースになっています。
しかし、そんな中でも出入り禁止処分、略して出禁になってプレーできなくなることが増えているという噂を耳にして、少し調べてみました。
警察を呼ぶような事件を起こした。
従業員、または、ゲストにトラウマになるようなハラスメントをした。
ゴルファーとして冒してはならない言動があった。
出禁の条件を書いてみると当たり前ですが、見つかっていないだけで、けっこうギリギリという人もいるようです。
例えば、備品を持って帰った。吸ってはいけない場所で喫煙した。怒りにまかせてパターを叩きつけてグリーンの芝生に穴を開けた。拾った落とし物を届けずにパクった。酔っ払ってキャディのお尻に触った……
この他にも、立ちション、不倫の挙げ句の修羅場、バンカーのアゴを破壊して出入りして均さなかった、料金に未払いがあるのに帰宅して請求に応じない、という具体例もゴルフコース関係者に取材すると出てきました。
ゴルフ場に令和のドレスコードが発令? 知らなかったでは済まされない!?
ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作...
ブラックリストに名前が載るという恐怖
出禁は、そのコースの予約が、それ以降と出来なくなるということのようですが、コースによっては、別の人が予約して来場しても、フロントでサインしたことで本人確認をして、プレー拒否を通達して退場してもらう対応をしているというケースもありました。
ほとぼりが冷めるまで待てば、どうにかなるという意見もあるようですが、数ヶ月ではなく、年単位で出禁は継続するのです。
「その人の言動が原因で、耐えがたい苦痛に苦しむ人が一人以上いれば、出禁になる可能性があります」ある人気コースの支配人は断言しました。
他の客だけでなく、スタッフを守るという意識も不可欠なのかもしれません。
出禁も系列になっているコースや、ネット予約しているケースでは、そのコースだけでは済まなくなるそうです。
いわゆるブラックリストに情報が載ると、別のコースの予約もできなくなるのです。
無断キャンセルを2回以上。禁止されている重複予約を別アカを使ってやっている。一人予約などで同伴者のクレームが複数発生した。その他諸々、本人が知らないうちに、ブラックリストに入ってしまうわけです。
単独のコースの出禁だけなら、不幸な偶然とかで起きた事故かもしれませんが、ブラックリストは、確信犯というか、ずる賢い悪者というイメージがあります。
どちらにしても、絶対に自分が対象にならないようにしたいものです。
ブラックリストもあれば、ホワイトリストもあるらしい
次のページ