アイアンは飛ばそうとするほど飛ばない!? 体をしっかり回すだけで高さも距離も出ます
JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.53
アイアンがイメージ通りに飛距離を出せない。特に6番アイアンはボールが上がらず、キャリーが出ない。そんな悩みを持っている人は、しっかり体を回せているかどうか? 振り返って考えてみてほしいという勝又優美プロ。アイアンが飛ばない原因を解消してもらおう。
飛ばそうとするほどスエーが大きくなり振り遅れて手打ちになる
ここ数回、フェアウェイウッド、ユーティリティとクラブ別のお悩みを紹介してきました。今回から3回はアイアンがテーマの内容を紹介していきます。
今回は「6番アイアンでボールが上がらず、飛距離が160ヤードに届かない」というWさんのお悩みです。Wさんは53歳でキャリア25年、平均スコアは94です。
さて、Wさん。「歳のせいか体が回らなくなってきて……。そのせいでしょうか?」とも言っていましたが、歳のせいかはさておき、お察しのとおり体の回転不足がちゃんと飛ばない原因でした。ダウンスイングからインパクトで腰がターンせず、左にかなりスエーしていたのです。
飛ばそうとするとさらにスエーが助長され、ダウンスイングであからさまに振り遅れます。そのためインパクトを合わせに行ってリリースが早まり手打ちになります。結果、ヘッドスピードが落ちて飛ばなくなる。また、フェースの下の部分に当たると高さも出ません。6番だとけっこうロフトが立っていますから、この症状がより顕著になるのです。
解決策はズバリ、ダウンスイングからインパクトで腰を回すこと。イメージしてできるようになればOKですが、Wさんのスエーはかなり頑固だったので、すぐにドリルをやっていただきました。メニューはベタ足でスイングすること。終始両足裏を地面につけたまま振ることでスエーを抑制し、腰の回転を促せます。
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しかし、Wさんはこのドリルをやってもややスエーしていたため、スタンスを閉じ、両足を揃えて真っすぐ立ったままスイングしていただきました。こうすれば誰でも腰が回るので、これで感覚をつかんでいただき、徐々にスタンスを広げていきました。まだ改善途中ですが、頑固なスエーはかなり解消されています。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
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