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PGAツアーの名物ホールでルーキーが「13」。中~上級者こそ陥りそうなゴルフの罠、避ける方法は?

2025/01/21 ゴルフサプリ編集部

ルーキーには厳しすぎる洗礼だった……(写真は2025年ソニーオープン 撮影/Getty Images)

アメリカPGAツアー「ザ・アメリカンエクスプレス」では、2日目に名物ホールでバンカーに手こずったルーキーが「13」を叩いた。このプレーの背景を探ってみると、初心者ではなく中~上級者こそが陥りそうな“罠”があった。

深さ5メートル超のバンカー。OBもロストもなく、なぜ「13」を打ったのか

予選ラウンドは3つの異なるコースを3日間かけて回るフォーマットの大会の2日目。メーンコースの「ピート・ダイ・スタジオコース」の16番パー5で「13」を叩いてしまったのがルーキーのウィリアム・モーでした。
2オンを狙ったショットがグリーン左の、深さ5メートル超の名物バンカーに入れたことが悲劇の始まりです。

3打目はトップしてグリーンオーバー。4打目はグリーンの傾斜を転がって、再びバンカーに落ちてしまいます。
5&6打目は脱出できず。7打目でまたもグリーンオーバー。
さらに8打目でもバンカーに落とすとさすがに観念したのか、9打目は花道方向に打ち出しました。
10打目もグリーン奥に外しましたが、次を乗せて11オン、2パット。OBも池などでボールを失くすこともない“素”で13を叩きました。

初心者がやりがちなミスだが、実はショット巧者

内容を振り返ると、いかにも初心者がやってしまいそうなプレーですが、モーの経歴を見るとショット巧者であることがわかります。
昨年のコーンフェリーで年間10位となってPGAツアーの出場資格を得たモーは今年がルーキーですが、一昨年の「ジョンディア・クラシック」では13位になっています。
この時は4日間通算のパーオン率が1位。
グリーンを狙ったショットの貢献度を示す「ストロークゲインド・アプローチ・トゥ・グリーン」も3位なので非凡な才能の持ち主といえそうです。
「13」を叩いた場面でも、結構ギリギリを狙っている感じなので、ショットに自信があるタイプの選手なのだと思われます。

いいところを見せないと…!?

また「ザ・アメリカンエクスプレス」はプロとアマが組んでプレーする試合形式でした。
ツアー通算4戦目のモーは、このレベルのプロアマは初めてだったのでしょう。名物バンカーに入れた時も「いいところを見せないと」と思ってミスを連発してと我を失ってしまったとも予想されます。
そのため今回の大叩きは、技術のない初心者がやりがちなパターンというよりも、ある程度の中〜上級者が突然ラウンド中に「壊れる」ようなパターンではなかったのでないでしょうか。

ツアープロだから即修正できたが

ツアーですから大叩きの後もすぐに会場でバンカー練習して修正することができます。実際に翌日はバンカーに4度入れながら全てサンドセーブに成功しています。
アマチュアが同じことをやってしまうと、ホールアウト後すぐにコースでバンカー練習できるとは限りません。練習場でもバンカーはなかったりするでしょうから、次にバンカーショットやるのはラウンドで。ということもあり得ます。
この時に失敗の記憶だけが残っていると、イップスになる可能性もありそうです…

やはり「急がば回れ」

モーは9打目で花道に打っています。もっと早くこれをやっていれば…と思うところですが、前出のようにショットに自信のあるタイプ。
おそらく初のプロアマ形式で、いいところを見せないと、と思ってしまった。
大叩きする前の時点でカットライン上の順位だったので、パー5でスコアを落としたくない、といった要素が絡み合っての「13」だったのではないでしょうか。

中〜上級者こそやってしまいそうで、最悪の場合自分のゴルフを壊すきっかけになりかねないことを避けるには、やはり「急がば回れ」が大事なようです。
ツアープロは即修正できる環境があります。モーも大叩き翌日のバックナインは6バーディ、1ボギーの31で回っていました、
同じことはできないアマチュアこそ、目の前の一打だけではなく、ゴルフライフに悪影響を与えないためのリスク回避が大事ですね。


(文/森伊知郎)

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