木下稜介はボールを操作したいから「インパクト付近では手首の動きを抑えています」
2024男子ツアープロからの直コメからスイングを分析! 進化し続ける男子ツアーの技術!木下稜介

2024男子ツアーで活躍した選手の中から7人をピックアップして、自らのスイングのポイントについて語ってもらった言葉から、彼らの強さの秘密に迫るシリーズ。第7弾は木下稜介。
ゴルフトゥデイ本誌No.632より
ボールをしっかり操作できるようにインパクト以後、手首のローテーションを抑えている

2024年の賞金ランキングは6位。ミズノオープンで優勝して出場した全英オープンが大きな機転となった。
「もちろんドローを打っている選手もいましたが、今は世界の主流はフェードだと感じました。ドロー一辺倒では通用しないと思って、それでフェード系を習得しようと決めたのです」。
ドローが持ち球だった木下にとって最も感覚が変わったのはインパクト付近の手の動き。以前はアームローテーションが強めで、その動きによってボールをつかまえていたが、今は手首の動きを抑えて返さないイメージで振っている。
「腰からインパクト、フォローにかけてローテーションをしないことを心がけています。写真ではわからないと思いますが、感覚的には全く違います」。
7月からスイング改造を始めて1ヶ月くらいは感覚がゼロに近い状態だったと振り返る。 球筋をシーズン中に変えると言うのは余程の決意がないとできないこと。2025年シーズンは楽しみな1年になりそうだ。
LESSON POINT
左腰を積極的に回転させてフェードを打つ
インパクトからフォローにかけて手首のローテーションを抑えて、手首を返さずにそのままフィニッシュまで持っていく。その際に以前と大きく変わった部分が左腰の動き。ダウンスイングからインパクト、フォローにかけて左腰を大きく動かすことで、体の回転でボールを運んでいる。ドローではできなかったボールの細かいコントロールがロングゲームでもできるようになった。世界で戦うための大きな決断をシーズン中に行ったわけだ。


木下稜介
(ハートランド)RYOSUKE KINOSHITA
1991年生まれ。奈良県出身。2024年シーズンはミズノオープンで優勝。それで得た全英オープン出場を果たした際に、自身のスイングの限界を感じスイング改造に着手。まだまだ完成ではないが、それがいい方向へと働き、後半戦では日本オープン2位など優勝こそ無かったものの、賞金王レースに加わった。元々の持ち球はドローだったが、そこからフェードへチェンジ。全く逆の動きをすることは並大抵の努力ではない。

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