中島啓太が使用していきなりアルバトロス! Qi35の新作フェアウェイウッドは極上の仕上がり?

テーラーメイド「Qi35」シリーズが2025年2月7日に発売された。シリーズの中で、フェアウェイウッドは「Qi35」「Qi35 TOUR(限定モデル)」「Qi35 MAX」「Qi35 MAX LITE」「Qi35 MAX WOMEN'S」の5モデルがラインアップされている。契約プロの中島啓太が「Qi35」フェアウェイウッドと思われる5Wを使ってアルバトロスを達成したこともあり、注目度上昇中の新作「Qi35」シリーズのフェアウェイウッドをクラフトマンでクラブフィッターのオグさんこと小倉勇人氏に語ってもらった。
写真/Getty Images
名器が多いテーラーメイドのFW! 中島啓太は開幕からバッグイン
オグさんです。先日、中島啓太プロが欧州ツアー「ヒーロードバイデザートクラシック」の最終日、18番ホールで残り236ヤードの2打目をカップインさせてアルバトロスを達成しました。アルバトロスは、パー5のホールを2打でカップインする非常に難易度の高いもの。ショットの正確性はもちろん、飛距離も伴わなければ、達成できません。
中島啓太プロがアルバトロスを達成した時に握られていたクラブは、テーラーメイドの新作「Qi35」フェアウェイウッドの5番ウッド。中島プロの技術に裏付けられたショットであったことは間違いありませんが、クラブの性能による恩恵も大きかったことでしょう。

テーラーメイドのフェアウェイウッド(以下FW)は、代々飛距離に定評があり、腕前関係なく多くのゴルファーに支持されています。前作の「Qi10」では、飛距離性能を維持したままミスにも強く、より安定したショットが期待できると高い評価を獲得しました。ツアープロにも多くの愛用者がいたモデルで、中島プロも昨シーズンまでは「Qi10」のFWを使用していましたね。ツアープロや上級者は、気に入ったFWは長く使うといった特徴があります。しかし、アルバトロスを達成した試合は、中島プロの今季開幕戦にあたります。開幕からニューモデルをバッグに入れていたのですから、よほど「Qi35」のFWが気に入ったのだと思います。
「Qi35」は「Qi10」からどう進化したのか?

前作「Qi10」FWは、テーラーメイド独自の技術が満載されたモデルで、低重心化に効果を発揮するインフィニティカーボンクラウン、打点のミスを軽減するオプティフェース、ツイストフェースや貫通型スピードポケットなどを搭載していました。新作「Qi35」FWは、これらの技術を引き続き搭載しながらも、ヘッド形状を見直すことで、さらなる低重心化に成功し、適正スピンの弾道をより高く安定して打てるように進化しています。前作と大きく変わった点としては、弾道調整機能です。いわゆるカチャカチャ機能が#3(15度)、#3HL(16.5度)、#5(18度)に装着された点が挙げられます。これによってロフト角やライ角の微調整が可能になり、より使いやすくなっています。

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エンジョイ派はミスに強いと感じ、中上級者には狙えるFWと感じる仕上がり
私も実際に打たせてもらいましたが、前作と比べてわずかですがボールが上がりやすくなった印象があります。特にやや薄めの当たり、フェース下部でのインパクトで上がりやすくなったと感じましたね。ボールが上がりやすくなったため、打点がバラつくゴルファーにとっては、安定してボールを飛ばせると感じられると思いますし、一定のエリアでボールを打てるゴルファーにとっては、より高い弾道で打てるため、一定のエリアを狙いやすくなったと感じると思います。もともと評価の高かった余計なスピンが入りづらい部分は変わっていないので、より安定した弾道が打てるFWに進化したと言えます。
より飛距離を追求したいなら、チタン製でより低スピン性能を高めた「Qi35 TOUR」FWがありますが、ツアープロの多くが「Qi35」FWをチョイスしているようなので、飛ばすだけでなく、狙う性能を考えると「Qi35」FWの方が、バランスが良いのでしょう。カチャカチャも搭載して、より扱いやすく進化したFWですね!

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解説:小倉勇人・おぐら はやと
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。