【絶対に使ってはいけないドライバーシャフト】球が弱い・低い・飛ばないは硬すぎる証拠!
吉本巧のゴルフギア教室 第54回
次にフレックスですが、どれだけクラブを速く振れるかで適正スペックが変わります。ヘッドスピードに対して硬すぎるシャフトを使うとシャフトがしならず、打球が上がらない、飛ばない、といったことになります。
硬いフレックスにはX、XX、XXXといったものがありますが、一般アマチュアの方はR、SR、Sの3つから選べばOK。Xは50m/s以上ヘッドスピードが必要ですから、それより硬いシャフトは除外するべきです。目安としてはヘッドスピードが40~45m/sならS、35~40m/sならSR、30~35m/sはR。シニアや女性の方でもパワーがあればRでイケます。
・硬い棒を振っているようでしなりを感じない
・打感が硬く球がつかまりにくい
・全体的に飛ばず球が弱い
・打球が低め
・ラウンド後半ですごく疲れる
といった傾向があれば硬すぎ。
・クラブが暴れる感じがある
・打感が軟らかめで球がつかまる
・飛んだり飛ばなかったり飛距離のブレ幅が大きい
・打球が上がりすぎる感じがある
ということなら軟らかすぎる可能性があります。

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最後にキックポイントですが、これはシャフトがしなる場所のこと。この違いでスイングのタイミングやインパクトロフトが変わってしまうので結構重要ですが、単刀直入に言うと中調子が安全安心です。キックポイントには、元調子、先調子を含めて大きく分けて3つの種類がありますが、中調子は最もクセがなく、調子が元や先になるに従ってどんどんクセがついてきます。特にこだわりがなかったり、はじめて選ぶなら中調子で間違いありません。
ちなみに元調子はシャフトのしなりを感じにくく、打球が上がりづらい。しなりを抑えられると曲がりづらくなるのでハードヒッター向け。プロは元調子が多いです。逆に先調子はしなりが強いので、例えばムチのようにクラブを振りたい人が使うと、しなりすぎてヘッドが暴れます。
元調子を使っていて、
・シャフトがしならず硬く感じる
・球がつかまらず右に飛びやすく飛ばない
・打球に勢いがない
・打球が打ち出しから低い
という感じがある。あるいは先調子を使っていて、
・軟らかく感じて挙動が不安定
・右にも左にも飛ぶ
・打ち出しから打球が高め
・打球に勢いがなく飛ばない
といった症状があったら、中調子、または使っているものと逆の性格のキックポイントを試してみるといいでしょう。まとめると、
1 重さが軽すぎるシャフト
2 フレックスが硬すぎるシャフト
3 キックポイントが元・先調子のシャフト
の3つを避けて選ぶのが、シャフト選びで失敗しないポイントになります。

吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。

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