松山英樹の2025年版ドライバースイングを分析! 安定したフェードの秘密は左寄りになったスイング軸にあり
一流プロのドライバーのマネどころ

(まつやま・ひでき)1992年2月25日生まれ。2021年のマスターズでアジア人初優勝。2024年は年間2勝を挙げてパリ五輪で銅メダルを獲得。2025年はPGAツアー新記録の35アンダーで開幕戦を制した。PGAツアー通算11勝。
PGAツアーの開幕戦でいきなり優勝した松山英樹。昨年終盤の「ZOZOチャンピオンシップ」や「ダンロップフェニックス」では決して本調子ではなかったが、何が変わったのか? 今回は絶好調の要因を石井忍に分析してもらった。
GOLF TODAY本誌 No.633 14~17ぺージより
好調の要因は左足体重でさらに軸がズレなくなった

軸を左にしたことで安定したフェードに
そもそも松山選手は、すごくスイングの軸が安定している選手。その安定感はPGAツアーでもトップクラスです。、2024年のスイングを見てもバックスイングで軸が右に動いたり、ダウンスイングで左に動いたりする動きは一切ありません。また、過度に地面反力を使うタイプではないので上下に重心が動きすぎることもありません。、上下左右にズレないスイングができるからこそ、10年以上もPGAツアーでトップ選手として活躍できていると思います。
それが2025年の最新スイングを見ると、さらに軸がズレなくなっていました。2024年までは左右の足を5対5くらいのバランスで構えてしていましたが、2025年になると少し左足体重になっていて、左足6対右足4くらいの体重配分のスタンスになっています。スイング中の軸は左足側に寄っていて、左股関節を支点にしながら上半身がスムーズに回っています。アイアンショットのスイングに近いスイングとも言えます。
松山選手は典型的なフェードヒッターということもあり、ダウンスイングの軌道はゆるやかなアウトサイド・インです。左に軸があることでバックスイングで右足体重になりすぎない。本人も右足に体重が残るのは感覚的に嫌だと思います。逆にドローヒッターの場合は右足に少し体重を残して打つ選手もいます。
開幕戦の事前インタビューで松山選手は「(スイングもパッティングも)今年は今までやってこなかったことをやるつもりです」と言っていましたが、このアドレスはその1つかもしれません。
2024年も上下左右に安定していたけれど、2025年は左股関節の上でスムーズに回転!
2024年の松山英樹・ドライバースイング





2025年の松山英樹・ドライバースイング





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