もちろんアイアンにも搭載! “芯”を増やす「Ai 10x フェース」
『ELYTE MAX FAST アイアン』のテクノロジーで最初に注目するのは、「Ai 10X フェース」だ。弾道補正の調整ポイントが大幅に増えたことで、いわゆるスイートエリアが格段に広いのが特徴だ。『ELYTE MAX FAST アイアン』は、使用者のヘッドスピードが30m/s台であると想定して設計したので、小さな力でもフェースがたわむようになっているとのこと。飛距離と弾道の高さを作るだけではなく、ヘッドの軽量化にも成功しているので、振り切りやすさが際立ったアイアンだという。
フェースの大きなたわみを受け止めるために、ヘッド内部には柱のような支える役割を果たす「ニュースピードフレーム」が搭載されて、ヘッドの振動を抑えることにも成功しているらしい。
打感の向上のために内部に注入される「ウレタン・マイクロスフィア」は、今まで以上に注入量をアップして、心地よい打感を実現したそうだ。ヘッドのトウ側には、「タングステンウェイト」を搭載して、慣性モーメントを高めている。
最後に『ELYTE MAX FAST アイアン』は、細かいところまで仕上げていると感心したのはソールだ。「トライレベル・ソールデザイン」というソール形状は、前後の面取がプロ用のアイアンのようにカッコ良いだけではなく、芝生の上で、ケースバイケースで、跳ねたり、滑ったり、抜けたりしてくれそうなのだ。
『ELYTE MAX FAST アイアン』を知るほどに楽しみが増した。ワクワクしながら、試打ラウンドに突入した。
試打した日は、気温マイナス6度〜6度で快晴、微風。
ボールは打ち慣れていてクラブだけの影響に集中出来る『TOUR B X』を使用した。
ミスってもグリーンに乗ってくれるのがELYTE MAX FAST アイアン!
『ELYTE MAX FAST アイアン』を使用してラウンドし、わかったことを挙げる。
打音打感/
音量はやや抑えめ、濡れた鞭系で残響が少ない静かな音質。
打ち応えは軽く、手応えは鈍感。
弾道スピン/
高弾道。伸びがない棒球系。スピンは最小限。
ストレートに飛ぼうとするので、ミスショットが捻れた軌跡に。
飛距離/
ツアーロフトのアイアンより2番手飛ぶ。
ミスヒットしても距離が落ちない性能に驚く。
『ELYTE MAX FAST アイアン』は、7番アイアンのロフトが28度設定なので、ぶっ飛び系アイアンに分類されるが、その優れた寛容性でアイアンというよりもハイブリッドのような感じがした。
トゥ側に当たるミスにめっぽう強いことは、他のアイアンと比較してもレベルが違うと感じた。具体的に書くと、グリーンの中央を狙って、トゥ側に当たったミスショットが、10ヤード左のグリーンの手前ギリギリまでキャリーして、結果として、転がってグリーンの中央左に残ってくれるのである。本来であれば、右に抜けてしまって大ショートするか、助けてくれても左手前10ヤード以上外れて、かつ、ショートするのが精一杯なはず。『ELYTE MAX FAST アイアン』のやさしさは、曲がりにくいことと、距離が落ちないことだ。
振りやすさも明確で、試打ラウンドの半分ぐらいのショットで、フィニッシュで、少しフラフラしてしまった。軽くて振りやすいので、意識しないと振りすぎてしまうからだ。
ただし、『ELYTE MAX FAST アイアン』の機能面で売りにしている打感の良さについては、軟鉄鍛造の打感を見本とするのであれば、かなり遠いものだと思う。意外と地味な音で、打った感じも軽いのだ。とは言っても、使い続ければ数ホールで慣れてしまうだろう。狙い通りに近い結果が出るので、良い感じという感覚が得られるからだ。
ヘッドスピード40m/s以下にチューニングしたというのは、本当であった。パワー不足のゴルファーに、『ELYTE MAX FAST アイアン』をオススメする。
気持ち良く振れるし、インパクト時のフェースのたわみやヘッドの剛性などがちょうど良いことがわかってくるのだ。
『ELYTE アイアン』と『ELYTE X アイアン』は、本格的で、腕前に応えてくれるような部分が目立つアイアンだったが、『ELYTE MAX FAST アイアン』は大きく違うのだ。まさに、アマチュアでゴルフをエンジョイする主義のゴルファーにオススメなのである。
ヘッドの大きさも、ラージヘッドといいながら『ELYTE MAX FAST アイアン』は、大きすぎないところが良い。
また、機能を確認するときに感じたソールの良さも、芝生の上でこそ発揮されて快感だった。簡単にいえば抜けが良いということになるが、慣れてきたら、滑らせたり、跳ねさせたり出来るソールなのだ。
個人的には、『ELYTE MAX FAST アイアン』の通好みの細かい演出に拍手を贈りたい。
『ELYTE MAX FAST アイアン』は、無理せずに、楽しみながらゴルフを遊べるクラブだ。最先端のテクノロジーが生み出す、飛距離性能と方向性能を楽しむのにオススメのアイアンなのである。
篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。




