これまで、述べさせていただきました、シャフトの使い方のお話を今回から具体的にどのような「型」の方が、どのようなシャフトが合うのか?を傾向としてお伝えしたいと思います。

ただし、あくまでも傾向であって、絶対にその方が良いというものではなく、実際には、慣れているシャフトが良かったりしますので、これじゃなければいけない!というものではないと思って読んでいただけると嬉しいです。

最終的には、「型」の傾向に近いシャフトを使い続けることによるメリット・デメリット述べさせていただくつもりです。

「型」とは、大きく言って、シャフトのしなる方向です。
「型」は現在、大きく分けて3つ、そこから派生したものを含めると全部で5つくらいに分けられると考えています。

現在というのは、これまでのシャフトのしなり測定器のデータの考察から、今現在では、このくらいの種類で分類できているのですが、今後、また、データが増えていくと、さらに細分化できると考えています。

それでは、まずは、その「型」をおおざっぱに定義させていただきます。

第1段階として、「タテ」「ヨコ」の2つをご説明させてください。
まずは、大きく分けて、この2つの「型」=シャフトのしなり方向と好みのシャフトの特性の傾向をご理解いただけると嬉しいです。
では、タテ・ヨコはどのようなことを指しているかというと、

写真のように、クラブヘッドを上下方向、フェース面に対して平行に動かすとシャフトは縦方向にしなります。

一方でクラブヘッドを左右、フェース面に垂直に動かすような動きをすると、シャフトは横方向にしなります。

「タテ型」「ヨコ型」とは?

このしなる方向の、縦要素が強いのか、横要素が強いのか?で、「型」を「タテ型」・「ヨコ型」と分類しています

つまり、「タテ型」というのは、シャフトを上下方向にしならせていることを指し、「ヨコ型」というのは、シャフトを左右(クラブを平行)にしならせていることを指します。

では、この「型」を具体的にShaft Waveによる測定結果であるグラフを用いてご説明いたします。

Shaft Wave(しなり測定器)の測定結果のグラフが縦に長く伸びているのがわかると思います。
そして、その幅が狭いです。
こういう方は、シャフトをほぼ縦方向のみで動かしていることがわかります。
ヘッドをフェースに対して平行に、地面に対しては垂直に動かしているようなイメージです。

もちろん、インパクトではタテに動いて行くだけではフェースに当たりませんので、インパクト直前は横に動いているのですが、それ以外はほぼタテに動いていることが良くわかると思います。

この縦方向にシャフトをしならせる方は、シャフトの手元側に力を加えることによってシャフトをしならせています。
シャフトの手元側に負荷を加えて、先を動かしたいという動きですので、手元側が硬くないと、思ったようにクラブが動かないと感じてしまいます。

手元側が柔らかいと、クラブのヘッド側が追随してこないこと(遅れること)をイメージしていただけると嬉しいです。
つまり、「タテ型」の特徴として、手元の硬いシャフト、いわゆる先調子のシャフトが合いやすい傾向があります。

例えば、ワッグルする際に、ヘッドをこまごま動かす癖のある方は、こういった動きになる方が多いです。
手首を中心にワッグルすると言えば伝わりますでしょうか?
一概にそれだけでは言えないのですが、そういったことからタテ型と判断することもあります。

「ヨコ型」は?

一方で、このグラフでは曲線が横に伸びていることがわかると思います。
このようなグラフになるためには、シャフトをほぼ横方向にしならせており、縦方向にほとんどしならせていないという状況が必要です。

シャフトをヨコにしならせるというのは、ヘッドを左右に動かしているので、ヘッドの動きからすると、先ほどのタテ型のようにイメージされる方もいるかもしれませんが、実際には、ヨコの動きは、クラブ全体が平行移動しているようなイメージをしていただけると嬉しいです。
つまり横にシャフトがしなっているということは、クラブ全体が左右に動いているという表現でもいいかもしれません。

パッティングをイメージしていただけるといいかもしれません。
パッティング時、特にショートパットは、クラブヘッドを打ち出し方向に対して平行に動かすのが一般的ですよね?
この動きの時は、シャフトはほぼヨコにしかしなっていないです。

この場合、シャフトが全体的にしなる動きになり、すなわち手元側からしならせるような動きになります。

つまり、ヨコにシャフトを使う方は、手元からシャフトがしなってほしい傾向があります。このようにしなりやすいシャフトは、シャフトの手元が柔らかい、いわゆる元調子系ということになっていきます。

実際のスイングのクセで行くと、例えば、始動でヘッドを引きずるように上げる方、よりヘッドを遅らせて始動する方、というのは、シャフトを手元からしならせたいタイプの方が多く、手元側が柔らかい方が心地よく感じると考えています。

ここまでを振り返ってみて、「タテ型」、「ヨコ型」を比較していただき、グラフがタテに伸びれば伸びるほど、手元が硬いシャフトが合う傾向、ヨコに伸びれば伸びるほど、手元が柔らかいシャフトが合う傾向ということをまずご理解をいただけると嬉しいです。

シャフトの使い方がスイングのクセ

今一度、クセの話に戻らせていただきます。
特に、切り返しでぐーっとシャフトに負荷をかけ、それをどの方向に戻していくのか?
ここがスイングのクセのもっとも特徴的なところで、すなわち、この部分こそがスイングのクセと言っても良いでしょう。

そして、その負荷のかけ方、かける方向および、戻す方向、タイミングを見ることができれば、スイングのクセを分類できると考えています。
このShaft Wave(シャフトしなり測定器)は、そのスイングのクセの部分を細かく分析できるシステムとなっています。

シャフトのしならせ方、戻し方のクセは、なかなか変えられません。変えるためには相当の時間と練習量が必要になります。

その上、このタイミングや方向が意図した方にならないと、当たらない、ということにつながります。つまりは、変更しようとすればするほど、当たらないという症状が出やすいでしょう。

逆に、そういったクセを出しやすいシャフトにすると、このクラブは振りやすい!と感じることができ、タイミングが取りやすい、自分のタイミングで打てる!と感じられるようになります。

そこが、この測定器を使用していることによる最大のメリットです。
シャフトのしならせ方=スイングのクセを数値上(グラフ上)で視覚的にとらえることができるようになり、それを分析することで、それらを型に分類し、統計的に合うシャフトの傾向が見いだせることになります。

実際には、このシャフトしなり測定器(Shaft Wave)をご体感いただき、分析をしてもらうことが一番の近道なのですが、上記しましたように、ワッグルや始動の仕方などで、それなりに自己分析も可能となります。

次回は、そういった癖の見分け方や、Shaft Waveで見つけたシャフトを使っていくとどうなるのか?について述べていきたいと思います。

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。