「左のカベ」は腰が回転した先にある? 体の左側にあると思うとスエーの原因に!
勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.10

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマは「左のカベ」。左サイドにカベがあると想定し、ダウンスイングで左腰がカベを壊さないように打つ、あるいは左のカベにぶつけて打つ、などとイメージしている人もいるが、果たしでそれでいいの?
左のカベはスエーをなくすためのものでしかない
スイング改造とまではいかないかもしれませんが、昔から「左のカベ」はスイングにおける大事なポイントとされていて、50代以上のゴルファーの中には左のカベを意識しつつスイング作りをしている方もいると思います。
もちろんそれを意識することでいいショットが打てているなら問題ありませんが、一方で左のカベの意味を取り違えている方もかなり多いので説明したいと思います。
結論から言うと、左のカベを意識することでの最大の効果はスエーが防げることです。
切り返しからダウンスイングで腰が左にスエーすると体が回りません。それに伴いフェースターンができなくなってフェースが開いたままインパクトすることになります。当然ボールにエネルギーも伝わりません。

左のカベをイメージすることでスエーを防げればヘッドは加速します。言い換えると左のカベはスエーをなくすためのものでしかないのですが、ダウンスイングで左に強く踏み込んだり、踏み込んだあとに左腰をグッと止めることがカベを作ることだとカン違いして、自らミスを招いている人が多いのが現実です。

これはおもに、スイングを二次元的にしか見ていないために起こります。スイングを正面から見た時に、アドレス時に左腰があった位置より左に出ないように止める、中にはイメージしたカベに左腰をぶつけていくイメージで打っている人もいますが、これだとカベは本来の役目を果たせません。
正しい意味で左のカベを作るには、ダウンスイング~インパクトで左腰が左に回転しなければいけません。左腰と左ヒザが回転してこそ本当のカベができるわけです。左のカベを意識する場合、二次元の発想ではダメで三次元的に考える。回転の先にカベがあると考えることで、はじめてスエーを防ぐ本来の役割を発揮できるのです。


勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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