「やれるだけ、続けたい」

3打以内に15人という大混戦で迎えた最終日は、17番ホールでバーディを奪った小西がトップに並び、18番で今平周吾が1.5メートルのパーパットを外して決着がつくというエンディングとなりました。

最後の最後までもつれた熱い戦いを18グリーンサイドで見守った前澤氏は「来年もやりたい。やれるだけ続けたいと思っています」と来年以降も継続して開催することを明言しました。

「サプライズ発表を楽しみにしていてください」

「前澤杯」が新規大会として開催されることが決まったのは昨年末でした。
会場のMZ GOLF CLUBは前澤氏が所有しているコースですが、ここから4月24日開幕までに大がかりな改造をすることは不可能です。
この点については「距離(今回は6652ヤード、パー70)もそうですし、改修できる部分。手を入れて(来年の大会に)間に合うことはやりたいと思っています」と話しました。

大会期間中はギャラリーにも気さくに接し、エゴサーチもして様々な角度から情報収集。賛否両論あることを受け止めて、たとえ“辛口”の意見でも、すぐに改善すべきと判断し、それが実行可能な事案ならば、1時間もかからずに対応したこともありました。

それだけに来年に向けて思い浮かんだことは少なからずあるはずです。
「それはまたサプライズで発表しますので、楽しみにしていてください」とはぐらかされてしまいましたが、きっと驚くような“仕掛け”をしてくるのでしょう。

プロアマは完売しなかったものの、集めた金額を他のプロスポーツと比べると

各日50組で販売されたプロアマが「完売」となれば、大会の賞金総額は最大で4億円となることが発表されていました。
それが完売せず、賞金総額が2億円に「減った」とフォーカスされがちですが、合計で3.3億円を集めたことは、男子ゴルフの「価値」を示したことでもあります。

ちなみにプロサッカーのJリーグが公表している2023年のスポンサー料収入を見て見ると、J1のトップは浦和レッズの21億4500万円で最低は柏レイソルの4億1300万円。
1チームあたりの平均は約9.6億円でした。
比較すると少なく見えてしまうかもしれませんが、サッカーはJ1のリーグ戦だけで38試合とかなりの長期間に渡って露出があります

ゴルフは大会の週以外は露出が大幅に減るという考え方をすると、相当な額を集めたともいえるのではないでしょうか。
実際、賞金総額2億円は今シーズンの日本男子ツアーで3番目の高額です。

ジュニア大会の開催も?

来年以降についてはぐらかした前澤氏ですが、「今年は時間がなかったのでできなかったけど、(プロアマ期間中に)『ジュニア・デー』みたいなものができれば」ということは具体的に明かしました。
コースを買収する際にも前の所有者に「将来はジュニアアカデミーのようなものを作りたい」との構想を話したという前澤氏だけに、将来のゴルファーを育成する場を作ることにはこだわりがあります。
もちろん、プロアマのような高額な参加料を取るのではなく、別の形で行うはず。
トーナメント前の週末に「前澤杯ジュニア大会」のようなものが開催されれば、ジュニアにとってはプロのセッティングで試合が経験できるという、夢のような場になります。

ギャラリーを増やして盛り上げる

大会4日間の総ギャラリー数は3641人でした。
これはプロの大会を開催したことのないコースで多数のギャラリーが入ると安全面に不安がある、という理由があったので、ある程度想定内の数字です。
これも、一度開催した経験を元に「塩梅がわかったので、来年はチケット代(今年は1万円)を下げて、来年はもっと多くの方に来ていただこうと思っています」(前澤氏)。

「華やかなことをしたい」

各組についた「ラウンドガール」や、自身が所有する総額数十億円のスーパーカーが会場内で展示されたことについては「意味があるわけではなくて、とにかく華やかかことをしたいんです」と説明した前澤氏が、次はどんな手を打ってくるのでしょうか。

(取材・文/森伊知郎)