「もう1球打っとくね」と言って打った時点で、最初の球はロストボール扱いになるの!?

打ったボールがOBゾーンに向かって飛んでいった、または「ロストボールになるかもしれない」と思ったときは、暫定球を打ちます。なぜ暫定球を打つかというと、そのほうが時間短縮につながるから。打ったボールがOBゾーンに入っていたり、見つからない場合は、「打ち直し」となるわけですが、例えばそれがティーショットならば、ティーイングエリアまで戻らなければなりません。その時間の無駄を省くためです。

この暫定球を打つ際は、いくつかの細かいルールがあります。まず「暫定球打ちます!」というように、今から打つボールが暫定球であることを他のプレーヤーに聞こえるように宣言しなければいけません。「念のため、もう1球打っとくね」はNGで、これだと2球目のボールは暫定球とはみなされず、2球目を打った時点で初めに打ったボールはロスト扱いとなります。もし現場に行って、最初の球がセーフの状態でも、暫定球でプレーをし続けなければいけないということです。

また、暫定球を打つときは、球目と見分けが付くボールを使うことも重要なポイント1になります。例えば、同じメーカーのボールを使う場合でも、番号の違うものにするとか、同じ番号のものしか持っていなければペンなどで印を付けるとか。そして、その2つのボールのどこが違うかを同伴競技者に伝えることも大事です。もしもこれをやっていなければ、1つ目のボールの近くに暫定球が飛んでしまい、どちらのボールが暫定球か識別できない場合は、自分に不利な裁定がされる可能性があります。

なお、暫定球を打った結果が、再度、ロストボールやOBの可能性のある場合、新たに暫定球の宣言をして、2つ目の暫定球をプレーすることが出来ます。また必要があれば、同様のプロセスで、3つ目、4つ目の暫定球を打つこともできます。

さて、暫定球を打った場合は、最初のボールが見つかるまでは、その暫定球がインプレーのボールとなります。そして、その暫定球が初めのボールがあると思われる場所付近に到達するまでは、何度でも打つことができます。例えば、暫定球をチョロってしまった場合は、ボールがなくなった辺りに到達するまでは暫定球を打ち続けることができるということです。なお、その際、いちいち暫定球の宣言はする必要ありません。

さて、ここからが少しややこしくなります。最初のボールがOBになっていた場合、またはボールを探しても見つからない場合(捜索時間3分以内)は、暫定球がそのままインプレーとなるのですが、もうひとつ、最初のボールがあるであろうと推測される場所よりホールに近い箇所から暫定球をプレーした場合も、暫定球がインプレーとなります。

キーワードは“3分”とボールがなくなった地点より前にいっているかどうかで、3分以内で見つかったとき、また、ボールがなくなった地点より手前にいるときは、見つかったボールをプレーするというのがルールです。
また、最初に打ったボールが見つかっても暫定球をプレーし続けた場合は、誤球をしたことになり 2打罰が科されます。

暫定球でプレーをしたい場合は最初のボールを探さなくてもOK

もうひとつ暫定球で覚えておきたいのは、最初に打ったボールを必ずしても探す必要はないということです。

例えばパー3のティーショットで、1球目をグリーン奥のブッシュに入れてしまい、次に打った暫定球がベタピンに付いたとします。暫定球をプレーすればボギーで収まる可能性大。一方、ブッシュに入ったボールが見つかっても2打目は出すだけになってしまい。上手くいったとしてもボギー、最悪の場合、ダブルボギーやトリプルボギーになりかねない。このような場合は、ボールを探さずに暫定球でプレーをしても構いません。

ただし、3分以内に最初のボールが見つかった場合は、そのボールをプレーしなければいけません。自分は探さなくても、お節介(?)な同伴競技者が3分以内にボールを見つけ、それが暫定球を打つ前であれば、暫定球は放棄しなければいけないのです。

なので、最初のボールをプレーしたくないと思ったら、同伴競技者やキャディーに「ボールを探しに行かないで!」と頼みましょう。これはルール違反でも何でもないので、覚えておいてください。

ボールがもったいないと思ったら、3分経ってから、あるいは暫定球をプレーしてから探しにいけばいいのです。

真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。

ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。