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アプローチのミスは打ちたい球が打てる構えを作れば激減する! アドレスが決まったら緩まずに打つだけ!

スコアが5打よくなる! 藤田寛之が教える寄るアプローチの極意 第14回

2025/05/22 ゴルフトゥデイ 編集部

「アプローチが苦手でスコアを崩してしまう」「毎回同じようなミスをする」といったプレーヤーが少なくない。この悩みを解決し、苦手を克服する方法を教えてもらった。

GOLF TODAY本誌 No.636/112~115ページより
取材・構成・文/小山俊正  撮影/相田克己  取材協力/葛城ゴルフ倶楽部

苦手克服の簡単テクニック

極意1 球筋に合った構え方を作る

緩みを防ぐにはヘッドを低く出すかピタリと止める

アプローチが苦手な人の大半は、打ちたい球筋と構え方が合っていません。例えば、高い球を打つ時、スタンスはオープンにしているのにボール位置が右足寄りだったり、手を前に出してハンドファーストに構え過ぎていたり。

状況に応じて球筋を打ち分けなければいけないアプローチは、アドレスでその条件を整えることが第一。ボール位置やスタンス、フェースの開き方などをもう一度見直しましょう。球筋に合った構え方を正しく作れば、ミスが減り、狙い通りのショットが打てるようになります。

そして、インパクトを緩めずに打つことが重要なポイントです。苦手な人は、インパクトが緩みがちで、ダフリやトップのミスを招いています。これを防ぐためには、フォロースルーでヘッドを低く出す、あるいはヘッドをピタリと止める、といったテクニックが有効です。

球の落とし場所だけでなく球の高さやスピードをイメージすることが重要。
球の落とし場所だけでなく球の高さやスピードをイメージすることが重要。
打ち急がずリズムよく振ることが基本!
打ち急がずリズムよく振ることが基本!

低い球の構え方

ボール位置は右足の前。スタンスはスクエアか、ほんの少しオープンにする。スタンス幅を狭くして、やや左足体重に。ハンドファーストの度合いを強くする。

高い球の構え方

ボール位置は真ん中か、左足寄り。高く上げる時ほどフェースとスタンスをオープンにする。シャフトの傾きが地面とほぼ垂直になるように構える。ややハンドレイトにするとより高く上がる。

インパクトが緩む人はヘッドを低く出す

インパクトが緩んだりしてルーズになる人は、フォロースルーでヘッドを低く出すか、位置を決めてピタリと止める。これはヘッドの入り方を安定させる効果もある。
インパクトが緩んだりしてルーズになる人は、フォロースルーでヘッドを低く出すか、位置を決めてピタリと止める。これはヘッドの入り方を安定させる効果もある。

ヘッドアップに要注意!

苦手な人は、結果を見ようとして頭が早く上がりやすい。また、ボールをすくい上げようとして体が右に傾いてしまう。
苦手な人は、結果を見ようとして頭が早く上がりやすい。また、ボールをすくい上げようとして体が右に傾いてしまう。

左ワキがあまいと当たらない

左ワキの締めがあまい(開く)と、インパクトで手が体から離れてしまい、ミート率が低下。大きなミスが出てしまう。
左ワキの締めがあまい(開く)と、インパクトで手が体から離れてしまい、ミート率が低下。大きなミスが出てしまう。

【オススメの練習法】右手1本で振るとクラブがインサイドから正しく下りてくる!

極意2 左手で右の上腕を押さえる

フェースにボールが乗る感覚をつかむ

ミスの大きな原因はインパクトでクラブが下から入ることですが、アプローチが苦手な人がこのミスを直そうとすると、次はボールを潰すようにクラブを極端に上から入れがち。その結果、カット打ちになり、思うように高く上がらない、フェースにボールが乗らずに滑る、といった症状に悩まされることになります。

これを修正し、正しい打ち方をマスターするには、右手1本のシャドースイングがオススメです。左手で右の上腕(二の腕)を押さえながら右手1本で振ってみてください。胸の高さの振り幅で体の回転に合わせて右手を動かすと、クラブがインサイドから正しく下り、入射角がシャロ―に。右手のプレーン(軌道)はアップライトでなく、ややフラットになることがわかります。

このシャドースイングをくり返すと、過度なカット打ちが直り、フェースにボールがしっかり乗るようになる。この感覚をつかむことで、スピンコントロールができ、正確な距離が打てるようになります。

また、左足下がりの傾斜で練習するのも効果的。これは私が長年続けている練習法で、クラブが下から入るミスを修正できます。

体の回転に合わせて振る

右手1本で振ると、クラブがインサイドから正しく下り、入射角がシャロ―になる。この動きを理解したらクラブを両手で握り、同じ感覚のままボールを打つ。
右手1本で振ると、クラブがインサイドから正しく下り、入射角がシャロ―になる。この動きを理解したらクラブを両手で握り、同じ感覚のままボールを打つ。

過度なカット打ち

クラブが外側から下り、入射角が鋭角になり過ぎるため、ボールが正しくつかまらない。
クラブが外側から下り、入射角が鋭角になり過ぎるため、ボールが正しくつかまらない。

極意3 右手のプレーンはフラット

左手で右の上腕を押さえるのがコツ。右手や右ヒジが体の近くを通り軌道が安定する。
左手で右の上腕を押さえるのがコツ。右手や右ヒジが体の近くを通り軌道が安定する。

フェースにボールを乗せる

インパクトでフェースにボールが乗る感覚をつかむことが上達の極意。右手の動きを意識すると、この感覚がつかみやすく、球の高さやスピン量がコントロールできるようになる。
インパクトでフェースにボールが乗る感覚をつかむことが上達の極意。右手の動きを意識すると、この感覚がつかみやすく、球の高さやスピン量がコントロールできるようになる。

左足下がりの傾斜で練習

アプローチ練習場では、左足下がりの傾斜を探してボールを何球も打ってみよう。傾斜に沿って振れば、クラブが下から入るミスが直り、スイングの基礎が身に付く。
アプローチ練習場では、左足下がりの傾斜を探してボールを何球も打ってみよう。傾斜に沿って振れば、クラブが下から入るミスが直り、スイングの基礎が身に付く。
藤田寛之

藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城ゴルフ倶楽部)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年は日本シニアオープン優勝。リカバリー率1位を4回も獲得している「寄せの達人」。

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