アプローチのミスは打ちたい球が打てる構えを作れば激減する! アドレスが決まったら緩まずに打つだけ!
スコアが5打よくなる! 藤田寛之が教える寄るアプローチの極意 第14回

「アプローチが苦手でスコアを崩してしまう」「毎回同じようなミスをする」といったプレーヤーが少なくない。この悩みを解決し、苦手を克服する方法を教えてもらった。
GOLF TODAY本誌 No.636/112~115ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/相田克己 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部
苦手克服の簡単テクニック
極意1 球筋に合った構え方を作る
緩みを防ぐにはヘッドを低く出すかピタリと止める
アプローチが苦手な人の大半は、打ちたい球筋と構え方が合っていません。例えば、高い球を打つ時、スタンスはオープンにしているのにボール位置が右足寄りだったり、手を前に出してハンドファーストに構え過ぎていたり。
状況に応じて球筋を打ち分けなければいけないアプローチは、アドレスでその条件を整えることが第一。ボール位置やスタンス、フェースの開き方などをもう一度見直しましょう。球筋に合った構え方を正しく作れば、ミスが減り、狙い通りのショットが打てるようになります。
そして、インパクトを緩めずに打つことが重要なポイントです。苦手な人は、インパクトが緩みがちで、ダフリやトップのミスを招いています。これを防ぐためには、フォロースルーでヘッドを低く出す、あるいはヘッドをピタリと止める、といったテクニックが有効です。


低い球の構え方

高い球の構え方

インパクトが緩む人はヘッドを低く出す

ヘッドアップに要注意!

左ワキがあまいと当たらない

【オススメの練習法】右手1本で振るとクラブがインサイドから正しく下りてくる!
極意2 左手で右の上腕を押さえる
フェースにボールが乗る感覚をつかむ
ミスの大きな原因はインパクトでクラブが下から入ることですが、アプローチが苦手な人がこのミスを直そうとすると、次はボールを潰すようにクラブを極端に上から入れがち。その結果、カット打ちになり、思うように高く上がらない、フェースにボールが乗らずに滑る、といった症状に悩まされることになります。
これを修正し、正しい打ち方をマスターするには、右手1本のシャドースイングがオススメです。左手で右の上腕(二の腕)を押さえながら右手1本で振ってみてください。胸の高さの振り幅で体の回転に合わせて右手を動かすと、クラブがインサイドから正しく下り、入射角がシャロ―に。右手のプレーン(軌道)はアップライトでなく、ややフラットになることがわかります。
このシャドースイングをくり返すと、過度なカット打ちが直り、フェースにボールがしっかり乗るようになる。この感覚をつかむことで、スピンコントロールができ、正確な距離が打てるようになります。
また、左足下がりの傾斜で練習するのも効果的。これは私が長年続けている練習法で、クラブが下から入るミスを修正できます。
体の回転に合わせて振る

過度なカット打ち

極意3 右手のプレーンはフラット

フェースにボールを乗せる

左足下がりの傾斜で練習


藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城ゴルフ倶楽部)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年は日本シニアオープン優勝。リカバリー率1位を4回も獲得している「寄せの達人」。

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