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ゴルフスイングの「タメ」は右手で作るって知ってた?  でも無理に作る必要はありません!

勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.12

2025/05/23 ゴルフサプリ編集部

勝又優美

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマは「タメ」。言うまでもなくダウンスイングで手首のリリースを遅らせることでできるタイムラグのこと。ヘッドスピードアップに不可欠の要素とされているが……。

左手首を背屈しながらタメるか、右手首を背屈しながらタメるか。正解はどっち?

バックスイングから切り返してダウンスイングに入った時に、手首とクラブでできる角度が保たれていると、インパクトに向かってクラブが遅れて下りてきます。この時にできるタイムラグがタメ。タメができることでクラブシャフトのしなりやねじれを使えるのでヘッドスピードがアップ。スイングの再現性も高くなります。

勝又優美
切り返しから手首の角度を保ったままダウンスイングするとヘッドが遅れて下りてくる。これがタメができた状態。

これに対し、同じプロセスで手首とクラブでできる角度が保てないと、いわゆる手首が解けてしまってクラブのリリースタイミングが早くなります。アマチュアの方によく見られるアーリーリリースですが、こうなるとクラブの機能を生かせない。それゆえ「スイングではタメを作りましょう」と言われるのです。

勝又優美
タメができないとアーリーリリースになる。タメができないためヘッドスピードが上がらず、すくい打つ形になる。

一口にタメと言っても2通りあります。一つは左手首を背屈しながらのタメ。もう一つは右手首を背屈するタメです。前者ではタメてもフェースが開きます。タメを作っているのにボールがつかまらない人はこうなっていると思われます。一方、後者のように右手首が背屈すると左手首がフラットになり、フェースは開かずスクエアになります。

アマチュアゴルファーの場合、左手首が背屈してフェースがオープンになる人が多いのですが、この形は基本的にクラブヘッドが下りてきやすいので、タメを作っているつもりでも実際にはアーリーリリースしてしまうことが多いです。

勝又優美
右手が背屈した状態でタメを作ればフェースが開かない(写真)左手が背屈した状態でタメができてもフェースが開き、アーリーリリースにもなりやすい。

こうなるのは、スイングを正面から見た場合の手首の角度をイメージしているから。このようにダウンスイングの形だけ気にしてタメを作ってもダメで、フェースの向きを気にしながらタメないと意味がないのです。とはいえダウンスイングは一瞬の動きですから、そこで何かをしようとしても難しい。手を下ろしてくる時の形をイメージするしかありません。

野球のピッチャーはボールを投げる時はタメを作って最後にリリースします。やることはこれと同じで、利き手でタメを作るようにする。右利きの人が左手でタメを作る感じだとフェースオープンになります。ピッチャーは右手でタメを作りますが、バッターは両手で作るので、野球の選手でもバッターがゴルフをやるとタメが作りづらい傾向にあるようです。

右手背屈のイメージでタメができなければ、無理にタメを作ろうとするとスイングにとってマイナスになりかねませんから、特に意識しなくてもいいと思います。自然にリリースできればアーリーリリースは避けられるはずです。

勝又優美

勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。


勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」

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