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見た目のカッコ良さだけで欲しくなる!? テーラーメイド P790アイアンの5代目を野村タケオが試打レポート

野村タケオのゴルフ実験室

2025/05/21 ゴルフサプリ編集部 野村タケオ

P790アイアン,2025

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。少し前ですがテーラーメイドの2025年モデル「P790アイアン」をコースで試打する機会がありましたので、そのインプレッションをお届けします。P790シリーズは、初代登場以来、飛距離性能と上級者向けの操作性を両立させた中空構造アイアンとして人気となっていました。5代目となる本モデルは、いったいどのような進化を遂げているのでしょうか?

〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉

2025年モデルの「P790アイアン」には新素材「4340Mニッケルクロムモリブデンバナジウム鋼」を採用した鍛造フェースが搭載されています。この素材は従来比で約20%の強度向上を実現し、フェースの薄肉化を可能にしました。その結果、7番アイアンでスイートエリアが前作比24%拡大し、ボール初速の向上とミスヒット時の安定性が飛躍的に進化しています。

P790アイアン,2025

さらに、番手別ヘッド設計「FLTD・CGデザイン」を採用し、ロングアイアンでは最大40gのタングステンウェイトを低重心かつトウ側に配置し、高弾道と寛容性を強化。ミドルアイアンでは直進性とスイートエリアの広さを追求し、ショートアイアンでは重心を高めに設定することでスピンコントロール性能を向上させています。この番手ごとの最適化により、セット全体で一貫したパフォーマンスを発揮します。

ヘッド内部には「SPEEDFOAM AIR」充填材を搭載。軽量かつ柔軟なこの素材は、フェースの反発力を維持しつつ、打感と打音を向上させる役割を果たします。また、バックウォールの「シックシンバックウォールキャスティング」による軽量化や、サウンドスタビライゼーションバーの採用により、インパクト時の振動が抑制され、心地よい打感が実現されています。貫通型スピードポケットも健在で、フェース下部のミスヒットでもボール初速を維持する効果を発揮します。

P790アイアン,2025

ヘッドのデザインは「とにかくカッコいい」です。今までのP790も当然カッコよかったですが、この2025年モデルはシャープさも増してべらぼうにカッコいい。バックフェースはシンプルながら、マッスルバックに近いようなデザインで、ロゴの入り方もいい感じ。パッと見ではこれが中空構造で、優しさも持ち合わせているヘッドだとは思えません。このアイアンがバッグに入っていると思っただけで、めちゃテンション上がりますね。テーラーメイドはウッドもそうですが、デザインが本当に上手だな〜といつも思います。

P790アイアン,2025

構えてみると、トップブレードは適度なシャープさがあります。グースはほぼなく、目標に対してとても構えやすい。サイズ的には少しだけ小ぶりに見えますが、不安になるようなことはないですね。構えてみてもカッコいいな〜という感じがします。

ソールは番手ごとにソール形状とリーディングエッジに改良を加えられており、抜けの良さと安定性が高められているということです。

さてコースで打ってみた感想ですが、まず打感の良さに驚きました。ムチッと柔らかい打感で、フェースに引っ付くような感覚があります。軟鉄鍛造の柔らかさとは違いますが、とても気持ちがいい。その打感が、多少芯を外してもあまり変わらないし、変な振動も手に伝わりません。ヘッド内部の番手別構造と充填材「SPEEDFOAM AIR」のおかげだと思いますが、いわゆる中空感も全くなく、しっかりと手応えがあります。打音も低めでバシッという感じの音がとてもいいです。

ソールの出来も良く、地面への当たり方も気持ちいいです。抜けもいいので少しくらい手前に入っても滑ってくれますね。

弾道は思ったよりもしっかりと高めになりました。ヘッドの見た目はそこまで上がる感じには見えないのですが、簡単に高弾道になります。直進性も高く、飛距離もしっかり出ました。ロフトは7番アイアンで30度という今どきの感じなのですが、そのロフトの感覚よりも少しだけ飛ぶような気がします。

ロングアイアンでも球は上がりやすく、見た目よりも簡単に打つことができます。ただやはり僕のヘッドスピードでは5番は少ししんどい気がしますが。

ショートアイアンは球の上がり方が少し抑えられ、ラインを出して行きやすい弾道になります。おそらく重心の高さを変えることで、こういう弾道になっているんでしょうね。番手ごとの役割をしっかりと考えた作りが凄いです。

P790アイアン,2025

操作性も結構ありました。少し低い球を打ったり、ドロー目に打ってみたりもできました。必ず曲げて攻めるとかいう人にはもっと操作性の高いクラブをお勧めしますが、曲げたい時には曲げられるクラブです。しかし基本的には寛容性が高くミスヒットに強いヘッドだと思いました。

ガッツリと1ラウンドコースでP790アイアンを試打しましたが、本当に完成度の高いアイアンだと思いました。何度も言いますが、まずとにかくカッコいい! それだけで欲しくなっちゃうわけですが、打感や寛容性、操作性と、全てにおいて高次元でバランスよくできたアイアンです。番手ごとに構造を変えたり、フェースに新素材を使ったりと、テーラーメイドの本気をビシビシと感じましたね。
スコア100を切ってもっと上を目指したいゴルファーから競技志向の上級者まで使える素晴らしいアイアンだと思います。もし次のアイアンを探しているのであれば、まず試打するべきアイアンだと思いますよ〜。

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。

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