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劇的逆転Vの神谷そらに年間女王への予感！【「SkyRKBレディス」最終日】

劇的逆転Vの神谷そらに年間女王への予感！【「SkyRKBレディス」最終日】

2025/05/18　ゴルフサプリ編集部

18番で逆転のイーグルパットを決め、齋藤キャディとハイタッチする神谷。（写真は2025年SkyRKBレディス　撮影／Getty Images）

日本女子ツアー「SkyRKBレディス」最終日（18日、福岡雷山GC）は神谷そらが最終ホールでイーグルを奪って劇的な勝利を挙げた。ラスト４ホールで５つスコアを伸ばした神谷のスタッツを見ると、女王争いの有力候補となっていることが表れている。

ラスト４ホールを3連続バーディにイーグルで逆転！！

神谷は最終組を一緒に回った小祝さくら、金澤志奈と9アンダーの首位タイで最終日をスタート。8番までに３バーディを奪ったものの、9番でダブルボギー。11番パー５でもボギーを叩き、優勝争いから後退したかに見えました。

14番を終えた時点では、13アンダーまで伸ばした金澤に4打のビハインド。
それが15番から３連続バーディを奪うと、18番パー５は残り207ヤードからUTでツーオンに成功させ、６メートルのイーグルパットを決める劇的な形で2年ぶりの通算3勝目を挙げました。

平均飛距離1位ならではのイーグルフィニッシュも、注目すべきスタッツはコレ！

今シーズンの平均飛距離は257.70ヤードで堂々の1位。ルーキーだった2023年も1位（昨シーズンは3位）だけに、最後にパー５でイーグルを奪って勝ったのは強みを存分に発揮したといえます。

U-NEXTの配信映像では、最終ホールはボール初速が秒速70メートルを超えるティショットを披露しただけに飛距離にフォーカスされがちですが、注目すべき堂々のスタッツが別の部門にもあるのです。

日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）が集計しているスタッツで神谷は「パー4平均スコア」が先週まで1位でした。
今大会で佐久間朱莉に抜かれて2位になりましたが、ツアー全体で7人しかいない、平均アンダーのスコア（神谷は3.9517）は見事です。
そしてこの部門で上位にいることは、年間女王取りの必須条件、なのです。

年間女王は軒並み3位以内　神谷が2位にいるスタッツとは

過去10シーズンの年間女王たちは「パー４平均スコア」は全員がアンダーで、いずれもシーズンで3位以内に入っています。
このうち山下美夢有、稲見萌寧、アン・ソンジュ、イ・ボミは年間女王となったシーズンに「パー４平均スコア」でも1位でした。

平均的なゴルフコースは18ホールのうちパー５とパー３が4ホールずつで残りの10ホールはパー4ですから、最も数の多いここで確実に伸ばすのが年間女王になるには重要になってくるというわけです。

過去10シーズンの年間女王と「パー４平均スコア」ランキング

2024　竹田麗央　 2位
2023　山下美夢有　1位
2022　山下美夢有　1位
2020-21 稲見萌寧　 1位
2019　鈴木愛　 2位
2018　アン・ソンジュ3位
2017　鈴木愛　 3位
2016　イ・ボミ　 1位
2015　イ・ボミ　 1位
2014　アン・ソンジュ1位

ルーキーイヤーは47位　昨年は38位から大幅ランクアップ！

神谷はこの部門でルーキーだった2年前は4.0470で47位。
昨年シーズンは4.0317で38位だったのが、今年は大幅にランクアップしています。

その理由について神谷は「坂詰（和久）コーチのアドバイスで今年から球筋をフェードに変えました。完成度はまだ20％ぐらいですけど、アイアンの精度が上がってきて戦えるかなと思えるようになってきました」と説明しました。

数字上は平均飛距離が昨シーズンの262.71ヤードから落ちていますが「（着弾地点の）傾斜だったり、レイアップしている数字も含まれているので」と話し、ランキングも3位から1位に上がっているとあって気にする様子はなし。

バーディ数ではトータルも1ラウンドあたりの平均数のいずれも昨シーズンの24位、11位から1位に上がっているのはスイング改造が成果を出しているということでしょう。

誰よりも飛ばしてバーディを奪うのはゴルフの最大の醍醐味。ギャラリーを楽しませるゴルファーがポイントランキングで2位に浮上し、女王争いに割り込んできたことで女子ゴルフがますます盛り上がることになりそうです。

（文/森伊知郎）