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100を切るのにパーはいらない。「真剣にボギーをとりにいく」の姿勢で臨もう!

石井良介のゴルフ・すべらない話:第77回

2025/05/21 ゴルフサプリ編集部

最近100が切れなくなったという人から「“100は打たないようにしよう”と“絶対100を切るぞ!”、どっちの気構えでラウンドするのがいいですか?」という質問を受けたと言う石井良介プロ。どんなふうに答えたのだろう?

“絶対100切り!”を成功できるのは練習と自己のゴルフが精査できている人

まずは普段練習をしているかどうか。これで答えは変わります。言うまでもなく、練習していないのに100切りを狙うのはおカド違いです。4月にマスターズの取材に行った際に、僕は10日間クラブを握りませんでした。これだけクラブに触れなかったのは人生初だったので、さすがに帰国翌日のコンペではド緊張。終始「お願いだから真っすぐ飛んで…」と祈りつつ“そーっと”打ちました。「8番アイアンてこんなに長かったっけ」と思ったくらいです。そんな状態でいいスコアで回るのは到底無理。練習なしで100切りもこれと同じです。

アベレージゴルファーの方は常にベストスコアを出そうとしているようですが、それには準備が不可欠。準備ができていなければ100%じゃなく50~60%のプレーができればいい。そう割り切れる人の方が絶対にいいスコアになります。ということで、練習していない人は今の自分でやるしかありませんから、“100は叩かないようにしよう”の方がいいでしょう。

練習をしている人ならば練習してきたことをやればいい。プレーに集中できるし、変に意気込むこともないので、それなりの結果が出るはずです。100を叩くこともあるかもしれませんが、切れる可能性も高い。たとえ練習したことができなくても、何が足りないのかわかれば有意義なラウンドになります。

ただし、そうなるには練習の仕方も考えなければいけません。というのも、アベレージゴルファーの方のほとんどは練習ではなく調整をしているから。右に飛んだから次は球をつかまえよう、左に引っかけたからちょっとフェースを逃がそう、といった具合に、うまくいかなかった一打に対処することの繰り返しで終わっています。
真っすぐ打ちたい気持ちはわかりますが、例えばいつでも同じ球を打てるようにした方が効率的かつ実戦的。一回しか打てない実戦に生かせる課題に取り組むのが本来の練習です。

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リハーサルのような練習もしたいです。前にもお話ししたように、部活では練習試合を重ねてから公式戦に臨みますが、アマチュアゴルファーにはそれがなく毎回が公式戦です。これでは新しいことは試せないし、その余裕もありません。全部公式戦ですから「ミスしちゃいけない」とプレッシャーがかかるのも無理からぬところです。

確かに普段お仕事をしている人が貴重なお休みにゴルフをするわけですから「今日は練習でいい」なんて割り切れないのはわかります。ならば薄暮でハーフを回るとか、努めて時間を作り、芝生で何かをやれる機会をもってほしい。これができると変わってくると思います。アイアンだけで回ったりしてもいいでしょう。

先日ある生徒さんが「ショットはよくなったけどスコアがまとまらない」と言うので、メンバーコースの直近5~10ラウンド分のホールごとの平均スコアを出してもらいました。どのホールで叩き、どこでいいスコアが出ているかを精査し、平均スコアの悪いホールの攻め方を考えるためです。

100切りの場合もこれと同じように、ダボになっているホールをボギーにする方策を練ってみるのもいいでしょう。コースメンバーでなければ行きつけのコースで分析すればいいし、いろいろなコースでも精査することで、苦手なホールの傾向がわかったりします。要は何かを変えてみること。パラーメーターを作って自分のプレーを客観的に見て特徴を知れば道は自ずと拓けます。

回りくどくなりましたが、“絶対100を切るぞ!”の姿勢で臨みたければ、兎にも角にも練習を含めて自分のゴルフをもっと精査すること。100切りは9個ダボに9個ボギーでよくパーはいりません。基本的にはダボが多いので、やることは真剣にボギーをとることの一択でOK。ホールごとに、ここは3オン、ここは4オンでいいと分析ができてくるといいと思います。もちろん思った通りにはいきませんが、思わないことにははじまらない。理想通りにいかなくても設計図があることで、不測の事態が起こった時に修正がきくようになります。

最後にもう一つ。人間には危機感とか恐怖感があり、みんな普段からそれを働かせて自分の身を守っています。それなのにゴルフ場に行くとそれがなくなって危なっかしいところに打ったり、やったこともないことをやってしまいます。虫の知らせは大体合っています。違和感があるとうまくいかない。次のラウンドでは防衛本能に忠実になってください。

石井良介

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

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