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本間ゴルフ小川典利大社長に聞きました! 「変革」はどこまで進みました?

「社長、今日はどちらですか?」【本間ゴルフ新連載】

2025/05/30 ゴルフサプリ編集部

2023年、本間ゴルフの社長に就任した小川典利大氏。かつてはスポーツメーカーで重職を担い、復権、成長に大きく貢献してきた。彼の輝かしい経歴はネットで名前を検索すればヒットするのですぐにわかる。そんな小川社長が本間ゴルフでやろうとしていることとは? 

――まずは連載が始まるにあたって、社長がどんな人かみなさんにも知ってもらおうと思いまして。いくつか質問させて頂きますね。
小川 はい、よろしくお願いします!

――ゴルフとの出会い、ゴルフをやるきっかけはなんだったのでしょう。
小川 これには2つありまして……。まずひとつめは僕が高校のとき父親が仕事関係で必要ということでゴルフを始めたのが最初です。当時、埼玉の草加に自宅がありまして、いまとなっては偶然なんですけど、近くに本間ゴルフがあり、そこで父が本間ゴルフのクラブを購入しました。それが僕とゴルフの出会いです。父の工場の前の田んぼで、いらないボールを打っていましたね。

――もうひとつは?
小川 ……。その後、我が家にクラブはあったのですが、熱心に野球をやっていたもので真剣にゴルフをやることはありませんでした。大学生のとき、お付き合いしていた女性がゴルフ部だったんですね。当然ながら、そこそこ上手い。これは負けられないと思って練習しましたよ。当時やっていた岡本綾子さんの番組を(岡本綾子のスーパーゴルフ)見て、岡本プロのスイングに憧れて、必死に練習していました。

――貴重な思い出を話してくださりありがとうございます。じゃあ、スイングは自己流ということですね?
小川 はい、いまに至るまでレッスンを受けたことはないですね。練習はたくさんやっていた時期もありました。73というスコアを出したこともありますが、いまは平均して90を超えてきますよ(笑)。

大学卒業後、小川社長はMBAの資格を取るために渡米。

――卒業なさってアメリカに行かれて、その時ゴルフは?
小川 長くやってなかったですね。テキサスにある学校行って、そのあとニューヨークで3年間仕事していたのですが、ほんの少しだけ仕事の付き合いでやった程度です。

――最初に使われていたクラブは? 
小川 ピンの「アイ2」です。アメリカですごく安かった記憶があります。日本にいたときは父のおさがりを使っていましたから、マルマンか本間ゴルフ。自分のお金で買ったのはピン「アイ2」です。ドライバーはタイトリストだったと思います。とにかくアメリカで、中古で安く揃えたもので。やさしいアイアンでネックから何から、あの独特な形状が好きでしたね。

――では入社前の本間ゴルフのイメージはどう思われていました?
小川 パーシモン、伝統、格好いいなと思っていましたね。まさか入社することになるとは思ってもいないので、そのくらいの記憶しかありません。

――会社の中に入られてからは?
小川 過去のパーシモン製作の過程を見たりすると、こういうことで本間ゴルフのブランドができているんだ、と感心する毎日です。酒田工場の印象がより強くなってきていますね。やっぱり“日本ぽいな”というイメージはあります。

入社前の本間ゴルフのイメージはパーシモンと伝統。入社してからは酒田工場の印象が強いという。

――それはイメージ通りでした?
小川 半分以上はイメージ通りでしたね。イメージ通りでありますし、まだ開拓されつくしてない感じがします。だからまだまだ発展していくヒントが転がっていると思います。
――それが酒田工場であったり直営店舗であったり?
小川 そうです。ただ流通に乗せるだけのメーカーとは違い、自分たちで作って売って。製販一体でやれるってことはいろんなことができる! 自分たちで思い切りできる、変えることができる。これは非常にやりやすいですね。

  • 改革の鍵を握るが酒田工場の開発力。

  • シャフトも一貫して作っている数少ないメーカー。これもストロングポイントだ。

――就任されて社員のみなさんの反応は?
小川 思ったよりもみんなすごく素直で、遊び心をもっていていいですね。伝統のある日本の会社は、遊び心がないと「ザ・日本」の商品を作ってしまうわけで。遊び心があると成功の可能性はより高くなるので、これは楽しみですね。
「本間ゴルフって歴史があって凄いな」と、ゴルファーの中にはまだ憧れを持ってくださっているファンもいるので、だったら掘り起こそうと。それをやろうと思いました。

――いまのクラブ業界は高級クラブ=おじさん、というイメージになっている気がしますが?
小川 それを崩して、正しい「高級感や憧れ」、それをメーカーとして取り戻したいな、と思っています。この気持ちは強いですよ。
日本には世界に対して自信をもって薦められるものが昔からあります。それをゴルフで、もっとも体現できるのが本間ゴルフ。より深い技術をつぎ込んで満たせる分野なので。実現できると面白いと思いますよ。

――社長に就任されたときは多くのメディアで取り上げられ、変革をおっしゃっていました。その変革はどのくらい達成できていますか?
小川 2割くらいはきているかな。まだそのレベルですね。手応えがある分野とない分野がありますね。
――それは思った通りのペースですか?
小川 遅い、ですかね。思ったより時間かかっているかもしれません。そこは自分が入ってやらなきゃいけない部分もあるし、社員が自分たちから踏み出してほしいという願いもありますね。
――一番近くにある目標を教えてください。
小川 「本間ゴルフ」という名前がゴルフをやっている、やろうとしている方の選択肢の5本の指に入ること、これですかね。それを達成するためには何をするか、ですね。うちのクラブのフィッティングやかっこよさを知ってもらうこと。それで5本の指の中に入る可能性はあるなと。
――そして最終目標は?
小川 最終的な目標は明確で「本間ゴルフ」で働きたいという人が増えるということです。社員がいろんな意味で満足感をもってもらって。ブランドの価値、認知度、利益、全部揃ったらいいですね。「え、こんなクラブが本間ゴルフから出るの!!!!」って思わせたい。ウエアでもなんでも「本間ゴルフ、いいじゃん!」って言ってもらえるように早くなりたいですね。

  • 現在、直営店には匠と呼ばれる酒田工場の特級の技術をもったスタッフが常駐。これも新たな試みのひとつ。

次回から本格的に「ノリオ社長」の連載が始まります!
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