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カップインを狙えないなら「ラグパット」で寄せに徹する! タイガーもやっていた3パットを回避する方法

今野一哉の『ゴルフあるある』解決ディスカッション【10】

2025/05/24 ゴルフサプリ編集部

パット,ロングパット,グリーン

パーオンした時に限って3パット、4パット。そもそもどうしてパッティングで、そんなに叩いてしまうのだろう? どこで選択ミスをしているのか? 蝶ネクタイを締めたプロコーチ・今野一哉に助けを求めた。

※2025年5月26日に一部修正しました。

どんなパットもカップインを狙いに行くから叩いてしまうんです

ゴルフサプリ 今回のゴルフあるあるは、パーオンした時に限って3パットしちゃうのはなぜ!? です。ここぞという時にパットで叩いてしまうんですよね。昨日ちょうどゴルフだったのですが、パー3でピンまで5mのところにワンオンしたのに、そこから3パットのボギー。
今野 それはやってしまいましたね。ところでファーストパットはピンまで5mですよね。カップインを狙いましたか?
ゴルフサプリ バーディパットだったので狙いました! でも、緩やかなフックラインだったんですが、カップの右をスルーッと通過して、トロトロとカップから離れて行ってしまいました。そこから2パット。
今野 ツアープロの場合は、バーディチャンスと言えますが、アマチュアゴルファーにとって5mは8割が外す距離です。ですから、そこは「入れにはいくけども、次のパットが“OK”と言われる位置で止まる」ように打つべきでしたね。
ゴルフサプリ 久しぶりのバーディパットだったので、狙っちゃいました。
今野 まあ、狙えそうな距離だったら、浮き足立ってしまいますよね。ですが、5mのファーストパットを寄せにいっていれば、パーは取れたかもしれませんね。
ゴルフサプリ おっしゃる通りです。こうした判断ミスでスコアを落とさないようにするには、どうしたらいいでしょう。
今野 まず、60cmは入る距離と捉えます。1.2m以内は平らならだいたい入ると考えてもいい距離なので、入れに行くパットを打ってもいいと考えましょう。ですが、カップまでの距離が1.5m、2m、2.5m、3mと離れれば離れるほど、カップインの確率が下がっていくので、入れる気持ちを抑えて、カップに寄せるほうに気持ちを切り替えていってください。

グリーン

ゴルフサプリ 5mをちょっと舐めていました。
今野 ちなみに、タイガー・ウッズも全部入れに行っているわけではなく、寄せに行くパットをけっこう打っているんですよ。それはラグパットと言われています。
ゴルフサプリ ラグパットですか?
今野 はい。次のパットのポジション取りを考えて、距離感とライン取りをしっかり作り込んで打つパットのことです。次のパットを狙ってOKに持っていくパットですね。
ゴルフサプリ 入れに行かないで、明確に次のパットのことを考えて打つパットですか。考えたこともなかったです(笑)」
今野 パットはすべて入れに行くものだと考えている人は多いですからね。
ゴルフサプリ どんな状況でラグパットを選択するべきなんですか?
今野 明らかにカップインを狙えない距離、ラインの時ですね。それはもう緊急事態に当たりますから、次打で必ず決められるようなパットを打たなければいけません。そういう時にラグパットを選択します。

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ゴルフサプリ 5m以上の距離でも、ファーストパットを入れに行くと、たいていボールがカップからどんどん離れて行ってしまいます。それで3パットってことになってしまうんですが、こうしたパットとラグパットでは何が違うんですか?
今野 タッチが違いますね。ラグパットはジャストタッチで、どこまでカップ付近に止められるかを考えて打ちます。対して、入れに行くパットは30〜40cmぐらいカップをオーバーする想定でタッチ作りをします。だから、カップ周りのボールのスピードが、ラグパットはトロトロとゆっくりで、入れに行くパットでは速くなります。
ゴルフサプリ 入れに行っているんだからオーバーしますよね。カップ向こうの下りの傾斜を読み切れていなかったり、タッチが強すぎると想定していたよりもカップから離れて行ってしまうのですごいショックを受けるんですよね。
今野 本来、入るパットの考え方はネバーアップネバーインと言われていますしね。ですが、入れに行ってはいけないシーンというのもあるということを知って、ラグパットを選べるようになれば3パット、4パットをなくすことができますよ。
ゴルフサプリ でも、未熟者の身としては、寄せに行こうと思っても寄せられないんだから、入れに行こうと思ってやっと寄るぐらだろうな、なんて考えてしまうんですよね。
今野 そこはメンタルを切り替えていかなければいけませんね。こんな練習をしてみてはどうですか? 熱心なゴルファーの皆さんはけっこうやっていると思いますが、狙ったところの手前にピタッと止まるようにタッチを合わせて打つ練習です。自宅だとあまり長い距離はできないので、2〜3mくらいになると思いますが、ラグパットのカップ付近でスピードダウンさせて打つ感覚が養えます。
ゴルフサプリ 廊下ならできそうなのでやってみます。
今野 それから、タッチが大事なので、ラウンド当日の練習グリーンでは長い距離を多めに打っておくと良いですよ。
ゴルフサプリ どのくらいをどんなふうに練習すればいいですかね。
今野 短い距離ではタッチはつかめません。ですから、できれば8〜10mぐらいの距離で、カップの上下左右4方向から打ってください。4方向から打てば、たいていは上りも下りもフックもスライスも同じタッチで打つとどうなるかが確認できます。
ゴルフサプリ ラウンドが始まって、タッチつかむのが早い時ほどスコアが良い気がします。
今野 グリーンでボールを転がせることって、なかなか少ないですから、ラウンドの日の朝の時間は大事にしたいところです。毎ラウンド、スタート前のグリーンで5m以上のロングパットを練習しておいたら、けっこう違いが出てくると思いますよ。
ゴルフサプリ 今度からなるべく早くコースに着けるように努力します!

今野一哉(こんの・かずや)
JGTOツアープレーヤー。18GOLFプロデュース / キッズゴルフ代表。アマチュアゴルファーの指導やジュニアゴルファーの育成に力を注ぎながら、各ゴルフメディアで活躍中。蝶ネクタイスタイルはゴルファーへ「サービスし、尽くす」と言う意味を表す。


今野一哉の『ゴルフあるある』解決ディスカッション

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