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出球のコントロールができればボギーペースで回れる! そのためのクラブはどんなクラブ?

2025/05/25 ゴルフサプリ編集部

ゴルフの虜になってしまう人がゴルフに感じる魅力はさまざま。前回は飛ばしの魅力からスコアアップについてのクラブを分析。今回はスコアアップからみたクラブの考え方をダグ三瓶が解説。

前回は飛ばしの魅力から入る楽しみ方を考えていただきました。

今回はスコアアップの魅力です。

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下手な人ほど狙いをアバウトにしてはいけない

ゴルフはスコアを付けるスポーツですから、どんどん良くなっていく時のワクワク感を感じる方も多いでしょう。
ベストスコアを更新した時の達成感はやったことがある人しか味わえないものだと思います。特に始めたての頃は、毎回ベストスコアなんて時期もあると思いますので、次に行くのが待てないくらいゴルフにはまる方もいらっしゃるかと思います。

はじめたころは、どこのコースに行っても、前回のスコアより少ない打数で上がることを目指しているかもしれませんね。
特にダボペース(108回)以上のレベルだと、自身のショットの成否の方が気になってしまい、なかなかコースの状況まで見ていく余裕がないかもしれません。

ですが、ゴルフはターゲットスポーツです。狙っていくことが要求されます
「狙っても行かないから、アバウトに狙う」とよく言われていますが、これは上達のスピードを遅くさせてしまう言葉だと思ってください。

初中級者のミスの幅は、上級者のミスの幅より大きいですよね!
たとえば、100ヤード先のピンを狙っても、上級者はその距離の1割(直径10ヤード)の円に収まりやすいですが、レベルが下がってくるほど、その幅は広がっていきます。

例えば、直径20ヤードの円になると考えましょう。
最初の狙いがアバウトで、ターゲットが幅10ヤードくらいのところを狙っていくとすると、そこから曲がってしまった場合に、最大30ヤード外れることになります。上級者はこの狙い方をしたとしても(しませんが)、20ヤードの幅に収まります。
つまり、ミスの幅が大きい人ほど、厳密にターゲットを狙っていかないと、結果がよりばらついてしまうということが起ると考えていただけると嬉しいです。

フェアウェイのどこに打つ! 下手な人ほど狙いをしっかりしていないと方向性は定まらない。

ターゲットを狙うことを目指そう

この“狙う“を前提に考えて行くと、今度はどうやって狙っていくか?を考えるようになりますよね?
それがもう一つの狙いで、始めたころや初級者の方は、練習場などでも、ボールを打ちたい!という気持ちが強いので、打ったあとの結果は半分運任せ的な方も少なくないと思います。
ですが、ここで“狙う”を目指してもらうと、どう狙った時にどんな結果になるのか?につながると思います。
これも自己分析の一つにつながります。

まずはどう狙うのか?ですが、ターゲットというのが円だと考えると、横と縦に幅があります。
この両方を整えていくのは、上級者のお話になっていきますので、まずは、方向性をその幅の中に収めていきましょう!

このために必要な意識は、出球のコントロールです。
どのように打ったら、どの方向に打ち出していくのか?を意識してみてください。
もちろん、その先の球の曲がりというのもありますが、どちらの方向に曲がるとしても、出球がバラバラになってしまったら、結果はもっとバラバラになります。
なので、最初に意識してほしいのは、この出球の方向性ということになります。

出球をコントロールするのに必要なスペックは?

そして、ここでクラブの話に戻りましょう。
出球をコントロールするために必要なクラブのスペックとは? となります。
アイアンなどでは、ライ角?ということを真っ先におっしゃる方もいるでしょう。
もちろん、ライ角も重要な要素なのですが、その前に気を付けて欲しいのが、振り遅れの防止です。

よく、止まっているボールに対して、振り遅れって起こるの? と言われることもあるのですが、長い棒状のゴルフクラブですから、タイミングが狂えば、振り遅れます。
そうなんです。このタイミングが取れないと、インパクトが遅れたりすることが多々あります。

振り遅れですから、基本的には思ったより右に行ってしまうという状態なのですが、それを嫌がって、遅れないようにしすぎて、左に打ち出してしまうということも起こります。
タイミングが合わないと言われているほとんどの方が、もともとは振り遅れているということを認識していただけると嬉しいです。

そもそも、ゴルフクラブは振り遅れやすい構造になっています。
繰り返し書かせていただいておりますが、ゴルフクラブのヘッドはシャフトの先端、自分自身から一番遠いところにあるものです。
かつ、ゴルフクラブの中で、一番重量の重いパーツでもあります。
一番重いパーツが一番遠いところにあるわけですから、振り遅れやすい構造と言っても言い過ぎではないでしょう。

では、それを振り遅れにくくするにはどうしたらよいでしょう?
長さや、重さ、シャフトなどからなるべく振り遅れの要素を取り除くことが必要になってきます。

短いほうが、軽いほうが振り遅れない!

それでは、細かく見ていきましょう。
長さはどうしていったらよいでしょう? 基本的には、長すぎると振り遅れます。一方で、短すぎて振り遅れることはありません。
もちろん、タイミングを合わせるという意味では、短すぎても良くないのですが、遅れているものを早く振ろうとするよりも、戻しやすいものを自分のタイミングで振る方が楽だと思います。そうすることで、ターゲットに向けて打ち出しやすくなります。

同様に、ヘッドの重さも同じことが言えます。重いよりも軽い方が振り遅れにくいですよね?今は、なかなかヘッド重量を軽くすることが難しいので、やはり、ここでも長さのお話になり、短くすることで、重く感じないようにしましょう。
ヘッドが遠くにあるな~と思ったら短くしましょう!

シャフトで振り遅れないようにするには、やはり、硬さに気を付けましょう。
ここはタイミングのお話でもあるので、柔らかすぎても、硬すぎても良くないのですが、ゴルフは例えば、アイアンやウェッジはいろいろな力感で打つこともありますから、それを念頭にシャフトを選ぶことが重要でしょう。

そうやって決まってきた、振り遅れが起きにくいスペックに対して、キチンとライ角を決めていく方が良いでしょう。
もちろん、最初からある程度ライ角を決めていくことも良いのですが、最終的には長さ、ヘッド重量、シャフト硬さが決まった後に、細かく調整する方がより自身に合ったもの=「出玉をコントロールしやすいもの」になりやすいです。

という感じで決めていったものが、初めて、ゴルフ場で使いやすいクラブということになってきます。
コースに行くと、どうしても、力も入りますので、そういった意味でも、振り遅れがないクラブを目指してもらえると嬉しいです。

そうやって、出球のコントロールができるようになれば、すでに、1段階上達したも同然です。
これができるようになれば、ボギーペースで回ることは可能と考えています。

まずは、狙う!ことを意識していただき、その狙うための準備として、クラブを考えていただけたらというのが、今回のご提案になります。

では、そのクラブをもって、今度はどのように狙っていったらよいのか?
もっと上達していくためには、どんな考え方とクラブが必要なのか?
そういったお話を次回以降させていただければ嬉しいです。

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。

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