左手1本打ちやクロスハンドでも治らないアプローチのミス。解決方法は意外とシンプルだった!?
勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.14

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはアプローチ。ザックリを繰り返し、それを嫌ってトップというお決まりのパターンで、イップス気味の人がとるさまざまな対策。その必要性を疑う。
ザックリからのすくい打ちは2つのことをクリアすればすぐ直る
プロにも多いアプローチイップス。一般アマチュアの方は、練習もラウンドもプロほどしないのでイップスまではいかないかもしれませんが、どうやってもうまくいかないことはプロと一緒ですから、イップスと呼びたくなる気持ちもわかります。
アマチュアの方がアプローチで悩む場合、もっとも多いのはザックリからのトップ。ここぞの場面でザックリし、それを嫌って次打ですくい打ちになりトップ、というパターンです。これがセットになってしまうために負の連鎖から抜け出せなくなるのです。
こうなる原因は2つ。1つはダウンスイングでクラブが外から入るから。いわゆるアウトサイドインです。アウトサイドインはヘッドが鋭角に下りる軌道でもあります。もう1つはインパクトでフェースが被りすぎること。いずれもヘッドが地面に突き刺さる打ち方です。負の連鎖の入り口はここなので、何らかの手を打つ必要があります。

そこで出てくるのが「パットと同じように打つ」「左手一本で打つ」「クロスハンドで打つ」といった処方箋で、すでに試している方も多いと思いますが、いかんせん実戦向きではありません。パットのように打つことはできますが、ライによっては使えないし、距離感も合わせづらいと思います。
そもそも、そこまでやる必要はありません。というのも、そこまで複雑なことをやらなくても解決できるから。アウトサイドからヒットしない、フェースを被せない、この2点さえクリアできればいいのです。

具体的には、あらかじめフェースを開いてグリップ&アドレスし、インサイドからクラブを下ろして、ボールを丸く包むように打ちます。こうすればクラブが急激に地面にぶつかるリスクもなく、すくい打ちもなくなります。
ある方が有名ショートゲームコーチのレッスンを受けた際に、その場ですくい打ちを直したいと相談したら「クロスハンドにしなさい」と言われたそうです。もちろん効果はあります。左手一本打ちについても同様ですが、まずはミスになるメカニズムを理解し、そうならないように動いてみてはいかがでしょう。問題は案外簡単に解決されるかもしれませんよ。

勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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