「主役級」の扱いに相応しいプレー
西郷真央が予選ラウンドで一緒に回ったのは、3年前の優勝者でもあるコ・ジンヨンとミンジ―・リー。いずれもメジャー通算2勝の実力者です。
さらにひとつ前はネリー・コルダ、レキシ-・トンプソンにチャーリー・ハルという“メインイベント”ともいえるグループ。主催のUSGA(全米ゴルフ協会)はこの2組を「午前の注目グループ」としてピックアップし、映像でもフルカバーしました。
24パット!! グリーン上での抜群の安定感
2日目のパット数はわずか24。1ホールの平均パット数1.42は堂々の全体1位です。
この部門のランキングでは、2日間のトータルでも1.52で1位。70で12位発進だった初日も1.61で4位でした。
これだけの安定感は上位陣の中でも突出しています。
西郷のパッティングシーンを見ると、ミスパットがほぼないことがわかります。
コースの映像を見た人はおわかりだと思いますが、傾斜が凄いグリーンなので、思ったより曲がったり、距離感が合わなかったり、ということはありました。
一方で打ってすぐ歩き出すようなストロークのミスは見られず。
思った通りのストロークが出来ていて、入らなかった原因が読み違いによるものと明確になっていれば次のホール以降も「もう少し曲がりを厚く読む」「オーバーぎみに打つ」といった対処がしやすくなります。
パット数1位は、そのことの表れなのでしょう。
唯一のボギーも、ナイスショットが原因で…
この日唯一のボギーとなった14番パー5もミスが原因ではありません。
むしろ、完璧に近いショットのために…といっていいものでした。
残り44ヤードからの3打目は絶妙な距離感とスピンコントロールでピンそばにピタリ、と思われたのが、ワンバウンドした後にピンに当たってしまいます。
この時点でもスピンは相当かかっていたのでしょう。ボールは結構な勢いで跳ね返り、グリーンの傾斜も加わって30ヤード手前のバンカーに転がり落ちてしまいます。
さらに4打目は右足のスタンスがバンカー内にとれない不運。これでボギーは、ダメージを最小限に抑えたといえます。
「最もやさしいホール」でのボギーだったが
この日の平均スコアが4.790で難易度が最も低かったホールでのボギーは一見、痛恨ですが、このホールで出たダブルボギー6個は、18番パー5(難易度5位)と並んで、18ホールで最多でした。
やさしい、と思うが故にバーディーを取りたい気持ちが強くなりすぎてダブルボギーとなると心理的なダメージも甚大です。
まして西郷は完璧と思った手応えのショットが最悪に近い結果となりましたが、その後も落ち着いてプレーしていたのは、メジャーを勝った経験によるものが大きいのでしょう。
決勝ラウンドに向けて「すごく難しいコースですが、やりがいがある」と話しました。2位とは3打があるものの、その下は1打で10近く順位が変わる混戦模様。安定したパットを武器にメジャー連勝の快挙へ向けてプレーしてほしいところです。
2位の渋野日向子はショートゲームが全体トップ!!
3打差で2位の渋野日向子は最終18番のスリーパット。前半の7番と二つのパー5でのボギーがなければ首位に並んでもおかしくないゴルフでした。
2日目のスタッツを見るとショートゲームのスコアへの貢献度(stroke gained)が3.44で全体の1位。2日間のトータルでも2.25で2位となっているのは、上位陣でも突出しています。
パー5で伸ばせば一気に優勝争いに
一方でパー5のスコアは初日も1番をボギーとするなど、2日間トータルでイーブンにとどまっています。
西郷と他の2位の選手は全員がパー5を2日間通算アンダーで回っています。
見方を換えると、それでもショートゲームでしのいで2位タイにいるのは立派なこと。
パー5でしっかり伸ばせるようになれば、一気に優勝争いに加われそうなだけに、残り2日の爆発に期待です。
(文/森伊知郎)







