渋野日向子、西郷真央、コルダとの夢のペアリングが実現！「全米女子オープン」3日目

アメリカLPGAツアーのメジャー「全米女子オープン」3日目（31日＝日本時間１日）は、前日に日没サスペンデッドとなった第2ラウンド（R）の残りと第3Rを行った。その第3Rは西郷真央、渋野日向子とネリー・コルダという超豪華ペアリングがメジャーの最終組で実現した。

写真／全米女子オープン

渋野日向子は、やはり“持っている”

日本人のメジャー制覇経験者二人と世界ランキング1位。
まるで日本のゴルフファン向けに演出されたようなペアリングがメジャーの決勝ラウンドの、それも最終組で実現しました。

「全米女子オープン」の決勝ラウンドは通常ツーサム、ワンウェイで行われます。
それが今回は2日目が日没サスペンデッドとなったために、3日目は第2Rの残りをまず消化しました。
ここで予選カットがあるので、第3Rは順位が確定して、予選を通過した選手によるペアリングを決めてからでないと始められないので、どうしても時間を要します。

それでも土曜日（3日目）のうちに第3Rを終わらせて、日曜日の最終Rは通常のツーサム、ワンウェイにしたい、という理由もあったので予選Rと同じスリーサム、ツーウェイが採用されました。

もし通常のツーサムだったら最終組は首位の西郷真央と2位タイの6人で最も早くホールアウトしていたネリー・コルダの二人でした。

2位タイの他の5人は全員が第2Rは午後スタート。その中で渋野が最も早いスタートだったので、必然的にスコアを先に提出します。
そのおかげで最終組の「3人目」として入ることが出来ました。

第3Rがスリーサムになったこと。予選Rのスタート順はいずれも渋野にはコントロールできないこと（もちろん他の全ての選手もですが）。
それでも直近のメジャー優勝者（しかも日本人）と世界ランキング1位と同組になるというこれ以上ない豪華な組に入ることが出来たのは、やはり「運を持っている人」ということなのでしょう。

メジャー最終組にふさわしい好プレー

渋野日向子は運だけでなく、プレーでもメジャーの最終組にふさわしいものを見せました。
16番パー3はティショットを左に曲げて、ボールはつま先下りのブッシュでバンカー越え。さらにグリーンに向かって打ち下ろすライに止まり、ボギーなら御の字、という状況です。

2打目はピンを4メートルオーバーしたものの、これを決めてパーセーブ。
アンダーで回ったのが9人だけという第3Rをパープレー（72）で耐え、首位と2打差の3位で最終日に進めることになり「優勝争いできるのは楽しみです」と昨年2位だった雪辱を果たすとともに2019年の「全英女子オープン」以来のメジャー2勝目へ意欲を見せます。

渋野と西郷真央、竹田麗央が3位タイで最終日へ

日本勢は渋野と西郷、竹田麗央の3人が2打差の3位タイで最終日を迎えることになりました。
通常のツーサム、ワンウェイとなったペアリングは、最終組のひとつ前で渋野と竹田が同組に。
西郷はその前の組で2日続けてコルダと回ることになりました。
この組は、「シェブロン選手権」の今年と去年のチャンピオン対決ということになります。

3打差の首位で第３Rをスタートしたものの前半で４ボギー。上がりも連続ボギーで75だった西郷はメジャー連勝の快挙へ向けて「最終日は気持ちを切り替えて頑張りたいです」。

70で回った竹田はこの日9人だけのアンダーでプレーしたひとり。
1番パー５で238ヤードから２メートルにツーオンさせ、イーグル発進しました。
初日69で首位発進も2日目は73で12位に降下。そこから優勝争いに戻ってきたことに「明日（最終日）もその日のコンディションに合わせてプレーできるようにしたい」と、こちらもルーキーでのメジャー制覇という快挙に向けて意欲を見せました。

昨年の笹生優花に続く日本勢による大会連覇がなるか。最終日も目を離せません。

（文/森伊知郎）

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