長くて軽いものと短くて重いもの。クラブを振り切る練習に効果的なのはどっち?
もう少しでシングルがシングルプレーヤーになった話
今回は、まず「振り切ることがなぜ大切なのか? なぜ振り切れないのか?」を説明させていただきます。その後に、振り切る練習のためには、長くて軽いものと短くて重いもののどちらが効果的かを説明させていただきます。
※2025年8月18日7時47分に一部修正。
振り切る練習には長くて軽いもの、それとも、短くて重いもの?
先日、ゴルフ友達とラウンド中にこんな話になりました。ゴルフ友達から「肩をケガして、治った後に練習に行ったけど、どうもしっくりこない。ケガをかばうように振っている気がして、振り切れていない。そこで、思いっきり振り切る素振りをしようと思っているけど、長くて軽いものと短くて重いものと、どちらを振った方が効果があると思う?」と聞かれました。
私は、「長くて軽いものと短くて重いものを振るのはそれぞれ効果があると思うよ。でも、ケガから復帰したところだから、まずは長くて軽いものから振り始めた方が安全かな」と答えました。
ゴルフ友達は「そうだね。ケガが再発しても困るしね。ケガの不安が無くなったらどちらが良いの?」と聞かれました。私は「長くて軽いものと短くて重いものにはそれぞれ効果があるので、できれば両方を振った方が良い!」と答えました。
みなさんは、最近振り切れていないと感じたことはありますか? ゴルフにおいて振り切ることは重要です。振り切らずに当てにいくスイングをすると、当然飛距離は落ちてしまいますし、方向性も悪くなってしまい、良いことは何もありません。振り切れていないと思ったら、振り切るための素振りをすることがオススメですよ!
飛距離も方向性もクラブを振り切った方が良くなる
ゴルフスイングで振り切るというのは、力いっぱい振ることではなく、インパクトの後もヘッドスピードを落とさず、スムーズにフィニッシュまで加速し続ける動きのことです。当てにいくよりも、振り切る方が飛距離と方向性のどちらも良くなります。
インパクトで減速するとヘッドスピードが下がり、当然飛距離は落ちてしまいます。それだけでなく、減速の瞬間にフェースの向きやスイング軌道が乱れやすく、スライスや引っかけといったミスの原因にもなります。逆に、最後まで振り切る意識を持つと、体の回転と腕の振りが調和し、スイング全体のリズムを一定に保つことができ、ショットの再現性向上にも直結します。
さらに、振り切ることで下半身から上半身、腕、クラブヘッドまでの「力の流れ」が途切れず、効率よくボールにエネルギーを伝えることができます。結果として、無理に力を入れなくても自然と飛距離が伸び、疲れにくいスイングが身につきます。アマチュアゴルファーはどうしてもボールに当てにいきたくなりがちですが、安定したショットのためにはフィニッシュまで振り切ることを習慣にすることが重要です。
ただ、振り切ることの重要性を理解していても、実際のラウンドでは最後まで振り抜けないゴルファーは少なくありません。その理由は、心理的な影響が大きく、「ミスをしたくない」という気持ちが代表的です。ボールを確実に当てたいあまり、インパクト直前で減速したり、腕だけで当てにいく動きになってしまいます。
特に池越えや狭いホールなど、プレッシャーがかかる場面ではその傾向が強くなります。また、日頃の練習で当てにいくスイングを繰り返していると、それが体に染みつき、フルスイングでも無意識に減速してしまいます。ですので、日頃の練習で振り切ることを意識した素振りを行って、実際のラウンドでもプレッシャーに負けずに振り切れるようになることが重要です。
長くて軽いものと短くて重いもの。それぞれ別の効果がある
振り切る感覚を身につけるための素振り練習では、長くて軽いものと短くて重いもののどちらを使うかで効果が変わります。軽いものはヘッドスピードを出しやすく、インパクト後も加速し続ける感覚をつかみやすいのが特徴です。特にリズムやテンポを重視したい場合や、体力に自信がない方には向いています。ただし、軽すぎると軌道が安定しにくく、実際のクラブを振ったときにタイミングが合わないこともあります。
一方、短くて重いものは、スイング中に体全体でクラブを動かす感覚や、最後まで振り抜くための筋力を鍛える効果が高いです。フィニッシュまで減速せずに振り切るためには、下半身や体幹の働きが不可欠であり、重いものを振るとその動きが自然と身につきます。デメリットとしては、慣れないうちは振り遅れやフォーム崩れを招く可能性があるため、無理せず少なめの回数から始めることが大切です。
理想は、軽い道具でスピード感を養い、重い道具でパワーと体幹の使い方を身につける二段構えの練習です。軽さと重さ、両方のメリットを組み合わせることで、実際のクラブでショットを打つ時も自然に振り切れるスイングができるようになります。具体的な練習方法としては、最初に長くて軽いもので10回素振りし、インパクト後も加速する感覚を体に覚えさせます。次に、短くて重いもので5回素振りし、下半身と体幹を使って最後まで振り抜く動きを定着させます。最後に、実際のクラブで素振り、または、ボールを打つことで、フィニッシュまで振り切れるスイングを身に付けることができます。
それでは、引き続きアマチュアゴルファー目線で役立つ記事を投稿できればと思っていますので、次回の投稿を楽しみにお待ちください。
もう少しでシングル(ペンネーム)
東京都内在住の40代のサラリーマンゴルファー。2011年にゴルフを始め、現在のJGA/USGAハンディキャップは7.5。2020年にはヘッドスピードアップにチャレンジし、42.4m/sからスタートし、61.0m/sまでアップ。2020年からシングルプレーヤーになる過程を記録するために、ブログ「シングルプレーヤーへの道は遠い?」を運営。
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