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日本勢が獲得確実の「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」争い 成功へのステップとなるタイトルは誰の手に？
ルーキー・オブ・ザ・イヤーは誰の手に？（写真／Getty Images、岩本芳弘）
先週のアメリカLPGAツアー「ザ・スタンダード・ポートランドクラシック」は岩井明愛が優勝。これで今シーズン、日本ツアーから主戦場を移したルーキーは全員が勝利を挙げるという快挙を達成した。新人選手にとって最大の名誉である「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」争いも日本勢が獲得することが確実。過去に受賞した選手を見るとメジャーVや成功への重要なステップとなるタイトルには誰が輝くのか。
1位は竹田麗央 「全英女子」Vの山下美夢有が僅差に迫る
選手にとって獲得のチャンスは一度だけの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」。日本的には「新人賞」とも呼ばれるこの部門は現在、トップが竹田麗央となっています。
これを追うのが「AIG全英女子オープン」優勝で一気に300ポイントをゲットした山下美夢有で、トータル1005ポイントの竹田とわずか15ポイント差に迫りました。
さらに岩井千怜、明愛と4位までを日本勢で占めている状況です。
5位のワン・ミランダと竹田には660ポイントの差があります。優勝で得られるポイントは150（メジャーは倍）なので、これは4勝超に相当します。
獲得ポイントは2位だと80に減ります。そうなると残り12試合での逆転はほぼないと言えるので、日本勢のタイトル獲得は確実、というわけです。
「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」ランキング上位（獲得ポイント）
１ 竹田麗央 （1005）
２ 山下美夢有 （990）
３ 岩井千怜 （681）
４ 岩井明愛 （572）
５ ワン・ミランダ （345）
昨年は西郷真央が受賞→今年メジャーV
昨年は西郷真央が「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に輝きました。そして今年の「シェブロン選手権」でメジャー制覇。
過去の受賞者を見てもその後にメジャーで優勝したり、大活躍しています。
現在世界ランキングとポイントランキング1位のジーノ・ティティクルは2022年の受賞者です。
その前を見ると
2018年 コ・ジンヨン
2017年 パク・サンヒュン
2016年 チョン・インジ
2015年 キム・セヨン
といった選手が「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた翌年以降にメジャーに勝っています。
リディア・コは受賞後にメジャー3勝 オリンピックでは金銀銅全てのメダル獲得
圧巻は2014年のリディア・コでしょう。
翌2015年は「エビアン選手権」。2016年も「ANAインスピレーション」（現在のシェブロン選手権）。さらには2024年の「AIG全英女子オープン」とメジャーで３勝するなど「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」獲得後のLPGAツアーでの勝利は実に18を数えます。
そしてオリンピックでは2016年のリオで銀メダル。
2021年の東京では銅メダルで、昨年のパリで念願の金メダル。3色のメダル全てを獲得したゴルフ史上唯一の選手となっています。
遡ると、2009年は日本でもおなじみの申ジエで、2012年の「全英女子オープン」で自身の同大会2勝目を挙げました。
タイトルを取れるのはひとりだけだが……
当然のことながら、タイトルを取れるのは4人のうち1人だけ。
ですが、2022年の古江彩佳や2017年のネリー・コルダは3位でした。もしタイトルを取れなくてもこの部門で上位にいるのは成功への重要なステップなのだと言えるでしょう。
試合毎に得られるポイントは
「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」ランキングの各試合での獲得ポイント数は順位によって以下の通りとなっています。
優勝 150
２位 80
３位 75
５位 65
10位 50
20位 30
30位 20
40位 10
41位以下の予選通過者 ５
メジャーの5大会はこれが倍となるので、山下は「全英女子」で一気に稼いだ格好です。
その山下とトップの竹田との差は15ポイントなので、すぐにでも順位は入れ替わるかもしれません。
岩井姉妹は竹田との差がありますが、明愛が優勝した「ザ・スタンダード・ポートランドクラシック」では千怜も3位となっており、2勝目を挙げることができればタイトルもグンと近づいてきます。
こちらの動き。4人がどれだけポイントを獲得したのかについても、今後毎試合目が離せなくなりました。
（文/森伊知郎）
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