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夏だからシャフトをやわらかくするのが正解!? え、逆じゃないの?【ダグ三瓶】

2025/08/24 ゴルフサプリ編集部

まだまだ夏真っ盛り。暑い日が続いておりますが、みなさんゴルフをされていますでしょうか? 夏は暑い中でのプレーですので、クラブ以外の準備に忙しく、なかなか、クラブのことを考えられないかもしれません。これから秋に向かっていきますが、まだまだ暑い日も続きますので、夏用のゴルフクラブについて、書かせていただきたいと思います!(ダグ三瓶)

よく、冬ゴルフということで、寒くなった気温に合わせて、シャフトを替えてみたとか、いろいろな工夫をされる方もいらっしゃいますが、実は夏ゴルフにも夏用のゴルフクラブの考え方があるのをご存じでしょうか?

よく言われるのは「夏は薄着になって体も動くようになり、ヘッドスピードが速くなるから、シャフトを硬くしましょう」というものでしょう。
この考え方自体が間違っているとは思いませんが、いろいろな方面から、夏対策に必要な項目を考えてみましょう。

夏にシャフトを硬くするメリットは?

夏はその気温からも、体が動きやすくなります。そして薄着になる分、さらに可動域も広がっていくことでしょう。一般的に、夏の方がボールが飛ぶ、という方が多いと思います。それは、上記しましたように、やはりヘッドスピードは上がっていると考えても良いでしょう。そう考えると、やはり、シャフトを硬いものに変えていきたくなりますよね?
ですが、シャフトを硬くすることのメリットデメリットを考えてみたいと思います。

まず、硬くすることによって、振り負けなくなりますが、これは振り遅れなくなると考えてみてください。振り遅れなくなるので、コントロールしやすくなる、という一面もあります。

夏はヘッドスピードが上がるという理由が、体の動きも速くなることから起こると考えてみてください。振り遅れないということは、体の動きにも追随しやすくなりますから、速く振れるようになる一方で、もしかしたら、クラブが速く降りすぎてしまう=出球が左になりやすくなる、ということが起りやすくなります。

つまり、夏ゴルフに備えて、シャフトを硬くすると、今までと違った球筋になりやすく、狙った方向に出にくくなる、ということになります。

セッティングの変更は年間を通して考えて!

では、どうするのが正解なのか?となりますが、ここは、やはり、年間を通してのプレースタイルを考えた上で、その中での夏ゴルフの位置づけをしていってほしいです。

シンプルに言えば、大きく変えることはしない、となります。

冬ゴルフ用クラブのところでも述べましたように、クラブの変化が大きいと、それに慣れるのに時間がかかります。
であれば、クラブは大きく変えずに、シーズンシーズンで起こりやすい現象を捉えて、マネージメントなどで対処するか、替えたとしても、小さい範囲でやってみることをお勧めします。

ですが、どうしても替えたいということであれば、今から述べる対処方法をご参考にしていただき、クラブをご検討いただければ嬉しいです。

上記しましたように、夏は体が動くようになり、体の動きが速くなる、と考えていただいても良いでしょう。
体の回転が速くなるわけですから、それによってインパクトのタイミングを合わせるのであれば、クラブは少しゆっくり動くようにしても良いかもしれません。
というキーワードから考えて行くと、少し重めにするのはいかがでしょうか?

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「重くする」方法はいろいろ

では、どのように重くするのが良いでしょう。少し意図的に振り遅れ気味になっても良い、と考えていただき、ヘッドバランスを上げるのはいかがでしょうか?もしくは、シャフトは逆に柔らかくするのも良いかもしれませんね。

これらを加味していただき、一番良い方法は、少し長めに持つ、ということでも良いでしょう。

冬用ゴルフクラブの時に、短くする、もしくは短く持ってみましょう~というのを書かせていただきましたが、これの逆をやればよいわけです。鉛を貼る、長く持って使う、などは、クラブ自体は変わりませんので、使い方の一つと言えるでしょう。鉛は必要がなくなったら外していただければよいです。

一般的な考え方として、体の硬さと、シャフトの硬さは比例すると考えていただければ嬉しいです。シニアになってきて、体が硬くなってくると、振れなくなってくるから、どうしてもシャフトを柔らかくしたがる方が多いですが、それだとよりコントロールがしにくくなります。
対応能力は、体の柔軟性があって、初めて生まれます。つまり、体が硬くなる=対応能力が落ちている、と認識していただき、なるべくクラブが仕事をしない方が良いと考えていただけると嬉しいです。

なので、冬になって、体が硬くなる(厚着して可動域が減る)のであれば、シャフトは硬く、クラブは短く、夏になって、体が柔らかく、可動域が広がるのであれば、シャフトを柔らかくしても良いと考えていただければ嬉しいです。
ただし、柔らかくしなければならないということではなく、柔らかいものでも打てる時期が、夏、と考えていただけると嬉しいです。

ご参考まで!

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。

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