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ミズノ「Mizuno Pro M-15」レビュー! ラクに飛ばせる中空なのに惚れ惚れするようなマッスルの打感

2025/08/25 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

ミズノは新しいアイアン「Mizuno Pro M-15(エムイチゴー)」「Mizuno Pro M-13(エムイチサン」「Mizuno Pro S-1」を2025年8月29日に発売する。今回は、その中から「Mizuno Pro M-15」を試打レポートする。

「モダン=最新」を意味する「M」を冠した番手別最適設計のアイアン

「Mizuno Pro M-15」は、「ホットメタルブレードアイアン」とミズノ内で位置付けられている。国内外で人気の高かった「JPX」シリーズに最も近いツアーモデルということで、打ちやすさと飛距離を求めるプレーヤー向けに開発された。

はロングアイアン、ミドルアイアン、ショートアイアンの役割を徹底追求して、番手別最適設計が採用されており、コンボセットのアイアンになっているのだ。

まず、#4〜8は、フェースは「クロムモリブデン鋼(SCM435)」で反発を高め、#4〜7は、内部に約50gのタングステンを浮かせて配置して、重心を最適化した中空構造ボールを上がりやすくし、高反発性能を高めている。

#9〜GWは、フェース素材にマイルドスチール(S25CM)が採用され、ツアーモデルの感触とスピンコントロールが追求されている。
本体のソフトステンレススチール(SUS431)は全ての番手共通で、打感では違和感が出にくいようにしている。

Mizuno Pro M-15

同じセット内で、これだけ素材を変更して性能を上げるというアイアンは、発想はあっても、存在しないものだったので、非常に興味深い。

構造も、#4〜7は「中空+タングステン構造」とソールの下部に隙間を空ける「バリアブルソール設計」で打ちやすさと高反発を最大にして、#8は「中空構造」でツアーアイアンらしさを持たせつつ、#9〜GWは「半中空構造」で重心高を上げて、スピンがかかりやすくしてあり、フェースとネックを一体化することで打感の良さも追求しているのだ。

フェースはセンターを厚く、その周囲を楕円状に薄くして、外周を再度厚くする「コンターエスプリフェース」にした結果、ミスヒットでも安定した飛距離性能を発揮できるようになったそうだ。

手の込んだテクノロジーが詰め込まれているが、外見は中空構造とは思えないほどシャープで、マッスルバックのようにも見えるヘッドなのである。キャディバックに入った見た目は100点満点で文句のつけようがない。

試打した「Mizuno Pro M-15」は5番〜9番、PW。シャフトは「N.S.PRO MODUS3 TOUR105」。

試打した日は、気温22℃〜27℃で、微風。
ボールは打ち慣れていてクラブだけの影響に集中出来る「TOUR B X」を使用した。

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打音打感
音量はちょうど良く、音質は鞭系に微かな硬質感。残響美しい。
打ち応えは乗り感が強め、重さあり、手応えは敏感、芯感は100%クリア。

弾道スピン
弾道。高低、左右の打ち分けには敏感で気持ち良し。
スピン性能抜群。やさしさとシビアさが両立している。

飛距離
ショートアイアン1番手アップ。ミドルは1.5番手〜2番手飛ぶ。
番手間はヘッドスピード40m/sに合わせてある。


「Mizuno Pro M-15は、パワー不足気味のゴルファーが腕前をフルに発揮しつつ、ベストスコアを貪欲に狙えるように作られたアイアンだ。

ミドルアイアンでは飛距離性能の高さがしっかりと発揮され、グリーンを安心して狙える印象だった。
一方でショートアイアンになると、ツアーアイアンらしさが前面に出て、ピンを果敢に攻めていける楽しさがある。特に中空構造アイアンにありがちなスピン不足は感じられず、むしろ強烈なバックスピンがかかり、打っていて非常に気持ちが良かった。

「Mizuno Pro M-15」のやさしさは、ボールが自然に高く上がること、そしてミスヒットをしっかりとカバーしてくれる点にある。打ち込むほどにその安心感を実感できた。

興味深いのは、単純に飛距離性能を追い求めるのではなく、パワー不足気味のゴルファーに合わせてチューニングされていると感じさせるところだ。私のヘッドスピード40m/sでは、番手ごとに約10ヤードの差がきちんと出て、とても気持ち良く使えた。

試打ラウンドでは「自分のために作られたアイアンだ」と思えるほどフィット感があり、感激しながらプレーできた。「Mizuno Pro M-15」は、パワー不足だけれどテクニックはある――そんな複雑なタイプのゴルファーにこそおすすめしたい。

同時発売された3機種はどれも素晴らしい出来栄えだったが、私にとっては「Mizuno Pro M-15」が一番心に刺さった。理由は単なる見た目の格好良さだけでなく、アドレス時の構えやすさとターゲットの狙いやすさが本当に自然で、ノーストレスだったからだ。実際に打ってみても、その安心感を裏切らない結果が得られる。思わず「惚れてしまう」とヘッドを何度も撫でてしまうほど、稀有な経験になった。

最新テクノロジーを詰め込むだけでなく、細部の仕上げまで徹底して作り込まれた「Mizuno Pro M-15」の高い完成度と満足感は、間違いなく所有欲を満たしてくれる。

篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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