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ユーティリティはアイアンの仲間!  払い打つよりも打ち込むイメージのほうが合う!

勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.26

2025/08/29 ゴルフサプリ編集部

勝又優美,ユーティリティ,レッスン

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはユーティリティ(以下UT)の打ち方。アマチュアゴルファーのお助けクラブとして脚光を浴びているUTだが、普及に伴って、当たらなかったり、打球が上がりすぎて飛ばない、といった悩みも増えている。そんな人たちに何が起こっているのか? そして何をすればいいのか?

ロフトを立ててインパクト、ボールの先のターフを取る

今やすっかりロングアイアン、ミドルアイアンに取って代わる存在になったユーティリティ(以下UT)ですが、期待したほどではないと感じている人も多いと思います。私の生徒さんにも「ちゃんと振っているのに飛ばない」という方がたくさんいますが、大抵の場合「ちゃんと振る」ことに対する理解が間違っています。すなわちフェアウェイウッドのように払い打つスタイルで振っているのです。

UTを払い打っている人のほとんどは、ダウンスイングで手首の角度が解けてアーリーリリースになり、アッパーかレベルのスイング軌道で当たらざるを得ない状態になっています。こうなると打点がフェースの下寄りになり、ロフトが増え、スピンも増えて、本来の飛距離が得られなくなるのです。

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払い打ちを意識することで生じるアーリーリリースがUT本来の球が打てない原因になっている。

ではどうすればいいか? 実はUTはアイアンの仲間なので、ダウンブローでロフトを立るイメージでヘッドを入れ、ボールの先のターフを取らなければいけません。クラブの機能を生かすには、「ダウンブロー」、「ロフトが立ったインパクト」、「ターフを取る」、の3つが必要だと考えてください。アイアンと同じイメージが必要ですからアドレスもそのようにしなければいけません。払い打とうとするとドライバーに寄って大きく構えがちなので要注意です。不安に駆られてクラブを短く持ちすぎないことも大切です。短く持つほどシャフトのしなりが使えなくなってボールが上がりづらくなります。バランス重視でコンパクトに構えればいいでしょう。

勝又優美,ユーティリティ,レッスン
UTはアイアンの仲間なのでコンパクトにアドレス(写真左)。ダウンブロー、ロフトが立ったインパクト(写真右)、ターフを取る、の3つがうまく打つポイントになる。

素振りもアイアンに寄せましょう。アマチュアの方はターフを取るのを遠慮して、ヘッドを浮かせたまま空を切る素振りから本番に臨む人が多いですが、これは失敗のもと。UTを打つ前にはクラブが地面のどこに接しているかを気にしてください。必ずしもボールの先の地面を掘らなくもいいですが、少なくとも芝を押し倒していないといけません。空振りはダメということを意識して素振りをし、それと同じ感じで打てればちゃんとあたって距離も出るようになります。

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素振りでは最低限、芝を押し倒す。儀式的にやったりヘッドが空を切る素振りは空振りで本番に向けてのリハーサルにならない。

もちろんアイアンのようにハンドファーストのインパクトをイメージしてもOKです。その場合、例えばアドレスでボールを左右センターにセットし、ややハンドファーストに構えます。ハンドファーストに構えると打球が上がらないと不安になるかもしれませんがUTはアイアンの仲間。特に短いUTほどアイアンの原理でボールが上がるので問題ありません。ただし、フェースが右を向いてしまうハンドファーストはNGです。

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ボールに対してややハンドファーストに構えてもOK。ロフトを立ててもアイアンと同じ原理でボールが上がる。

これだけUTが普及するとUTでグリーンを狙う機会も多くなりますが、そんなシーンでこそ威力を発揮するのがUT。飛ばすよりも止めるクラブであることを考えれば、アイアンに寄った使い方をしなければいけないのは明白です。アイアンぽく打つことでスピンも入ってくるのです。

勝又優美

勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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