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全クラブ同じグリップにするのは意外と大変？知っておきたい注意点

全クラブ同じグリップにするのは意外と大変？知っておきたい注意点

鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話第81回

2025/08/28　ゴルフサプリ編集部

「パターを除いたドライバーからウェッジまでのグリップは、そろえたほうがいいんでしょうか？　そろえたら、どんなメリットがありますか？」というゴルフサプリ編集部のクエスチョンをカリスマフィッターにぶつけてみた。鹿又芳典の答えを聞いてみよう。

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全番手で同じグリップを入れればOK、ということではない

「すべてのクラブのグリップをそろえるべきかどうか？　そろえるとしたら、ナゼそろえなきゃいけないのか？」と聞かれたら、あなたならどう答えますか？

「握ったときのフィーリングが全番手で同じのほうが、ラウンド中に統一感があるのかな、と思いました」

おそらく、このような答えになることが多いでしょう。それなら、全番手のグリップをそろえたほうが良いでしょう。そこは個人の裁量で良いと思います。

ただ、そのときに注意してほしいことがあります。全てのクラブでフィーリングを統一しようとしたら、シャフトのバット径とテーパーの付き方によって、下巻きテープで調整したりして同じ太さになるようにする。そういう“工夫”をプラスしないと、統一感が出てこないので気をつけましょう。

シャフトによって、バット径も違うしテーパーの付き方も違うから、クラブによっては「右手だけ細く感じる」といった感覚の違いが出てくるもの。それは下巻きのテープで太さを調整して、自分が握りやすいように統一していけば良いと思います。

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「こうじゃなきゃいけない」という決まり事はない

反対に、ドライバーからウェッジまで、クラブの長さも、ヘッドの大きさも、振り感も違うんだから、グリップがバラバラでも別に気にならないよっていう人も多くいます。細かいところで言うと、ウェッジのグリップだけバックラインが有る・無いって変えている人もいます。

もっと言えば、今は調整機能（カチャカチャ）がついているウッド系クラブが多いので、それに関してはラウンド型（バックライン無し）、アイアンに関してはバックライン有り、みたいに変えているのも、ある意味では違うグリップが入っていると言えますよね。必ずしも、全てのクラブで一緒じゃなきゃいけない、ということはありません。

代表的なところで言うと、クラブが最も長くてヘッドが最も大きいドライバーは、太いグリップを入れるとか。逆に、ウェッジは手先でコントロールしたくないから太いグリップを入れるとか。というように、目的を持ってグリップの質を変える場合もあります。
つまるところ、ルールを守れば「グリップはこうじゃなきゃいけない」という決まり事は一切ありません。自分が何を求めているのかによって、パターを除いた13本のグリップを作っていけば良いと思います。

全てのクラブで統一感を出すのは一朝一夕にはいかない

ちなみにボク自身は、全部のクラブで一緒派です。ナゼ一緒にしたかというと、練習をしないから。クラブによって対応する振り方だったり、見え方の変化をつけたくないからです。

全部を一緒にするために、ボクは普段、ゴルフプライドのグリップを使っていますが「スタンダード」と「PLUS 4」の2種類にしつつ、下巻きテープの調整で統一感を出してます。「PLUS 4」というのは、右手側が4巻き分、太くなっているグリップですね。とはいえ、ボクはそのほうが良いなと思っているだけで、練習量が少ないからグリップを別々にする人はそれで問題ありません。

一つ言えるのは、全番手を同じグリップにしてフィーリングを統一させるのはスゴく大変なことです。
手間がかかるし、ある意味で“固定”をするまでに費用がかかるもの。やってみて「もうちょっとこうだったな」といったやり取りがあり、けっこう手間とコストがかかるので、正直なところあまりオススメはしません。むしろ、無頓着になって「これは細いな、こういう感じ」とやっているほうが、手間が省けるかもしれませんね。