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アプローチの神・伊澤の「OPUS SPグラインド選び」数字を超えた伊澤式「体感バンス」とは?

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2025/09/03 ゴルフサプリ編集部

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ジュニア時代に同じ試合で戦った同級生・石川遼から「世界一のアプローチ技術を持っている」と称されるアプローチの神・伊澤秀憲。最新ウェッジの素材や製法にも精通しており、ソール形状、バウンスの選び方にも独特のこだわりがあった。そんな伊澤に『OPUS SP』の5つのグラインドの特徴と選び方を教えてもらった。
取材協力/湘南銀河大橋ゴルフ

今回の取材前、伊澤秀憲からは一つのリクエストがあった。それは「すべてのグラインドを打ちたい」ということ。

新『OPUS SP』には5つのグラインドがある。スタンダードで万能タイプの『Sグラインド』、キャロウェイの伝統的な三日月ソール『Cグラインド』、テクニックを活かせる『Tグラインド』、ソール幅が最も広い『Wグラインド』、そして今作から新しいグラインドとして『Xグラインド』が加わった。

たった1モデルのウェッジの性能を検証するために伊澤は2時間半も打ち続けた。10、30、50、80と距離を変えて、フェアウェイ、セミラフ、深いラフ、そしてバンカーからも打つ。『Sグラインド』をメインにしながら、さまざまな状況で他のグラインドをテスト。だからこそ、バウンス角だけではわからないウェッジの特性が見えてきた。

ウェッジのグラインドについては「ずっとSグラインドを使ってきたから、今回もSグラインド」という人もいるかもしれないが、『OPUS SP』については今までのキャロウェイウェッジより大きく進化したことで、グラインドの選び方も変わった。

「前作の『OPUS』に比べると、地面からの当たりがしっかりしているので、フェースに乗る感覚が強くなりました。抜ける感じが抑えられていて、しっかり地面にコンタクトする。ライによってはローバウンスなのにハイバンスみたいな当たり方をするモデルもありました。今までローバウンスが打てなかった人も『OPUS SP』のローバウンスなら打てると思います」

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最もバンスが小さいTグラインドについても伊澤はハイバウンスな感覚があったと語った。

「10ヤードの距離からフェースを開かないで打つと、『Tグラインド』はハイバウンスかと思うくらいに地面からの当たりが強かった。だからボールが前に飛びました。でも、フェースを開いて打つとローバウンスらしい抜け感でソールが引っかかりません。わかりやすく言うとスクエアに打つときはハイバンス、開いたときはローバウンス。だからローバウンスが好きだけど、花道とかで打ったときに『抜けすぎてショートするのが怖い』というタイプにオススメしたい。ローバウンスウェッジとしてはかなりやさしいです」

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次に打ったのはバンス8度のCグラインド。

「数字上のバンスは『Tグラインド』よりも大きい。でも、フェースを開かず、ノーマルの打ち方で10ヤードを打ったときは『Tグラインド』より地面からの当たりがマイルドです。5つのグラインドの中で最もローバウンスに感じました。開いて打ったときもバウンスがついている感じはしません。『とにかくローバウンスが好き』という人には『Tグラインド』より『Cグラインド』が良いと思います」

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バンス10度の『Sグラインド』については?

「10ヤード、15ヤードをスクエアに構えて打ったときの抜け感は『Cグラインド』と『Tグラインド』の中間くらい。体感バウンスとしては『Tグラインド』よりローバウンス。でもトレーリングエッジ側は厚みがあるので、開いて打ったときはバウンスが効きます。抜け感と乗り感のバランスもいいし、前作の『OPUS』に比べると明らかにスピン性能が上がっていました」

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『JAWS RAW』でラインナップされていた『Xグラインド』が復活。バウンス角12度で試打。伊澤はかなり球数を打ち込んでいた。

「今までの『Tグラインド』『Cグラインド』『Sグラインド』と比較すると、これはノーマルで10ヤードを打ったときから明らかにバウンスが効いています。ただし、開くとローバウンス。開いて打ったときは『Tグラインド』の感覚に近かったです。表記上のバウンス角は12度ですが、パワーヒッターにオススメ。ノーマルで打ったときもバウンスが効いてくれるので、“抜けて飛ばない”がなく、開きたいときはバウンスが邪魔をしません」

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最後に打ってもらったのがバンス角14度の『Wグラインド』。

「14度というとすごくバンスがありそうな印象かもしれませんが、ノーマルで打ったときはバウンス12度の『Xグラインド』よりマイルド、ただし『Tグラインド』『Cグラインド』『Sグラインド』よりはバウンスが効いている。体感としてはミドルバウンスくらい。フェースを開いたときも『Sグラインド』に比べると跳ねない。だから、バウンス14度もあるとは感じませんでした。意外とトレーリングエッジも落としています。このワイドソールは新しい。ソール幅が広くてやさしいのに抜けが良い。『アプローチが苦手だけど、ワイドソールは引っかかるから嫌』と思っていた人に試してほしいモデルです」

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グラインドの選び方について伊澤は

「表記上のバウンスにとらわれることなく、実際に芝から打ったときのソールの当たり方を確認しないと自分にあったグラインドが選べません。その当たり方も一人一人のスイングによって違います。またフェースを開いて打つタイプだったら、開いたときのソールの当たり方も確認しないといけない。大事なことはとにかく1度打ってみることです」

ウェッジは1つのグラインドだけを打っても評価はできない。アプローチの神・伊澤はすべてのグラインドを2時間半かけて打ち込んだ上で、「前作からこんなに進化しているとは思っていなかった」と語った。

ちなみに最も良かったグラインドを聞くと、

「正直、迷っています。私はローバウンス派なので『Cグラインド』のような形状は好きなのですが、新しく加わった『Xグラインド』は相当凄い。今までなかった“開けるハイバウンス”というカテゴリーで、開かないで打ったときもバンスの利き方が絶妙で地面に引っかかりません。冬になって芝が薄くなっても同じ感覚で打てるなら『Xグラインド』はかなりいいですね。それと『Wグラインド』も新タイプのワイドソールで、ソール幅が広いのにローバウンス感があって、やさしさと抜けの良さを融合しています。アマチュアゴルファーにはオススメです。さらにテストを重ねていきたいと思っていますが、現段階でひとつ選ぶなら『Xグラインド』ですかね」

男子ツアーでは石川遼がすべてのウェッジを『OPUS SP』にしており、河本力も全英オープンで『OPUS SP』の60度を使用。さらに女子ツアーでルーキーとして奮闘している青木香奈子も『OPUS SP』を使っている。

取材中は本気でグラインドを選び、試打取材が終わったあともドライビングレンジでウェッジのフルショットを確認していた伊澤。アプローチの神も『OPUS SP』をエースウェッジにするのか!?

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伊澤秀憲(いざわ・ひでのり)/1991年6月25日生まれ。神奈川県出身。石川遼、松山英樹の同級生でジュニア時代は同じ試合に出場していた。現在はプロゴルファーからアマチュアまでアプローチのレッスン活動を行い、ジュニア育成に取り組んでいる。YouTubeチャンネル「アンダーパーゴルフ倶楽部」は総再生回数2800万回を突破。
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OPUS SP
●SPEC
ヘッド素材・製法/軟鉄鋳造(48°50°52°)、軟鉄鍛造フェース+鋳造ボディ(54°56°58°60°)
ロフト角(グラインド)/48°(S)、50°(S、W)、52°(S 、W)、54°(S、X、W)、56°(C、S、X、W)、58°(T、C、S、X、W)、60°(T、C、S、X、W)
シャフト/N.S.PRO 950GH neo(S)、N.S.PRO モーダス3 ツアー105(S)、ダイナミックゴールド(S200)
価格/3万800円

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