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女子ツアー優勝者の不思議な連鎖 「ニトリレディス」でツアー通算21勝目の鈴木愛は断ち切れるか

2025/09/02 ゴルフサプリ編集部

鈴木愛

先週の「日本女子ツアー「ニトリレディス」は鈴木愛がツアー通算21勝目を挙げた。一方で、このところ3戦続けて、前週のトーナメント優勝者が予選落ちするという現象が起きている。今シーズン、開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」から先々週の「CATレディース」まで述べ22人の優勝者で次の試合もトップ10に入ったのは5人だったのに対して予選落ちと棄権は7人。これはいったいどういうことなのか?
写真/GettyImages

3週連続で、優勝→翌週予選落ち

「ニトリレディス」は鈴木愛が優勝。これでツアー通算21勝目となりましたが、今シーズンは初優勝でした。

これまで23試合が開催された今シーズンの日本女子ツアーでの複数回優勝は佐久間朱莉の3勝のみ。他は全て違う優勝者で、佐久間に加えて工藤遥加、稲垣那奈子、高野愛姫、入谷響と内田ことこが嬉しいツアー初優勝を挙げています。

一方で直近の3試合は、前週の優勝者(河本結、柏原明日架、櫻井心那)が全て予選落ちという不思議な現象が続いています。

その前、「大東建託・いい部屋ネットレディス」でホステスVの渡邉彩香は次戦で39位でしたが、その「大東建託・いい部屋ネットレディス」では前週の「明治安田レディス」で優勝した小祝さくらが手首痛で途中棄権。その後はいまだに欠場か続いています。

「明治安田レディス」では前週の「ミネベアミツミ レディス」で勝った内田ことこも予選落ち。この辺りから、不思議な連鎖が始まった感じです。

勝った次の試合でトップ10入りは5人

優勝した直後の試合でトップ10に入ったのは5人でした。
開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」で勝った岩井千怜は次戦の「Vポイントレディス」も3位。
その「Vポイントレディス」で勝った吉田優利はその後日本ツアーには出ていませんが、直後のアメリカLPGAツアーで33位になりました。

4月の「富士フイルム・スタジオアリス杯」で通算2勝目を挙げた安田裕香。翌週の「バンテリンレディス」で初優勝した佐久間朱莉は翌週トップ10と、シーズン序盤の選手は比較的好成績を挙げています。

直近13試合の優勝者の過半数が次戦を“完走”できていない

それが5月の「ブリヂストンレディス」で2勝目を挙げた佐久間はその後2週連続予選落ち。
翌週の「リゾートトラストレディス」で初優勝した稲垣那奈子は次戦から3週連続予選落ち….…

「ブリヂストンレディス」から2週前の「CATレディース」まで13試合での優勝者のうち過半数の7人は予選落ち、または棄権で直後のトーナメントを“完走”できていません。

理由はそれぞれに異なるのでしょうが、優勝争いの重圧の中で結果を出して、解放された反動といったものがあるのでしょうか。

賞金女王2回 通算21勝の鈴木愛も意外と多い優勝後の予選落ち

それでは2017年と2019年(この年までは賞金ランキングによって年間女王を決めていました)の賞金女王で、「ニトリレディス」で通算21勝目を挙げた実力者の鈴木は、この連鎖を断ち切れるのでしょうか。

昨シーズンは「明治安田レディス」と「Vポイント×SMBCレディス」で連勝しましたが、その次の「アクサレディス」では予選落ちでした。一昨年も「北海道meijiカップ」で勝った次に出た「CATレディース」は予選落ち。

2022年は優勝がなく、2021年に「資生堂レディス」で勝った次に出た「サマンサタバサレディース」は49位と、実績からすると近年は意外と振るわない結果に終わっています。

酷暑で疲れも激増? メジャーシーズンへ向けて流れは変わるか

夏の暑さの中での連戦、転戦で選手たちの疲労もピークに達しているのでしょうか。
とはいえ、今後は大きな試合が続く秋の陣です。

来週11~14日は「ソニー日本女子プロ選手権」。10月2~5日は「日本女子オープン」とメジャー2大会があります。

さらに10月は賞金総額2億円の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」。
11月6~9日はアメリカLPGAツアーの試合で、賞金総額も210万ドル(現在のレートで約3億1000万円)と年間最高額になる可能性がある(※「アース・モンダミン」が賞金総額3億円でした)「TOTOジャパンクラシック」とビッグトーナメントがめじろ押し。

年間女王争いも佳境に入っていくだけに、選手の皆さんはコンディションを整えて熱い戦いを繰り広げてほしいものです。

(文/森伊知郎)