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アプローチで寄せやすいのは転がしです! SWでフワッと上げるのはリスクが高い!

勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.28

2025/09/12 ゴルフサプリ編集部

勝又優美

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはアプローチ。昔も今もグリーン周りからフワッとボールを上げたり、キュキュッとスピンをかけて止めるアプローチに憧れるアマチュア。チャレンジするのはいいけれど、思ったほど実戦的ではありませんよ、というお話です。

アプローチは極力小さな振り幅で打てる方法を選択するのが安全

今回はスイング改造というよりは打ち方の選択に関するお話です。グリーン周りのアプローチで多くの人はボールを上げて寄せようとします。もちろんバンカー越えや池越えではそうせざるを得ませんが、花道やカラーのようないいライからでも、わざわざボールを上げて寄せようとする人が多いのです。

ほとんどはサンドウェッジ(以下SW)でフワッとボールを浮かせるわけですが、例えばボールからカップまで20ヤードくらいの距離から、この手法でアプローチするなら、キャリーが15ヤードでランが5ヤードくらいの感じになると思います。でもこの場合、ピッチングウェッジ(以下PW)や9番アイアンで5ヤード強キャリーさせて10ヤード強転がす寄せ方もできます。要はどちらがやさしく寄せやすいか? 言い換えれば実戦的かそうでないかというお話です。

SWでボールを上げて寄せようとするアマチュアが多いが、多くの場合、上げなくても寄せられる状況が多い。
SWでボールを上げて寄せようとするアマチュアが多いが、多くの場合、上げなくても寄せられる状況が多い。

フワッと上げてピンそばに止めるアプローチはカッコいいかもしれないし、憧れる気持ちもわかりますが、15ヤード打つとなると、それなりに大きな振り幅が必要になります。するとミスした時の距離幅がかなり大きくなります。トップしたらグリーンを出てしまうかもしれず、ザックリしたらグリーンに乗らないかもしれません。

ボールを上げるアプローチでは大きな振り幅が必要。クラブの動きが大きいほどミスのリスクは増える。
ボールを上げるアプローチでは大きな振り幅が必要。クラブの動きが大きいほどミスのリスクは増える。

これに対し、PWや9番を使うと振り幅が小さくて済みます。そのぶんミスしても深傷になりづらく、落とし場所までの距離感も出やすくなります。5ヤード打つ距離感と15ヤード打つ距離感、どちらが出しやすいかといえば、短い方が圧倒的に出しやすい。パットに置き換えて考えるとよくわかります。たとえいまはそうでなくても馴れれば絶対そうなります。打ち方はパットと同じでOK。アマチュアの方の場合、ボールを上げるアプローチをすると自分で上げようとしがち。こうするとSWのバウンスが使えなくなります。多くはこれがミスの原因になっているので、スコアメイクをするうえでは上げるアプローチは極力使わない方がいい。ロフトの多いSWは、例えば15ヤードがラフで、その先がピンまで5ヤードなど、キャリーとランが逆転するような状況でだけ使うようにする。こんなふうに決めておくと、ボールを上げる場面が思ったほど多くないことがわかります。

PWでランを使ってパットのように打てば振り幅は小さくて済む。そのぶんミスのリスクは減り、ミスした場合も大ケガになりにくい。
PWでランを使ってパットのように打てば振り幅は小さくて済む。そのぶんミスのリスクは減り、ミスした場合も大ケガになりにくい。
勝又優美

勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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