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“マン振り仕様”のクラブじゃ朝イチに飛ばないのは当たり前!? いつ打つか、いつ買ったかでも飛距離は変わる

石井良介のゴルフ・すべらない話:第94回

2025/09/17 ゴルフサプリ編集部

体がよく動く暖かい時期にフィッティングしたクラブ、いわば“マン振り”仕様のクラブで体の温まっていない朝イチから最高のショットが打てるはずがない。ゴルフクラブはいつ打つか、いつ買ったかでも飛距離が変わると言う石井良介。「本当はもっと飛ぶはず」という考えにとらわれないためのアドバイスを解説してもらった。

いつフィッティングしたクラブなのかはけっこう大事な要素

酷暑からようやく解放され、ゴルフのベストシーズンが訪れようとしています。でも油断大敵、近年は秋が短く、アッという間に肌寒い季節がやってきます。当然のごとく気温が下がるとヘッドスピードは落ちます。僕の場合、最大で2m/sは違います。普段が46~48m/sだとしたら44~45m/s。もちろんみなさんも下がります。
するとクラブも変わってしまいます。48m/sで振るスペックと44m/sで振るスペックは違うのだから当然です。季節によってクラブのスペックを変えよう、と言うつもりはありませんが、今使っているゴルフクラブがマン振り仕様だと、これからの季節はつらくなるので、考えてプレーする必要があります。

先日、コンペで係の仕事をしていた僕はスタート前に練習ができませんでした。スタートホールではいつもの距離は打てないとわかっていたので、140ヤードを7番アイアンで打ってグリーンセンターに運びました。2番ホールでも137ヤード残りましたが、ちょっと体が動いてきたので7番では大きいと思って8番で打ったところ、これもうまく乗りました。ここまできたらと、3番ホールでも140ヤード残したところ、やっと9番で届くようになりました。

それを見ていたアマチュアの方に「すごい!」と言われましたが、7番も8番も8割くらいで、いわば普通に打っていただけ。それぞれのホールで140ヤード打とうとしている自分がいて、その時の自分に合わせてクラブを替えただけです。もちろんスタート前に練習ができていればこうはなりません。できなかった時にいつもの距離感で打ったら当然ショートする。要は自分の体と相談しながらゴルフをするということです。冒頭で話した気温の変化とは異なりますが、自分とクラブの関係性が変わるという意味では同じです。

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話を元に戻しましょう。今使っているクラブがマン振り仕様ではないとしても、体が動く時に買ったクラブであれば、それに近くなっているかもしれません。アマチュアの方は見落としている方が多いですが、いつフィッティングしたクラブなのかは結構大事な要素なのです。

とはいえ、いつ買ったか、あるいはフィッティングしたか忘れている人も多いと思います。そんな方でも、ちょっとでもシャフトが軟らかく感じたり、硬く感じたりすることはあるはずで、結果的にそれは正しい可能性がかなり高い。なので、クラブを替えないまでもチェックしてみることをおすすめします。ちなみに僕の場合は季節によってアイアンの飛距離は1番手変わり、冬の朝になら2番手飛ばないことも普通です。

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また、アマチュゴルファーは「○番は何ヤード飛ぶ」という番手と飛ぶ距離に対する思い込みが強くて、例えば150ヤードを7番で届かないと「何でだ!?」となりますが、それもよろしくないと思います。届かないのは気温が低いからかもしれないし、上空の風が強いのかもしれないのですが、“こうあるべき”という思いが強すぎるので余計なことを考えてしまう。スイングがおかしい、などと思ってラウンド中に手を加えたら取り返しがつかなくなることもあります。

性格にもよるのかもしれません。プロでもミスって乗った時に「まあいいや」と思える人と「おかしい」と頭を抱える人がいます。松山英樹プロは手を離しても、不満げなリアクションの時でも寄っているし、ワンピンでも怒ったりします。僕なんかいつも「ラッキー!」と思うのに……。余談ですが、この間、奥嶋誠昭コーチと「オレたちはそこでラッキーと思ちゃったからツアーに行けなかったんだよ。やっぱそこを追い求めなきゃダメなんだよ」と話しました(笑)。

もちろんこれはラウンドの後半になって疲れてきた時にも言えることです。例えば上がり3ホールの自分は、スタート時の自分とは違います。それなのにみんなピークのパフォーマンスを求めようとする。7番で150ヤード飛ぶ人がそうならなくてもそれは当たり前のことで、全て受け入れて疲れた自分なりのゴルフをすること。8割でも6割でもいいからイケそうなレベルでプレーすることが大事です。弱くなっている自分に合わせてあげれば、上がり3ホールの大叩きは起きません。大事な試合とかで気力が体力を凌駕することはあるかもしれませんが、毎回のゴルフでそれは無理な話ですからね。

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

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